OVERKILL

1980年にニュージャージーで結成されたスラッシュ・メタル・バンド、OVERKILL(オーヴァーキル)のバイオグラフィとディスコグラフィー。1985年のデビュー作『Feel the Fire』から2023年の『Scorched』までのスタジオ・アルバム20枚とカヴァー・アルバム『Coverkill』に個別ページを用意し、収録曲、CD情報、ライナーノーツ、公式ビデオ、来日公演の記録をまとめている。

Biography

OVERKILL
バイオグラフィー

OVERKILL(オーヴァーキル)は、1980年にアメリカ東海岸のニュージャージーで結成されたスラッシュ・メタル・バンドである。名前はMOTÖRHEADの1979年のアルバムから取られた。ヴォーカルのボビー・“ブリッツ”・エルズワースとベースのD.D.ヴァーニの2人を軸に、メンバーを入れ替えながらも大きな活動休止を一度も挟まず、1985年の『Feel the Fire』から2023年の『Scorched』まで20枚のスタジオ・アルバムを出してきた。2014年の『White Devil Armory』はビルボード200で31位、2019年の『The Wings of War』はドイツで5位と、それぞれバンド最高の順位を記録している。日本には1990年に初めて訪れ、THRASH DOMINATIONに3度、LOUD PARKに1度出演した。

結成とニュージャージー(1980〜1984年)

日本のレーベルであるワードレコーズと、LOUD PARK 17を主催したクリエイティブマンの紹介によれば、OVERKILLは1980年、ベースのD.D.ヴァーニとドラムのラット・スケイツを中心に結成された。2人はもともとパンク・バンドのTHE LUBRICUNTSで一緒に活動しており、そのバンドが解散するとVIRGIN KILLERを結成して、地元の友人ボビー“ブリッツ”エルズワースと活動を始め、やがてOVERKILLと名乗るようになった。エルズワースの「ブリッツ」という呼び名は、DEAD BOYSのジョニー・ブリッツから借りたものである。バンドの公式Xのプロフィールにも「1980年結成」とある。

エルズワース自身は、ヴァーニとスケイツに初めて会った日のことを、ギタリストのロブ・ピサレクの両親の家の地下室で練習していたところへ、2人が真夏の暑さの中を革ジャンと革のパンツで現れた、と振り返っている。場所はニューヨーク州のニュー・シティだったという。最初はIRON MAIDEN、JUDAS PRIEST、MOTÖRHEAD、RIOT、DEAD BOYS、RAMONESなどのカヴァーを演奏するバンドで、パンクの2人とNWOBHM寄りのエルズワースが混ざったところからOVERKILLの音が生まれた、と彼は語る。ギタリストの座は流動的で、のちにANTHRAXで知られるダン・スピッツも一時在籍した。1982年にボビー・グスタフソンが加わって、ラインナップはひとまず固まった。

1983年のデモ『Power in Black』はテープ・トレードの世界で広まり、Megaforce Recordsの目に留まった。ブルックリンのクラブL'Amourでは、オーナーのうち2人がマネージャーを務めるハウス・バンドになり、エルズワースによれば、定員がおよそ1200人のところに平均で約1750人を集めていたという。1984年にはMetal Storm Recordsと契約して4曲入りのEP『Overkill』を録音したが、発売は予定より7か月遅れ、デビュー・アルバムの後になった。

Megaforceとデビュー(1985〜1987年)

デビュー・アルバム『Feel the Fire』は1985年、ジョン(ジョニー)とマーシャ・ザズーラ夫妻のMegaforce Recordsから出た。最初の3作はいずれもニューヨーク州イサカのPyramid Studiosで、カール・カネディとアレックス・ペリアラスとともに録音されている。各アルバムを締めくくる「Overkill」「Overkill II (The Nightmare Continues)」「Overkill III (Under the Influence)」は、バンド名を題にした連作になった。

