ALDIOUS

日本のヘヴィメタル (Heavy Metal) 史において、2010年代に巻き起こった「嬢メタル (Jyou-Metal)」あるいは「ガールズ・メタル・バンド・ブーム (Girls Metal Band Boom)」は、世界的に見ても稀有な音楽的・文化的現象であった。

Biography

究極の旋律と鋼鉄の蝶
ALDIOUSの全軌跡とディスコグラフィ

1. ガールズ・メタル・バンド・ブームの開拓者たち

日本のヘヴィメタル (Heavy Metal) 史において、2010年代に巻き起こった「嬢メタル (Jyou-Metal)」あるいは「ガールズ・メタル・バンド・ブーム (Girls Metal Band Boom)」は、世界的に見ても稀有な音楽的・文化的現象であった。その震源地に立ち、17年間にわたりシーンを牽引し続けた存在こそが、大阪(Osaka) 出身のバンド、ALDIOUS (Aldious)である。

バンド名 「Aldious」は、「Ultimate (究極の)」 と 「Melodious (旋律的な)」を組み合わせた造語であり、その名の通り、激しいスラッシュメタル (Thrash Metal) やパワーメタル (Power Metal)の演奏技術と、J-POPにも通じる琴線に触れるメロディを融合させた音楽性を特徴とする。彼女たちは、従来のメタルバンドの定石であった黒革や鋲の衣装を排し、「アゲハ嬢 (Ageha-jo)」 スタイルと呼ばれる華美なドレスと巻き髪でステージに立つことで、視覚と聴覚のギャップによる衝撃 (Shock)を与え、メタル・シーンに新たな地平を切り拓いた。

2. Biography: 苦難と栄光の17年史(2008-2025)

Aldiousの歴史は、度重なるメンバーチェンジと、それを乗り越えるたびに獲得した音楽的進化の歴史である。創設者であるギタリストYoshi (ヨシ)の揺るぎないヴィジョンのもと、バンドは数多の試練を乗り越えてきた。

2.1. 黎明期: 大阪インディーズ・シーンでの胎動(2008-2009)

Aldiousは2008年6月、大阪(Osaka)にて、ギタリストのYoshi (ヨシ)とボーカリストのRami (ラミ)を中心に結成された。兵庫県(Hyogo Prefecture) 神戸市 (Kobe) 出身のYoshiは、メロディアスでありながらヘヴィなサウンドを志向し、メンバー集めを開始した。

初期の混沌とメンバーの流動

結成当初のラインナップは極めて流動的であり、現在の「ガールズ・バンド」としての確立されたイメージとは異なる側面も有していた。

  • 男性ドラマーの存在: 公的なバイオグラフィでは省略されることが多いが、結成初期の2008年にはCandy (キャンディ) という名の男性ドラマーが在籍していた。これはバンドが「完全な女性のみの編成」というアイデンティティを確立する前の過渡期的な編成であったと推測される。
  • Hime Rukiの在籍: 初期のギタリストとしてHime Ruki (髏姫-RUKI-) が在籍していたが、彼女はその後、同じく大阪を拠点とするガールズ・メロディック・デス・メタル・バンド、GVLMET (ギャルメット)へと移籍した。この事実は、当時の大阪ガールズ・メタル・シーンが、少数のミュージシャンによる狭いコミュニティの中で相互に関連し合っていたことを示している。
  • ベーシストの変遷: 2009年にはKaze (風-kaze-) というベーシストが在籍していたが解雇され、その後、Sawa (サワ)が加入した。興味深いことに、SawaもまたGVLMETに在籍していた時期があり、両バンド間の人的交流 (Personnel Interchange) は密接であった。

2009年11月7日、バンドは初の自主制作EP (デモ音源) である『Dear Slave』をリリースした。4曲入りのCD-Rとしてリリースされたこの作品は、現在では極めて入手困難なコレクターズ・アイテムとなっているが、すでに後の代表曲の萌芽が含まれており、バンドは自主レーベルBright Star Recordsを立ち上げ、DIY精神での活動を開始した。

2.2. 第1期黄金時代:「Deep Exceed」 の衝撃 (2010-2011)

2010年までに、バンドは「クラシック・ラインナップ」と呼ばれる編成を確立した。

  • Rami (ラミ): Vocals
  • Yoshi (ヨシ): Guitar
  • Toki (トキ): Guitar
  • Sawa (サワ): Bass
  • Aruto (アルト): Drums

