PRETTY MAIDS

PRETTY MAIDSは1981年、デンマークのホーセンスで結成された。

Biography

PRETTY MAIDS Biography

プロフィール

1981年結成 / デンマーク・ホーセンス / Heavy Metal, Hard Rock

メンバー

メンバー担当
Ronnie AtkinsVocal
Ken HammerGuitar
Rene ShadesBass
Allan TschicajaDrums
Chris LaneyKeyboards, Guitar

Biography

PRETTY MAIDSは1981年、デンマークのホーセンスで結成された。始まりはケン・ハマーとジョン・ヤコブセンが組んだ「Pretty Panic」というカヴァー・バンドで、1982年にロニー・アトキンスがヤコブセンに代わって歌を執る。自主制作のデモを足がかりに英国のBullet Recordsと契約し、1983年にセルフタイトルEPを発表、英国ツアーで存在を知られるようになった。

1984年、CBSレコード・デンマークと契約。CBSはそのEPを新しいジャケットでリミックスして出し直し、同年に最初のフル・アルバム『Red, Hot and Heavy』が届く。続く1987年の『Future World』はニューヨーク州のベアズヴィル・スタジオで録音され、エディ・クレイマーが着手したのち、硬質な曲をフレミング・ラスムッセン、旋律を前に出す曲をケヴィン・エルソンが仕上げるという分担で完成した。同年にはドイツのモンスターズ・オブ・ロック(ヘッドライナーはディープ・パープル)へ出演し、1987年から88年にはボンファイアのアンゲル・シュライファーがツアー・ギタリストとして帯同している。

1990年の『Jump the Gun』はディープ・パープルのロジャー・グローヴァーが制作を担当したが、この直後にバンドは空中分解寸前まで追い込まれ、創設者のハマーとアトキンスだけが残った。二人はドラムにマイケル・ファスト、ベースにケン・ジャクソンを迎えて建て直し、1992年『Sin-Decade』をフレミング・ラスムッセンと再び制作する。1993年『Stripped』を最後にCBS/Columbia期は終わり、1994年の『Scream』からはドイツのMassacre Recordsを拠点に、2002年の『Planet Panic』まで6作を重ねた。

2002年9月、マネジメント会社Rock Onの倒産により資金と法務の両面で深刻な問題が生じ、2003年にはケン・ハマーが心臓発作に見舞われる(のちに完全回復)。長い停滞を経て、2006年にFrontiers Recordsへ移り『Wake Up to the Real World』で再出発。ドラムはアラン・チカヤ、鍵盤にモルテン・サンダゲルが加わり、以降『Pandemonium』(2010年)、『Motherland』(2013年)、『Kingmaker』(2016年)、『Undress Your Madness』(2019年)と安定した周期で作品を送り出した。2011年にはコペンハーゲンのチボリで結成30周年公演、2012年9月には初のアメリカ公演(ProgPower)を行っている。

2020年3月、ロニー・アトキンスが前年末に肺がんと診断されていたことを公表した。治療はいったん奏功したものの同年10月に再発し、アトキンスは2021年にソロ作『One Shot』を発表。バンドは5年にわたり舞台から離れ、2024年6月、Copenhellとスウェーデンのtime to rockへの出演で活動を再開した。2021年11月にはデンマーク語の『40 år med Pretty Maids』と英語の『We Came To Rock – The Official Pretty Maids Journals』という2冊の公式書籍も刊行されている。

ボックス・セットとしては、2015年の『Original Album Classics』(『Red, Hot and Heavy』から『Stripped』までの5作を紙ジャケットで収めたソニーの5枚組)も出ている。

音楽性と様式

核にあるのは、ロニー・アトキンスの声とケン・ハマーのギターという40年以上変わらない二本の柱である。アトキンスは音域の広さより語気と輪郭で聴かせる歌い手で、ハマーは技巧を前に出さず、歌の輪郭をなぞる位置にギターを置く。この関係が、初期のスピード寄りの曲でも、後年の鍵盤を敷いた曲でも変わらない。

1980年代の作品はNWOBHM以降の速度と、北欧的な明るい旋律が同居する作りだった。1990年代のMassacre期には音が硬くなり、曲名も直截になる。2006年のFrontiers移籍以降は鍵盤が常時鳴る構成が定着し、重さと合唱性を両立させた現在の形へ落ち着いた。作品ごとに編成は動いてきたが、「歌が最短距離でサビに着く」という組み立ては一貫している。

メンバー詳細プロフィール

Ronnie Atkins(Vocal/1964-11-16 生)