エルズワースは最初の2作のあいだに声帯にポリープができ、正しい歌い方を学ぶためにレッスンを受けた。1987年の2作目『Taking Over』は、Megaforceの作品のままAtlanticを通じて出るようになった最初のアルバムで、ビルボード200に初めて入った(191位)。同じ年のEP『!!!Fuck You!!!』の表題曲は、カナダのパンク・バンドSUBHUMANSの曲で、エルズワースは、レコードにステッカーを貼って規制しようとしたPMRCに向けた、バンド唯一の政治的な声明だったと語っている。結成メンバーのラット・スケイツはこのEPを最後に友好的にバンドを離れ、元PAUL DI'ANNO'S BATTLEZONEのデンマーク人ドラマー、ボビー“シド”ファルクが後任になった。

Atlantic時代(1988〜1995年)

1988年の『Under the Influence』からは「Hello From the Gutter」のビデオがMTVの『Headbangers Ball』で流れた。1989年の『The Years of Decay』は、プロデューサーにテリー・デイトを迎え、コネチカット州スタンフォードのCarriage House Studiosで録音された。曲作りの中心だったグスタフソンとヴァーニが8曲を仕上げた時点でまだ未完成だった「Elimination」は、スタジオで完成され、MTVで繰り返し流れてバンドの代表曲になった。このアルバムは雑誌Decibelの殿堂(Hall of Fame)の85番目に選ばれている。

1990年にグスタフソンが抜けると、バンドはメリット・ギャントとロブ・カナヴィーノの2人をギターに迎えて5人編成になった。1991年の『Horrorscope』はドゥームの要素を取り入れた重い作品で、ファンのあいだで代表作として愛され、サウンドスキャンの集計が始まった1991年以降で最も売れたアルバムになった。1993年の『I Hear Black』はMegaforceとの連名を離れてAtlanticが単独で出した最初の作品で、ドラムはティム・マレアーに代わり、ビルボード200で122位に入った。1994年の『W.F.O.』はふたたび速いスラッシュに戻った自主制作の作品で、Atlanticでの最後のアルバムになった。1995年のライヴ盤『Wrecking Your Neck』はCMCから出ている。

独立の時代(1995〜2009年)

Atlanticを離れたバンドは、90年代半ばから自分たちでマネージメントを行うようになった。エルズワースはこの時期をバンドの最も誇らしい時代のひとつに挙げ、OVERKILLの名を冠した商品は今も彼とヴァーニが自ら承認していると語っている。1996年の『The Killing Kind』ではギターがジョー・コミューとセバスチャン・マリノに代わり、1997年の『From the Underground and Below』では初めてコリン・リチャードソンがミックスを担当した。1999年の『Necroshine』の表題曲は、鼻の癌腫と向き合っていたエルズワースが気を紛らわせる曲を頼んだところ、3日後にヴァーニから届いた曲だという。同じ年にはカヴァー・アルバム『Coverkill』も出ている。

2000年の『Bloodletting』は、ギターをデイヴ・リンスク1人に絞った4人編成で作られた。2002年にはデレク・テイラーが2人目のギタリストとして加わり、同じ年にニュージャージー州アズベリー・パークで録ったライヴ盤『Wrecking Everything』が出た。2002年6月27日、ドイツのニュルンベルクでの公演中にエルズワースが倒れ、軽い脳卒中と診断されたが、2日間の検査の後に退院している。2003年の『Killbox 13』はリチャードソンが制作とミックスを手掛け、2005年の『ReliXIV』を最後にマレアーが離れて、元HADESのロン・リップニッキが加わった。2007年の『Immortalis』は、ザズーラ夫妻が関わるBodog Musicから出て、デビュー時の恩人との再会になった。この作品の「Skull and Bones」にはLAMB OF GODのランディ・ブライが参加している。

Nuclear Blast時代(2009〜2023年)