特に新加入のToki (トキ)は、トレードマークとなるピンクのギターと激しいステージングで、冷静沈着なYoshiと対照的な魅力を放ち、バンドの視覚的なアイコンとなった。また、ドラマーのAruto (アルト)は、パワーメタルの屋台骨を支える安定したダブル・バス・ドラミング (Double Bass Drumming)を提供した。

シーンへの殴り込み
  • デビューシングル: 2010年7月7日、シングル 『Defended Desire』をリリース。オリコン(Oricon) 週間ランキングで49位を記録し、インディーズとしては異例の注目を集めた。
  • 歴史的アルバム 『Deep Exceed』: 2010年10月13日、初のフルアルバム 『Deep Exceed』をリリース。このアルバムはオリコン・インディーズ・アルバム週間ランキングで1位を獲得しただけでなく、メジャーを含む総合週間ランキングでも15位 (デイリー7位)に食い込む快挙を成し遂げた。

「Luft」や「Ultimate Melodious」 といった楽曲に代表される、疾走感溢れるリズムとRamiの演歌(Enka) や歌謡曲 (Kayokyoku) を彷彿とさせる情念的なビブラート・ヴォーカルの融合は、日本のメタル・シーンに「アゲハ嬢メタル」という新たなジャンルを定着させた。

2011年には2ndアルバム 『Determination』をリリース。本作もオリコン週間15位(デイリー最高8位)を記録し、「Spirit Black」や「Mermaid」 といったアンセムを生み出した。この時期の成功により、Aldiousは単なるイロモノ (Novelty Act) ではなく、実力を伴ったパイオニアとしての地位を不動のものとした。

2.3. 再構築と商業的頂点: Re:NOの加入 (2012-2014)

順風満帆に見えたバンド活動は、2012年6月、創設メンバーであるボーカルRamiの健康上の理由による脱退という最大の危機に直面する。バンドの「声」を失ったことによる解散の危機が囁かれたが、リーダーYoshiの決断は迅速であった。

Re:NOによる新時代の幕開け

脱退発表からわずか1ヶ月後の2012年8月、新ボーカリストとしてRe:NO (リノ)の加入が発表された。Re:NOはかつてアイドル・デュオSuitei Shoujo (推定少女)のメンバーとして活動していた経歴を持ち、Ramiのオペラティックな発声とは対照的な、中低音域(Mid-low range)の魅力と現代的なロック/ポップスの感性を持ったハスキー・ボイス (Husky Voice)の持ち主であった。

このボーカリスト交代劇は、結果としてバンドのファン層を拡大することに成功した。

  • 最高傑作『District Zero』: Re:NO加入後初のアルバムとなる3rdアルバム 『District Zero』は、2013年にリリースされ、オリコン週間ランキングで7位、デイリーでは4位を記録した。これは、インディーズのガールズ・バンドとしてはオリコン史上初のトップ10入りという歴史的記録であった。
  • 音楽性の変化: Re:NOの歌詞はより内省的で共感を呼ぶものであり、楽曲も「Scrash」や「White Crow」 に見られるように、従来のクサメロ (Kusa-melo / Cheesy Melody) 路線に加え、よりモダンでデジタルな要素を取り入れたサウンドへと進化した。
創設ドラマーArutoの離脱

4thアルバム『Dazed and Delight』(2014年、オリコン20位)のリリース後、2014年9月、ドラマーのArutoが結婚および音楽業界からの引退 (Retirement) を理由に脱退を発表。同年11月をもってバンドを去った。初期のリズムを支えた彼女の脱退は、バンドにとって次なる変革の合図となった。

2.4. 技巧と世界展開: Marina加入とVAA移籍 (2015-2018)

2015年4月、新たなドラマーとしてMarina (マリナ)が加入した。Marinaは、フランク・ザッパ (Frank Zappa) やミッシング・パーソンズ (Missing Persons) での活動で知られる伝説的なアメリカ人ドラマー、Terry Bozzio (テリー・ボジオ)を継父に持つという強力なバックグラウンドを有していた。彼女のドラミングは、Arutoのパワー・スタイルに対し、より手数が多くテクニカルで、長時間のツーバス連打にも耐えうる驚異的なスタミナを特徴としていた。