Ken Hammer(Guitar/1963-10-26 生)

Rene Shades(Bass/1971-07-27 生)

Allan Tschicaja(Drums/1974-07-05 生)

Chris Laney(Keyboards, Guitar/1972-01-31 生)

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム16作(EP、ライヴ盤、編集盤は除く)。

年作品
1984Red, Hot and Heavy
1987Future World
1990Jump the Gun
1992Sin-Decade
1993Stripped
1994Scream
1997Spooked
1999Anything Worth Doing Is Worth Overdoing
2000Carpe Diem
2002Planet Panic
2006Wake Up to the Real World
2010Pandemonium
2013Motherland
2014Louder Than Ever
2016Kingmaker
2019Undress Your Madness

ボックス・セット

  • Original Album Classics(2015年): PRETTY MAIDSの『Red, Hot and Heavy』から『Stripped』までの5作を紙ジャケットで収めた、ソニーの「Original Album Classics」の5枚組。

日本との接点

日本はこのバンドにとって長く主要市場の一つであり続けてきた。1994年の『Scream』は最初の公式リリースが日本のEpic/Sonyからで、欧州のMassacre盤より1年早い。2020年には来日公演を収めたライヴ作『Maid in Japan - Future World Live 30 Anniversary』も発表されている。

2024年に活動を再開したバンドは、2026年10月25日に横浜のぴあアリーナMMで開催の「FULL METAL JAPAN 2026 - POWERED BY WACKEN」のDAY 2への出演が発表されている。POWERWOLF、ANGRA、HIBRIA、LOUDNESSと同じ日の顔合わせである。

総括

PRETTY MAIDSの歩みは、一度も途切れなかった順風の物語ではない。1990年の解散寸前、2002年のマネジメント倒産、2003年の心臓発作、そして2020年に公表された歌い手の病。そのたびに編成を組み直し、作品を出し続けてきた。40年以上を経てなお中核が創設時の二人であることと、16作のスタジオ・アルバムが積み上がっていることは、同じ事実の表と裏である。

Trivia

2025年の秋、彼らの曲が2つ、HBO MAXのドラマ『ピースメイカー』のシーズン2で使われた。1992年のヒット曲「Please Don't Leave Me」が第4話、2010年の「Little Drops Of Heaven」が第6話である。公式サイトはこれを、嬉しい知らせとして発表している。

出典: PRETTY MAIDS 公式サイト News

PRETTY MAIDSは1982年の初めに、ロニー・アトキンスとケン・ハマーによって結成されたデンマークのバンドである。以来この2人がバンドの軸であり続けてきた。

出典: BLABBERMOUTH.NET(ロニー・アトキンス、PRETTY MAIDSの公演について語る)

このバンドの日本での出発点は、少し変わっている。1984年に出た1作目『Red, Hot And Heavy』が、輸入盤のまま日本で大ヒットしたのである。その反響があまりに大きかったため、日本盤は後追いで発売された。激ロックはこれを、日本で先に人気が爆発した稀有なバンドの一つだと書いている。

出典: 激ロック ニュース(PRETTY MAIDS約8年ぶり来日)

その後の彼らの動き方には、決まった形があった。Blabbermouthの記述によれば、アルバムを出しては、たいていヨーロッパと日本をツアーする、という繰り返しである。日本は彼らにとって、断続的に訪れる市場ではなく、リリースごとに回る場所だった。

出典: BLABBERMOUTH.NET(ロニー・アトキンス、PRETTY MAIDSの公演について語る)

2019年11月に『Undress Your Madness』を出したあと、バンドは止まった。ロニー・アトキンスの説明によれば、終わり方が間違っていた。彼が病気になり、その間の半年ほどは何もできなかった。そしてその時期に新しいアルバムが出たのに、ツアーに出る機会が無かったのである。続いてロックダウンが来た。

出典: BLABBERMOUTH.NET(ロニー・アトキンス、PRETTY MAIDSの新作について語る)

止まっていた理由は、それだけではなかった。アトキンスは2023年9月、2019年以来バンド内に問題があり、とりわけ自分とケン・ハマーのあいだにあったと語っている。ただしその時点で2人は再び話すようになっており、少し前に会ったところだという。40年分の事案をメールでやりとりすることもあるとしたうえで、彼はこう述べた。ファンのためだけでも、最終的には矛を収めることになると思う、と。ずっと愛憎相半ばする関係だった、というのが彼の言い方である。

出典: BLABBERMOUTH.NET(ロニー・アトキンス、PRETTY MAIDSの公演について語る)