2009年の終わり、バンドは北米以外をNuclear Blast、北米をE1/Kochが受け持つ複数作の契約を結び、2010年に『Ironbound』を出した。ミックスはピーター・テクレンで、ビルボード200に17年ぶりに入った(192位)。2012年の『The Electric Age』はヴァーニ自身のGear Recording Studiosで録音されて77位、2014年の『White Devil Armory』は31位とバンド最高の順位を記録した。2015年にはNuclear Blastとの契約が全世界に広がり、1995年から2007年までの作品を集めたボックス・セット『Historikill』も出ている。

2016年4月16日、バンドはドイツのオーバーハウゼンで、『Horrorscope』と『Feel the Fire』をそれぞれ発売25周年と30周年を記念して全曲演奏した。家庭の事情で来られなかったリップニッキに代わって、バンドのサウンド・エンジニアだったエディ・ガルシアがドラムを叩き、その模様は2018年に『Live in Overhausen』として出た。2017年の『The Grinding Wheel』は初めてアンディ・スニープがミックスを担当し、ビルボード200で69位、ドイツで10位。同じ年、SHADOWS FALLやFLOTSAM AND JETSAMで知られるジェイソン・ビットナーが正式にドラマーとなった。2019年の『The Wings of War』はドイツの公式チャートで5位に入り、バンドにとってドイツで最高の順位になった。2023年の『Scorched』は、パンデミックの中でメンバーがそれぞれ自分の場所で録音した作品で、前作から4年あまりというバンド史上最長の間隔をあけて出た。

2024年以降

2024年8月1日のポルトガルの公演を最後にビットナーが離れ、VENOM INC.やTHE ABSENCEで活動してきたジェラミー・クリングが加わった。エルズワースによれば、クリングは『Ironbound』の頃からバンドと関わりのある古い友人である。その後、肩の怪我を治療するヴァーニに代わって、ツアーでは別のベーシストが加わることがあった。2026年の春には、TESTAMENTの全米ツアーにDESTRUCTIONとともに出演している。2026年4月、ヴァーニは次のアルバムの曲はほとんど書き上げてデモも録ってあると語り、2027年の初め頃の発売を見込んでいた。

マスコットのChaly

OVERKILLのアルバムの多くには、翼と角を持つ頭蓋骨のマスコット、Chalyが描かれている。1988年の『Under the Influence』では目から光線を放ち、2010年の『Ironbound』では牢獄に囚われ、2012年の『The Electric Age』では電気椅子にかけられた。2023年の『Scorched』では、トラヴィス・スミスが蛇の姿をした2匹のChalyを描いている。バンドの公式サイトのニュースは「Chaly」の署名で書かれている。

メンバーについて

現在のメンバーは、ボビー“ブリッツ”エルズワース(ヴォーカル)、D.D.ヴァーニ(ベース)、デイヴ・リンスク(リード・ギター)、デレク・テイラー(リズム・ギター)、ジェラミー・クリング(ドラム)の5人である(バンドの公式サイトによる)。エルズワースとヴァーニは結成当初から在籍し、ヴァーニはバンドの主なソングライターでもある。エルズワースは2人の関係について、同じような育ち方をしたから互いを理解できると語っている。

これまでに在籍したメンバーには、結成メンバーのラット・スケイツ(ドラム、1980〜1987年)、ボビー・グスタフソン(ギター、1982〜1990年)、ボビー“シド”ファルク(ドラム)、メリット・ギャントとロブ・カナヴィーノ(ギター、1990年〜)、ティム・マレアー(ドラム、『I Hear Black』の制作前から2005年まで)、ジョー・コミューとセバスチャン・マリノ(ギター、『The Killing Kind』から)、ロン・リップニッキ(ドラム、2005〜2017年)、ジェイソン・ビットナー(ドラム、2017〜2024年)がいる。スケイツは2007年に、初期の頃を振り返るドキュメンタリー映画『Born in the Basement』を発表した。エルズワースはマイク・ポートノイらと組んだBPMDで、1970年代のアメリカのロックのカヴァー・アルバム『American Made』も出している。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム20作とカヴァー・アルバム1作を発売順に並べる。各作の個別ページに収録曲、CD情報、ライナーノーツ、公式ビデオをまとめている。ほかに、1984年に録音されたEP『Overkill』、1987年のEP『!!!Fuck You!!!』、ライヴ盤『Wrecking Your Neck』(1995年)、『Wrecking Everything』(2002年)、『Live in Overhausen』(2018年)、ボックス・セット『Historikill: 1995-2007』(2015年)と『The Atlantic Years 1986-1994』(2021年)がある。