レーベル移籍と海外進出

この時期、バンドは活動環境を一新した。

  • VAAへの移籍: 配給・マネジメントをVAA (Village Again Association) へと移し、自身のレーベル Radiant Aを設立。
  • JPU Recordsとの契約: 5thアルバム 『Radiant A』 (2015年)のリリースに合わせ、イギリスのレーベルJPU Recordsと契約を締結。これによりヨーロッパ全土でのCDリリースが可能となり、初の海外公演(上海でのSummer Sonic Shanghai 2017など)も実現した。

2016年から2017年にかけては、「LOUD PARK 16」 「SUMMER SONIC 2016」 「VISUAL JAPAN SUMMIT 2016」 といった大型フェスに立て続けに出演。6thアルバム 『Unlimited Diffusion』 (2017年、オリコン13位)をリリースし、全国47都道府県ワンマンツアーを敢行するなど、ライブ・バンドとしての絶頂期を迎えた。

Re:NOの突然の脱退

しかし、過酷なツアー・スケジュールはメンバーの身体を蝕んでいた。2018年12月、ボーカルのRe:NOが「耳管開放症 (Patulous Eustachian Tube)」と診断され、医師からのドクターストップがかかったことを発表。これに伴い、2018年12月17日のTSUTAYA O-EAST公演をもってバンドを脱退し、音楽活動を終了することとなった。バンドの「顔」であり、最大の商業的成功をもたらしたボーカリストの喪失は、計り知れない打撃であった。

2.5. 混迷とコロナ禍: R!Nの加入と脱退 (2019-2021)

2019年、ボーカル不在となったAldiousは、歩みを止めることなく全国ツアーを敢行する道を選んだ。このツアーでは、Cyntia (シンティア)の元ボーカリストSAKI (サキ)や、シンガーソングライターのR!N (リン / Gemie) をゲスト・ボーカル (Guest Vocalist) に迎えるという異例の体制をとった。

  • Tokiの産休: さらに同年6月、ギタリストのTokiが妊娠・結婚のため産休 (Maternity Leave)に入り、ライブ活動を休止。その間はNarumi (ナルミ) (ex-Destrose, ex-Disqualia) がサポート・ギタリストを務めた。
  • R!Nの正規加入: 2019年8月、ツアーでの共演を経て、R!Nが3代目の正規ボーカリストとして加入した。R!Nは『進撃の巨人 (Attack on Titan)』 や 『機動戦士ガンダムNT (Gundam NT)』の劇中歌を担当するほどの実力派であり、そのハイトーン・ボイスはバンドに原点回帰的なパワーメタル・サウンドを取り戻させた。

2020年には、R!Nのボーカルで過去の楽曲を再録音したベストアルバム 『Evoke 2010-2020』および『Evoke II 2010-2020』をリリース。しかし、世界的なCOVID-19のパンデミックが直撃し、予定されていたライブの多くが中止や延期、無観客配信へと追い込まれた。

R!Nの緊急脱退

2021年、延期されていたツアーの振替公演が開始された矢先の6月、R!Nが過度の精神的ストレス (Depression/Stress) により緊急入院し、そのままバンドを脱退するという事態が発生した。正規メンバーとしての活動期間は2年弱であった。

2.6. 終幕への序曲と無期限活動休止(2021-2025)

R!N脱退後もバンドはツアーをキャンセルせず、強力なソロ・シンガーであるMaki Oyama (大山まき)をゲスト・ボーカルに迎えて活動を継続した。Maki Oyamaのパワフルでハスキーな歌声はファンから高く評価され、ライブBlu-ray 『Aldious Tour 2020-2021 "Unlash" Live at LIQUIDROOM』 もリリースされたが、彼女が正規メンバーになることはなかった。

崩壊するラインナップと決断

正規ボーカリスト不在の状態が3年以上続くなか、バンドを支え続けてきたリズム隊に亀裂が入る。

  • Marinaの脱退: 2024年2月、ドラマーのMarinaが持病の潰瘍性大腸炎 (Ulcerative Colitis)の悪化を理由に脱退。これにより、正規メンバーはYoshi、Toki、Sawaの弦楽器隊3名のみとなった。

そして2025年5月17日、Aldiousは公式に「2025年8月をもって無期限活動休止 (Indefinite Hiatus) する」と発表した。日本の音楽シーンにおいて「無期限活動休止」は事実上の解散 (Disbandment) を意味することが多い。