アトキンスが復帰の動機として挙げたのは、区切りだった。2023年12月の取材で彼は、バンドをもう一度見たいファンが大勢いることを知っている、少なくとも何らかの区切りをつけるために、と述べている。予定していたのは限られた本数で、夏に5、6のフェスをやるくらいだろうという見込みだった。その先どれだけやるかは分からない、続けるかもしれない、それは自分の体調にもよる、というのが彼の言葉である。

出典: BLABBERMOUTH.NET(ロニー・アトキンス、PRETTY MAIDSの新作について語る)

復帰の第一歩は、バンド名を伏せて踏み出された。2024年6月16日、デンマークのアルベアツルンにあるForbrændingenでの公演がそれで、ここで彼らはKINGMAKERSという名義で出演している。2016年のアルバム題を借りた「シークレット」公演で、これは4日後に控えた本番のウォームアップだった。約5年ぶりのステージである。

出典: BLABBERMOUTH.NET(ロニー・アトキンス、PRETTY MAIDSの新作について語る)

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News

PRETTY MAIDS、2019年『Undress Your Madness』以来の新スタジオ・アルバムを2027年にFrontiersから発売へ

Frontiers Music Srlが制作開始を発表。プロデュースはJacob Hansen(AMARANTHE、VOLBEAT、EPICA、PRIMAL FEAR)で、Ronnie Atkins(vo)とKen Hammer(g)にRene Shades(b)、Chris Laney(g/key)、Allan Tschicaja(dr)を加えた現ラインナップで制作される。

出典: Blabbermouth(2026年9月1日)

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Current Members / 現メンバー

2026-08-04時点の公式情報で確認した現行ラインナップです。公式プロフィール

Ronnie Atkins
Vocal
Ken Hammer
Guitar
Rene Shades
Bass
Allan Tschicaja
Drums
Chris Laney
Keyboards, Guitar

Albums

Undress Your Madness CD
/

Frontiers期の到達点となった16作目。結果的にロニー・アトキンスの病気公表前、最後のスタジオ作となった。

Kingmaker CD
/

クリス・レイニーが鍵盤とギターで加入して最初の作品。15作目。

Louder Than Ever CD
/

新曲5曲と、1999〜2006年の楽曲7曲の再録音を1枚に収めた14作目。埋もれた時期の曲を現在の音で示し直した。

Motherland CD
/

ロニー・アトキンス自身が「曲単位で見た最高作」と評した13作目。全13曲。

Pandemonium CD
/

4年ぶりの12作目。先行曲は“Little Drops of Heaven”。ここからバンドは安定した制作周期に戻った。

Wake Up to the Real World CD
/

Frontiers移籍第1作。2005年の予定から1年延び、その間にドラムと鍵盤が入れ替わった11作目。

Planet Panic CD
/

Massacre期を締めくくる10作目。この年、所属マネジメント会社の倒産でバンドは長い停滞に入る。

Carpe Diem CD
/

Massacre期の9作目、全12曲。ここからの曲も後年に再録音され、現在の持ち曲へ引き継がれた。

Anything Worth Doing Is Worth Overdoing CD
/

Massacre期の8作目。冒頭の“Snakes in Eden”は後年に再録音され、現在まで残る曲になった。

Spooked CD
/

全13曲と、この時期でもっとも曲数の多い7作目。イントロから続けて始まる構成を採る。

Scream CD
/

日本のEpic/Sonyから先に出た6作目。欧州盤は翌1995年にMassacreから。

Stripped CD
/

自作曲を組み直した5作目。“Please Don't Leave Me”と“Savage Heart”を別の形で再訪している。

Sin-Decade CD
/

解散寸前から立て直した4作目。フレミング・ラスムッセンが再び制作を担い、ジョン・サイクスの曲を取り上げた。

Jump the Gun CD
/

ディープ・パープルのロジャー・グローヴァーが制作した3作目。この直後、バンドは解散寸前まで追い込まれた。

Future World CD
/

ニューヨークのベアズヴィル・スタジオで録音した2作目。3人のプロデューサーが曲の性格ごとに分担した代表作。

Red, Hot and Heavy CD
/

CBSと契約して発表した最初のフル・アルバム。「カルミナ・ブラーナ」の一節から幕を開ける。

BOX

ボックス・セットや複数枚組の記念盤・拡張盤を、アルバムとは別に掲載しています。

Original Album Classics Compilation

PRETTY MAIDSの『Red, Hot and Heavy』から『Stripped』までの5作を紙ジャケットで収めた、ソニーの「Original Album Classics」の5枚組。