発売題名レーベル
1985年Feel the FireMegaforce Records
1987年Taking OverMegaforce Worldwide/Atlantic
1988年7月5日Under the InfluenceMegaforce Worldwide/Atlantic
1989年10月13日The Years of DecayMegaforce Worldwide/Atlantic
1991年9月3日HorrorscopeMegaforce Worldwide/Atlantic
1993年3月I Hear BlackAtlantic
1994年7月W.F.O.Atlantic
1996年3月5日The Killing KindCMC International
1997年9月From the Underground and BelowCMC International
1999年2月23日NecroshineCMC International
1999年10月26日Coverkill(カヴァー・アルバム)CMC International
2000年10月BloodlettingSteamhammer/Metal-is Records
2003年3月25日Killbox 13Spitfire Records
2005年3月21日ReliXIVRegain Records/Spitfire Records
2007年10月9日ImmortalisBodog Music
2010年1月29日IronboundNuclear Blast/E1 Music
2012年3月27日The Electric AgeeOne Music/Nuclear Blast
2014年7月18日White Devil ArmoryNuclear Blast/eOne Music
2017年2月10日The Grinding WheelNuclear Blast
2019年2月22日The Wings of WarNuclear Blast
2023年4月14日ScorchedNuclear Blast

日本公演

バンドが初めて来日したのは1990年で、次の来日はそれから11年後の2001年だった(ワードレコーズとLOUD PARK 17の紹介、およびエルズワース自身の発言による)。1990年の公演の日付と会場は確かな出典で確かめられなかったため、下の表には載せていない。2004年からはクラブチッタが企画するTHRASH DOMINATIONに3度出演し、2004年はTESTAMENTの出演取り消しを受けてヘッドライナーを務めた。2010年には6年ぶりに来日し、大阪での単独公演も行っている。2017年にはLOUD PARK 17の初日に初めて出演した。2020年9月のTHRASH DOMINATION 2020にも出演が決まっていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で公演そのものが中止になった。エルズワースは日本の観客について、始まる前はとても静かなのに、始まると南アメリカ並みに熱狂する、と語っている。

日付会場公演
2001年1月30日心斎橋BIGCAT(大阪)—
2001年1月31日名古屋BOTTOM LINE(愛知)—
2004年9月24日なんばHatch(大阪)THRASH DOMINATION 04
2004年9月25日クラブチッタ川崎(神奈川)THRASH DOMINATION 04
2004年9月26日クラブチッタ川崎(神奈川)THRASH DOMINATION 04
2010年9月17日梅田Shangri-La(大阪)KILL FEST JAPAN TOUR 2010(単独公演)
2010年9月18日クラブチッタ川崎(神奈川)THRASH DOMINATION 10
2010年9月19日クラブチッタ川崎(神奈川)THRASH DOMINATION 10
2015年3月21日クラブチッタ川崎(神奈川)THRASH DOMINATION 2015
2015年3月22日クラブチッタ川崎(神奈川)THRASH DOMINATION 2015
2017年10月14日さいたまスーパーアリーナ(埼玉)LOUD PARK 17