最後の輝き: Re:NOとArutoの帰還

バンドは最後のツアー 「The Dominators Last Standing 2025」を2025年8月に東京 (Tokyo)・名古屋(Nagoya)・大阪 (Osaka) で開催することを発表。このラスト・ツアーには、かつての黄金期を支えたボーカルRe:NOとドラマーArutoが参加することが決定し、長年のファンへの最大限の感謝の意が示された。

その後の動向 (2025年後半)

活動休止後、メンバーはそれぞれの道を歩み始めている。

  • Sawa: 2025年7月末、BLOOD STAIN CHILDのギタリストRYU率いるロックバンド First Contactにベーシストとして加入。
  • Toki: 2025年9月14日、Aldiousからの正式な脱退 (Departure) を発表。その2日後、元Lovebites (ラブバイツ)のベーシストMiho (ミホ)と共に、新バンドZilqy (ジルキー)を結成。「ポスト・メロディック・ニュー・メタル (Post-Melodic Nu-Metal)」を掲げ活動を開始した。

3. メンバー詳解 (Detailed Member Profiles)

3.1. 最終正規メンバー (活動休止時点)

Yoshi (ヨシ) - Guitar/Leader/Founder
  • 在籍期間: 2008-2025
  • 出身: 兵庫県神戸市 (Kobe, Hyogo)
  • 役割: Aldiousの創設者であり、絶対的なリーダー。楽曲の多くを作曲し、バンドのコンセプトである「旋律とヘヴィネスの融合」を一貫して追求した。プレイスタイルはアイアン・メイデン (Iron Maiden) やハロウィン (Helloween) 等の80年代メタルに影響を受けた正統派で、派手な速弾きよりも構築美やハーモニーを重視する。赤(Red)をイメージカラーとすることが多い。
  • 使用機材: ESP製のシグネチャーモデル 「Crying Star」 等を愛用。
Toki (トキ) - Guitar
  • 在籍期間: 2009-2025
  • 役割: バンドのヴィジュアル・アイコン。強烈なピンクの髪と、ステージを所狭しと動き回るエモーショナルなパフォーマンスで人気を博した。Yoshiとは対照的に、よりモダンで直感的なプレイや、観客を煽るスクリーム・コーラスも担当。作曲面では「Deep」などのキラーチューンを手掛けた。
  • 備考: 2019年6月から2020年3月まで産休を取得。
  • 現在: 新バンドZilqyにて活動中。
Sawa (サワ) - Bass
  • 在籍期間: 2008(一時在籍), 2010-2025
  • 関連バンド: GVLMET (過去), First Contact (現在)
  • 役割: 5弦ベースを操り、重低音でバンドのアンサンブルを支える技巧派。初期から活動を共にする古参メンバーであり、Yoshiの右腕的存在。作曲においても、独特のヘヴィネスや変拍子を取り入れた楽曲を提供する。
  • 現在: First Contactにて活動中。

3.2. 歴史的メンバー (Former Members)

Marina (マリナ) - Drums
  • 在籍期間: 2015.04-2024.02
  • 出自: 米国人ドラマーTerry Bozzioの継娘 (Stepdaughter)。
  • スタイル: 小柄な体格からは想像できないパワフルかつ手数・足数の多い超絶技巧ドラミングで、バンドの演奏レベルを一段階引き上げた。
  • 脱退理由: 潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis)の悪化。
R!N (リン) - Vocals
  • 在籍期間: 2019.08-2021.06
  • 別名: Gemie (ソロ名義)
  • スタイル: 圧倒的な声量と音域を持つ実力派シンガー。英語の発音も堪能で、バンドに国際的なスケール感をもたらした。
  • 脱退理由: うつ病および適応障害(Depression/Stress)。
Re:NO (リノ) - Vocals
  • 在籍期間: 2012.08- 2018.12 (2025年ラストツアーに参加)
  • 出身: 東京都(Tokyo)
  • スタイル: ハスキーで憂いを帯びた中低音ボイス。「嬢メタル」の枠を超え、ロック・ボーカリストとしてのカリスマ性でバンドを商業的ピークに導いた。作詞面でも、孤独や葛藤を描く独特の世界観を確立。
  • 脱退理由: 耳管開放症(Patulous Eustachian Tube)。
Aruto (アルト) - Drums
  • 在籍期間: 2010-2014.11 (2025年ラストツアーに参加)
  • スタイル: パワーメタルの王道を行く、重く激しいツーバス・スタイル。初期Aldiousの疾走感を支えた。
  • 脱退理由: 結婚に伴う引退。
Rami (ラミ) - Vocals
  • 在籍期間: 2008-2012.06
  • 関連バンド: Raglaia, RAMI The Requiem
  • 役割: 創設メンバー。金髪の巻き髪とゴージャスなドレス、そして演歌的なビブラートを効かせたハイトーン・ボイスで、初期の「アゲハ嬢メタル」のイメージを決定づけた。
  • 脱退理由: 健康上の理由。