出典について

このページは、バンド公式サイト wreckingcrew.com(「The History」とニュース、2001年当時のページはInternet Archive保存版)、バンドの公式Xのプロフィール、Nuclear Blastの作品ページとニュース、日本のレーベルであるワードレコーズの作品ページ、LOUD PARK 17(クリエイティブマン)の公式サイト、THRASH DOMINATIONの主催者サイトとクラブチッタ、なんばHatch、心斎橋BIGCAT、名古屋BOTTOM LINEの公演案内(いずれもInternet Archive保存版)、ビルボードのチャート記録、ドイツの公式チャート、Blabbermouth.net、Louder(Metal Hammer)、Loudwire、Decibel、Songfacts、BARKS、激ロック、rockin'on、CDJournal、タワーレコードの記事と商品ページ、MusicBrainzとWikidataに基づく。英語版と日本語版のWikipediaは手がかりとしてのみ使い、そこから得た事実は上記のいずれかで確かめた。日本盤の日付と品番は各作品のページに記した。

Trivia

2017年の『The Grinding Wheel』の日本盤には、日本盤だけのボーナス・トラックとしてIRON MAIDENの「Sanctuary」のカヴァーが加えられ、初回限定盤には2015年のTHRASH DOMINATION出演時のライヴ映像を収めたDVDが付いた。この映像は、日本のレーベルであるワードレコーズがバンドと粘り強く交渉を重ねて実現したものだという。「Sanctuary」についてエルズワースは、自分たちがどこから来たのかを思い出すのが好きで、1980年代の初めのカヴァー・バンドの頃にはIRON MAIDENの最初の2枚のアルバムの曲の多くを演奏していた、と語っている。

出典: BARKS「オーヴァーキル、日本盤のみにライブDVD同梱」

OVERKILLが初めて日本に来たのは1990年で、エルズワースはそれより前から、伊藤政則のラジオ番組を通じて彼のことを知り、早くから親しくしていたという。来日すると、必ず時間を作って寺を訪ねたり、家族へのお土産を買ったり、古くからの友人との再会を楽しんだりしている。日本の観客については、ライヴが始まるまではとても静かなのに、始まると南アメリカ並みにクレイジーになる、そこが大好きだと語っている。

出典: BARKS「【インタビュー】オーヴァーキル「完成した時、全員がニヤリとした」」

エルズワースの「ブリッツ」という呼び名は、DEAD BOYSのジョニー・ブリッツから借りたものである。結成から40年を超えるあいだに、ドラムはラット・スケイツ、ボビー“シド”ファルク、ティム・マレアー、ロン・リップニッキ、ジェイソン・ビットナー、ジェラミー・クリングと6人が務めてきたが、エルズワースとベースのD.D.ヴァーニの2人は結成当初から在籍し続けている。エルズワースはその理由を、同じような育ち方をしたので互いを理解できるからだと語っている。

出典: LOUD PARK 17 公式サイト「OVERKILL」(出演者紹介)

最初の3枚のアルバムは、どれもバンド名を題にした曲で終わる。デビュー作『Feel the Fire』の「Overkill」、『Taking Over』の「Overkill II (The Nightmare Continues)」、『Under the Influence』の「Overkill III (Under the Influence)」である。2007年の『Immortalis』も、題に「V」を冠した「Overkill V... The Brand」で幕を閉じる。

出典: Nuclear Blast『Under The Influence』作品ページ(収録曲)

2019年の『The Wings of War』はドイツの公式チャートに5位で初登場し、バンドにとってドイツで最高の順位になった。知らせを受けたエルズワースは、Chalyがドイツでこれまでになく高く飛んでいる、と喜んだ。アメリカでの最高は2014年の『White Devil Armory』で、初週におよそ8400枚を売ってビルボード200の31位に入っている。

出典: OVERKILL公式サイト「The Wings of War」チャート報告(2019年3月1日)