4. ディスコグラフィ (Discography)

以下に、Aldiousがリリースした全作品を分類別に詳述する。カタログ番号 (Catalog Number) やオリコン順位 (Oricon Rank)は、提供資料に基づき可能な限り記載した。

発売日タイトル種別カタログ番号オリコン備考
2009.11.07Dear Slaveミニ・アルバムALDR-001自主制作デモEP (CD-R)。4曲入り。「Bind」の原曲収録。
2010.07.07Defended Desireシングル (CD)BSRS-001#49デビューシングル。特殊仕様ケース(裏面ジャケット)。
2010.10.13Deep Exceedスタジオ・アルバムBSRS-002#15歴史的デビュー作。インディーズ1位。「Luft」「Deep」収録。
2011.04.06Mermaidシングル (CD)BSRS-004#20Rami時代の代表的バラード。
2011.10.12Determinationスタジオ・アルバムBSRS-006#15「Spirit Black」「Mermaid」収録。初期の代表作。
2012.05.16Determination Tour 2011 -Live at Shibuya O-EAST-映像作品オリコンDVD音楽チャート6位。
2012.11.14White Crowシングル (CD+DVD)BSRS-010#19Re:NO加入後初シングル。
2013.05.15District Zeroスタジオ・アルバムBSRS-013#7最高位記録作品。Re:NO加入第一弾。「Scrash」収録。
2013.10.09Dominator / I Don't Like Meシングル (CD+DVD)BSRS-018#12両A面。
2014.02.12District Zero Tour ~Live at Shibuya O-EAST~映像作品オリコンDVD音楽チャート6位。特典映像としてバックステージ映像を収録。
2014.05.14Other Worldシングル (CD+DVD)BSRS-020#22
2014.06.18Dazed and Delightスタジオ・アルバムBSRS-021#20「Dominator」収録。Aruto在籍最後のアルバム。
2014Imagination (Demo version)デモ・レアリティーズカセットテープ。「もし80年代にAldiousがデモテープを配っていたら」というコンセプトのプロモーション・アイテム。『Dazed and Delight』と『Other World』の連動購入特典としてライブ会場で交換された非売品。A面のみ収録。
2015.02.11Live Tour 2014 "Dazed and Delight" ~Live at CLUB CITTA'~映像作品オリコンDVD音楽チャート8位。川崎クラブチッタ公演。
2015.07.08die for you / Dearly / Believe Myselfシングル (CD+DVD)ALDI-001#14トリプルA面。Marina初参加。限定盤A/B/Cあり。
2015.12.02Radiant Aスタジオ・アルバムVAA-001VAA移籍第一弾。Marina加入作。欧州でもJPU Recordsより発売。「Utopia」収録。
2016.10.12Radiant A Live at O-EAST映像作品ALDI-008オリコンDVD音楽チャート7位。
2016.10.26Female Warrior/ノスタルジック/fragileシングル (CD+DVD)ALDI-010#42
2017.05.10Unlimited Diffusionスタジオ・アルバムALDI-013#13ライブバンドとしての成熟を見せた作品。
2017.10.11Live Unlimited Diffusion映像作品ALDI-015ディファ有明公演。バイオリニスト金原千恵子 (Chieko Kinbara) がゲスト参加。
2017.11.29We Areミニ・アルバムALDI-0169曲入り。ビルボードジャパンで11位。12インチレコード盤(ALDI-016R/17R)も存在。
2018.11.07Aldious Tour 2018 "We Are" Live at LIQUIDROOM映像作品ALDI-019恵比寿LIQUIDROOM公演。
2018.11.21All Broseミニ・アルバムALDI-0214曲入り。Re:NO在籍最後のスタジオ作品。
2018.12.19Music Video Collection映像作品ALDI-0232012年から2018年までのMV22曲を収録した初のMV集。
2019.04.24Aldious Tour 2018 "We Are" ~Final~ Live at TSUTAYA O-EAST映像作品ALDI-024Re:NOラストライブ。ファンクラブおよび通販限定でリリース。
2020.03.18Evoke 2010-2020セルフカバー・ベストALDI-026収録曲例: Spirit Black, 夜桜, Ground Angel, Dominator
2020.09.30Evoke II 2010-2020セルフカバー・ベストALDI-028収録曲例: Luft, Re:fire, Believe Myself, Confusion
2020.10.21Aldious Debut 10th Anniversary No Audience Live 2020映像作品ALDI-031コロナ禍に行われた初の無観客配信ライブを収録。
2021.03.30Show Downシングル (Digital)初のデジタル限定シングル。R!N在籍時のオリジナル新曲。
2021.03.30Freedomシングル (Digital)Show Downと同時配信。
2022.01.14Aldious Tour 2020-2021 "Unlash" Live at LIQUIDROOM映像作品ALDI-032ゲストボーカルにMaki Oyamaを迎えたツアーファイナル。VAAオフィシャルストア限定販売。
2025.12.24The Dominators Last Standing 2025映像作品COCP-42528/42529Live CDも同時発売。Re:NOとArutoが復帰したラストツアーの模様を収録した、日本コロムビア (Nippon Columbia) からのリリース作品。

5. 鋼鉄の蝶が遺したもの

Aldiousの17年間の軌跡は、日本のガールズ・メタル・シーンそのものの歴史と重なる。彼女たちは「女性がメタルを演奏すること」がまだ珍奇な目で見られていた時代に、敢えて最も女性的な「アゲハ嬢」のドレスを纏い、男勝りのヘヴィなサウンドを鳴らすことで、ジェンダーと音楽ジャンルの既成概念を破壊した (Deconstruction)。

その影響は計り知れない。BAND-MAIDのメイド服、Lovebitesの純白のドレスといった「ヴィジュアル・コンセプトと本格的メタルの融合」 という手法は、間違いなくAldiousが証明した成功モデルの上に成り立っている。

2025年8月の無期限活動休止は、ひとつの時代の終わりを告げるものである。しかし、Re:NOとArutoという黄金期のメンバーを呼び戻しての幕引きは、バンドが自身の歴史とファンに対して誠実であり続けたことの証左である。Yoshi、Toki、Sawa、そして歴代のメンバーたちがそれぞれの場所で新たな音楽を紡ぎ続ける限り、"Ultimate Melodious"の遺伝子は、形を変えて生き続けるだろう。

Trivia

ALDIOUSは2008年、ギターのYoshiを中心に大阪で結成されたガールズ・ヘヴィメタル・バンドである。結成の月について、Yoshi自身は2025年のコメントで2008年2月だったと書いている。デビューは2010年7月のシングル『Defended Desire』だった。

出典: 日本コロムビア ALDIOUS プロフィール

Yoshiはメンバーを集めるときにネットを使うことが多い。ALDIOUSを結成したときに使ったのはmixiだった。初代ヴォーカリストのRamiとは共通の知り合いがいて存在は知っていたものの、初めて連絡を取るときはmixiを使って連絡先を聞いたのだという。

出典: 激ロック インタビュー(Aldious)

初代ヴォーカリストのRamiは、2012年6月30日をもって健康上の理由で脱退した。公式サイトに掲載された本人のメッセージによれば、ヘドバンや今後さらに大きくなるステージのことを考えると病気の症状によくなく、ライヴ中に倒れてしまう可能性があって危険だとして、医師から中止の判断が出たのだという。彼女は同じメッセージで、自分がいなくなって後任が決まってもこれまで築き上げてきたものは変わらない、どんなALDIOUSになっても全力で応援したい、と書いている。

出典: 激ロック ニュース(ALDIOUS Rami 脱退)