バンド名は、MOTÖRHEADの1979年のアルバム『Overkill』から取られた。エルズワースによれば、2008年にMOTÖRHEADとヨーロッパを回ったツアーの最終日、ドイツでの公演で、レミーから今夜「Overkill」を一緒に歌ってほしいと頼まれた。彼は各節の最初の単語を前腕に書いておいたが、レミーは曲の途中でそれに気づき、ベルリンの1万人の観客の前で彼のマイクに向かって「カンニング・ペーパーだ!」と叫んだという。

出典: Blabbermouth.net「OVERKILL Frontman Talks 'Grinding Wheel' Album; Touring With MOTÖRHEAD」

D.D.ヴァーニとラット・スケイツは、もともとパンク・バンドのTHE LUBRICUNTSで一緒に活動していた。そのバンドが解散するとVIRGIN KILLERを結成し、地元の友人ボビー“ブリッツ”エルズワースと活動を始めて、やがてOVERKILLと名乗るようになった。エルズワースは2人に初めて会った日を、ギタリストのロブ・ピサレクの両親の家の地下室で練習していたところへ、真夏の暑い日に2人が革ジャンと革のパンツで現れた、と振り返る。2人が持ち込んだパンクと、自分たちがやっていた伝統的なメタルやNWOBHMとのあいだからOVERKILLが生まれた、というのが彼の説明である。

出典: Louder(Metal Hammer)「Bobby 'Blitz' Ellsworth: "It was totally about free beer and chicks"」

OVERKILLの多くのアルバムに描かれている、翼と角を持つ頭蓋骨のマスコットはChalyと呼ばれる。1988年の『Under the Influence』では下水道から這い出ようとする男に目から光線を浴びせ、20年以上後の『Ironbound』では牢獄に囚われ、『The Electric Age』では電気椅子にかけられた。2023年の『Scorched』では、トラヴィス・スミスが蛇の姿をした2匹のChalyを描いている。バンドの公式サイトのニュースはChalyの署名で書かれ、サイトへの問い合わせ窓口の名前も「Contact Chaly」である。

出典: Loudwire「10 Best Metal Mascots」

トリビアをすべて見る

News

元OVERKILLのSid Falck、新プロジェクトBLOODSTONE, TXを始動 初シングル「Hellfire」は10月31日配信

テキサスのTHE OUTLAW DEVILSの元メンバーとの新バンドで、ヴォーカルのJerry Woolverton、ギターのGary Wofford、ベースのRob Tateが参加する。シングルはDSN Musicから。FalckはOVERKILLのほかPaul Di’Annoのバンドとしても知られる。

出典: BraveWords(2026年10月1日)

MEGADETHのDave Mustaine、新しい“Big Four”の候補にTESTAMENT、OVERKILL、EXODUSを挙げる

チェコÓčkoの取材で「新世代というわけにはいかないが、新しい“Big Four”のやり方はあると思う」として3組を挙げた。TRIVIUMにも触れたが「スラッシュ・メタル・バンドとは言い切れないので、そこは考えないといけない」と保留している。理由としてOVERKILLは東海岸のメタル・シーンでの重要性、EXODUSはGary Holtとの長年の交友、TESTAMENTはEric PetersonとAlex Skolnickのギターを挙げた。

出典: BLABBERMOUTH.NET(2026年9月13日)

ニュース一覧 →

Current Members / 現メンバー

バンドの公式サイトで確認した現行ラインナップです。2026-10-02時点。

Bobby “Blitz” Ellsworth
ヴォーカル
D.D. Verni
ベース、バッキング・ヴォーカル
Dave Linsk
リード・ギター、バッキング・ヴォーカル
Derek Tailer
リズム・ギター、バッキング・ヴォーカル
Jeramie Kling
ドラム