3代目ヴォーカリストR!Nを見つけるまでの道のりは長かった。YoshiはYouTubeで何百人もの女性ヴォーカルを調べたが、メタルのシンガーでフリーの人はまずいない。メタル以外に範囲を広げると、今度は動画を観ただけではハイトーンが出るのか、そもそもメタルが好きなのかが分からない。行き詰まったところでたまたまMarinaと会う機会があり、Marinaの知り合いで顔の広いプロデューサーを紹介された。元WANDSのキーボーディスト、大島こうすけである。彼は、少し前に仮歌の仕事で会った子がここ数年類を見ないほど上手いと言い、その場で電話をかけてくれた。相手はすぐに出て、激しい系のガールズ・バンドに興味があるかと聞かれて即答したという。2〜3週間後にはスタジオでALDIOUSの曲の仮歌を録り、がっちりハマった。

出典: 激ロック インタビュー(Aldious)

R!Nはもともとメタルのシンガーではなかった。ストリートでピアノの弾き語りをするシンガー・ソングライターで、Yoshi自身、もしYouTubeで彼女の動画を観ていたとしても声を掛けなかったと思う、と述べている。本人の側から見ると、大島こうすけとはそれまで2、3回しか仕事をしたことがなく、普通に食事をしているときに電話が来たので、何かへマをして怒られるのかと思ったのだという。当時シンガー・ソングライターとしての活動が7年目でマンネリを感じており、9月の自分の誕生日でいったん休止しようと考えていた時期でもあった。互いにいきなり正式加入は不安だったため、まずはその年のツアーを試しに回ってから決めることになった。

出典: 激ロック インタビュー(Aldious/2ページ目)

アルバム『Evoke 2010-2020』の収録曲がほとんどセルフ・カバーで新曲が1曲しかないのには、はっきりした理由がある。3代目ヴォーカリストが加入したことで、新しくバンドを好きになったリスナーがライヴの予習をしようとすると、この曲は歌っている人が違う、こちらはまた違う、と戸惑ってしまう。そこでライヴでよくやる曲を中心に選び、R!Nの歌で録り直したのだという。タイトルの Evoke には過去を呼び起こすという意味があり、Yoshiは昔の曲を今のメンバーで世に出せることが嬉しいと述べている。

出典: 激ロック インタビュー(Aldious)

2021年6月18日、R!Nの脱退が発表された。全国ツアーは4人で継続する予定とされたが、その11日後の6月29日、ツアー「Unlash」にゲスト・ヴォーカリストとしてソロ・シンガーの大山まきを迎えることが発表され、7月1日の山口・LIVE rise SHUNAN公演から出演した。

出典: 音楽ナタリー(Aldious R!N 脱退)

2023年12月20日、ドラムのMarinaの脱退が公式サイトで発表された。本人のコメントによれば、彼女は以前から潰瘍性大腸炎を抱えており、長い治療期間を乗り越えて体調が安定してきた頃にALDIOUSと出会って2015年に加入した。ところが2023年に入って体調を崩すことが増え、精密検査の結果、再発が判明。日に日に体調が悪化するなかで体力の限界を感じ、この先も活動していくことは難しいと判断したという。最後のステージは2024年2月19日の東京公演で、メンバーたっての希望により大山まきをゲスト・ヴォーカルに迎えて行われることも同時に発表された。

出典: 激ロック ニュース(Aldious Marina 脱退)

トリビアをすべて見る(全20件)

Albums

Evoke II 2010-2020 CD
/

原曲をALDIOUSらしい音へ翻訳する、企画性の強いカバー・アルバム。

Evoke 2010-2020 CD
/

原曲をALDIOUSらしい音へ翻訳する、企画性の強いカバー・アルバム。

Unlimited Diffusion CD
/

華麗なツイン・ギター、透明感ある歌、スピード感を兼ね備えたALDIOUSのメロディック・メタル作。

Radiant A CD
/

疾走感、鮮やかなツイン・ギター、伸びる歌メロディを結び、ALDIOUSの魅力を現在形で鳴らした一枚。

Dazed and Delight CD
/

華麗なギターと凛とした歌で、ALDIOUSの正統派メタルを彩り豊かに描く一枚。

District Zero CD
/

華麗なツイン・ギターと疾走感で、ALDIOUSのメロディック・メタルを強く押し出した3作目。

Determination CD
/

華麗なツイン・ギターと力強い歌で、ALDIOUSの疾走感あふれるメロディック・メタルを示す一作。

Deep Exceed CD
/

華麗なツイン・ギターと歌心を結び、ALDIOUSの出発点を刻んだデビュー・アルバム。