Albums

Scorched CD
/

OVERKILLの20作目。2023年4月発売。前作から4年あまりというバンド史上最長の間隔をあけ、パンデミックの中でメンバーがそれぞれの場所で録音した。

The Wings of War CD
/

OVERKILLの19作目。2019年2月発売。ドラムのジェイソン・ビットナーが参加した最初の作品で、ドイツのチャートでバンド最高の5位に入った。

The Grinding Wheel CD
/

OVERKILLの18作目。2017年2月発売。アンディ・スニープが初めてミックスを手掛け、ジャケットはトラヴィス・スミスが描いた。

White Devil Armory CD
/

OVERKILLの17作目。2014年7月発売(日本盤が先行)。アメリカのビルボード200で31位に入り、バンドのキャリアで最高の順位を記録した。

The Electric Age CD
/

OVERKILLの16作目。2012年3月発売。D.D.ヴァーニ自身のGear Recording Studiosで録音され、アメリカのビルボード200で77位に入った。

Ironbound CD
/

OVERKILLの15作目。2010年1月発売。Nuclear Blastと契約して最初のアルバムで、ミックスはピーター・テクレン。ビルボード200に17年ぶりに入った。

Immortalis CD
/

OVERKILLの14作目。2007年10月発売。Bodog Musicから出て、デビュー時のMegaforceのザズーラ夫妻と再び組んだ。LAMB OF GODのランディ・ブライが参加。

ReliXIV CD
/

OVERKILLの13作目。2005年3月発売で、日本盤は2月に先行した。1993年から叩いてきたドラムのティム・マレアーが参加した最後のアルバム。

Killbox 13 CD
/

OVERKILLの12作目。2003年3月発売。デレク・テイラーが加わって再び5人編成となり、コリン・リチャードソンが制作とミックスを手掛けた。

Bloodletting CD

OVERKILLの11作目。2000年10月発売。ギターをデイヴ・リンスク1人に絞った4人編成で作られ、ミックスはコリン・リチャードソンが担当した。

Coverkill CD
/

OVERKILLのカヴァー・アルバム。1999年10月発売。バンド名の由来になったMOTÖRHEADの「Overkill」に始まり、パンクからハード・ロックまでを取り上げた。

Necroshine CD
/

OVERKILLの10作目。1999年2月発売。1998年の終わりにスタンフォードのCarriage Houseで、バンドとアンディ・カッツの制作により録音された。

From the Underground and Below CD

OVERKILLの9作目。1997年9月発売。コリン・リチャードソンが初めてミックスを手掛け、重く沈んだ音で当時の新しい感触も取り入れた。

The Killing Kind CD
/

OVERKILLの8作目。1996年3月発売。Atlanticを離れて最初のアルバムで、ギターがジョー・コミューとセバスチャン・マリノの2人に代わった。

W.F.O. CD

OVERKILLの7作目。1994年7月発売。バンド自身の制作で、前作の重さからふたたび速いスラッシュへ戻った。Atlanticから出た最後のアルバム。

I Hear Black CD

OVERKILLの6作目。1993年3月発売。Atlanticが単独で出した最初のアルバムで、ドラムにティム・マレアーが加わった。ビルボード200で122位。

Horrorscope CD
/

OVERKILLの5作目。1991年9月発売。ボビー・グスタフソンが抜けた後、ギター2人の5人編成で作られ、ドゥームの要素を取り入れた。

The Years of Decay CD
/

OVERKILLの4作目。1989年6月から7月にコネチカット州スタンフォードのCarriage Houseで、テリー・デイトの制作により録音された。

Under the Influence CD
/

OVERKILLの3作目。1988年7月発売。ドラムがシド・ファルクに代わった最初のアルバムで、「Hello From the Gutter」のビデオがMTVで流れた。

Taking Over CD

OVERKILLの2作目。1986年9月から12月にニューヨーク州イサカのPyramid Sound Studiosで、アレックス・ペリアラスとの共同制作により録音された。

Feel the Fire CD

OVERKILLのデビュー・アルバム。ニューヨーク州イサカのPyramidで録音され、1985年にMegaforce Recordsから発売された。東海岸スラッシュの出発点の一枚。