ALDIOUS トリビア 全20件
ALDIOUSにまつわる事実を、出典付きで20件掲載しています。
Trivia
ALDIOUSは2008年、ギターのYoshiを中心に大阪で結成されたガールズ・ヘヴィメタル・バンドである。結成の月について、Yoshi自身は2025年のコメントで2008年2月だったと書いている。デビューは2010年7月のシングル『Defended Desire』だった。
Yoshiはメンバーを集めるときにネットを使うことが多い。ALDIOUSを結成したときに使ったのはmixiだった。初代ヴォーカリストのRamiとは共通の知り合いがいて存在は知っていたものの、初めて連絡を取るときはmixiを使って連絡先を聞いたのだという。
初代ヴォーカリストのRamiは、2012年6月30日をもって健康上の理由で脱退した。公式サイトに掲載された本人のメッセージによれば、ヘドバンや今後さらに大きくなるステージのことを考えると病気の症状によくなく、ライヴ中に倒れてしまう可能性があって危険だとして、医師から中止の判断が出たのだという。彼女は同じメッセージで、自分がいなくなって後任が決まってもこれまで築き上げてきたものは変わらない、どんなALDIOUSになっても全力で応援したい、と書いている。
3代目ヴォーカリストR!Nを見つけるまでの道のりは長かった。YoshiはYouTubeで何百人もの女性ヴォーカルを調べたが、メタルのシンガーでフリーの人はまずいない。メタル以外に範囲を広げると、今度は動画を観ただけではハイトーンが出るのか、そもそもメタルが好きなのかが分からない。行き詰まったところでたまたまMarinaと会う機会があり、Marinaの知り合いで顔の広いプロデューサーを紹介された。元WANDSのキーボーディスト、大島こうすけである。彼は、少し前に仮歌の仕事で会った子がここ数年類を見ないほど上手いと言い、その場で電話をかけてくれた。相手はすぐに出て、激しい系のガールズ・バンドに興味があるかと聞かれて即答したという。2〜3週間後にはスタジオでALDIOUSの曲の仮歌を録り、がっちりハマった。
R!Nはもともとメタルのシンガーではなかった。ストリートでピアノの弾き語りをするシンガー・ソングライターで、Yoshi自身、もしYouTubeで彼女の動画を観ていたとしても声を掛けなかったと思う、と述べている。本人の側から見ると、大島こうすけとはそれまで2、3回しか仕事をしたことがなく、普通に食事をしているときに電話が来たので、何かへマをして怒られるのかと思ったのだという。当時シンガー・ソングライターとしての活動が7年目でマンネリを感じており、9月の自分の誕生日でいったん休止しようと考えていた時期でもあった。互いにいきなり正式加入は不安だったため、まずはその年のツアーを試しに回ってから決めることになった。
アルバム『Evoke 2010-2020』の収録曲がほとんどセルフ・カバーで新曲が1曲しかないのには、はっきりした理由がある。3代目ヴォーカリストが加入したことで、新しくバンドを好きになったリスナーがライヴの予習をしようとすると、この曲は歌っている人が違う、こちらはまた違う、と戸惑ってしまう。そこでライヴでよくやる曲を中心に選び、R!Nの歌で録り直したのだという。タイトルの Evoke には過去を呼び起こすという意味があり、Yoshiは昔の曲を今のメンバーで世に出せることが嬉しいと述べている。
2021年6月18日、R!Nの脱退が発表された。全国ツアーは4人で継続する予定とされたが、その11日後の6月29日、ツアー「Unlash」にゲスト・ヴォーカリストとしてソロ・シンガーの大山まきを迎えることが発表され、7月1日の山口・LIVE rise SHUNAN公演から出演した。
2023年12月20日、ドラムのMarinaの脱退が公式サイトで発表された。本人のコメントによれば、彼女は以前から潰瘍性大腸炎を抱えており、長い治療期間を乗り越えて体調が安定してきた頃にALDIOUSと出会って2015年に加入した。ところが2023年に入って体調を崩すことが増え、精密検査の結果、再発が判明。日に日に体調が悪化するなかで体力の限界を感じ、この先も活動していくことは難しいと判断したという。最後のステージは2024年2月19日の東京公演で、メンバーたっての希望により大山まきをゲスト・ヴォーカルに迎えて行われることも同時に発表された。
2025年5月17日、ALDIOUSは2025年8月をもって無期限で活動を休止することを公式サイトで発表した。バンド名義のコメントは理由を、メンバーそれぞれの人生の歩み方や環境の変化、心の想いを時間をかけて話し合った末に、一つの区切りとしてこの決断に至った、と説明している。同時に、活動休止に伴う東名阪のラスト・ツアーの開催も発表された。コメントは、結成から17年間続けてこられたのはライヴに足を運んだ人、CDを聴いた人、支えた関係者すべての存在があったからだと結ばれている。
ラスト・ツアー「The Dominators Last Standing 2025」は、当時のメンバーだけでは行われなかった。Yoshi、トキ、サワの3人に、元メンバーとして長い歴史を共に歩んだRe:NO(Vo)とAruto(Dr)を迎えた特別な布陣が組まれている。最終公演は2025年8月13日、東京の豊洲PITだった。Yoshiはツアーに向けたコメントで、5人が全員主役としてステージに立つことを望んでいるので5人の名前をたくさん呼んでほしい、と書いている。
活動休止の発表に寄せたYoshiのコメントには、17年間の総量が数字で書かれている。2008年2月の結成から17年で、90曲ほどの楽曲リリースと400本以上のライヴ、47都道府県ツアーや海外公演を経験し、全国各地のファンに会えたことが一生の宝物だという。20年、25年ともっと続けたかった、とも彼女は書いている。
2代目ヴォーカリストのRe:NOが加入して作られた3rdアルバム『District Zero』は、オリコンの週間ランキングで7位、デイリーでは4位を記録した。
Yoshiによれば、ALDIOUSのメンバーは基本的にみな良いタイミングで知り合っている。初代ドラマーのArutoは、所属していたバンドがちょうど活動休止になったときにたまたま会い、ドラムを募集しているのでサポートからでもどうかと声をかけたところ話がまとまった。トキも当時はサポートの仕事しかしておらず、正式に所属する場所を探していた時期だった。Marinaに至っては、彼女がサポートで出ていたガールズ・バンドのライヴを観に行った日が、ちょうど彼女のサポート最終日だったのだという。
加入前、バンド側が気にしていたのは歌よりも動きだった。ベースのサワは、R!Nのライヴがピアノを前にした弾き語りのスタイルだったのに対し、自分たちは駆け回ってヘドバンをするので、まずヘドバンができるのか、音源を気に入ってくれてもライヴを観たら引いてしまうのではないかと心配していたという。結果としてR!Nは楽しそうにやっており、今は立派にヘドバンができている。本人によれば、指導してもらったのだという。
『Evoke 2010-2020』のレコーディングでR!Nが最も苦戦したのは「Eversince」だった。ALDIOUSの中でも一番音程が高いと言われている曲で、ライヴならアドレナリンで出てしまうこともあるが、レコーディングは何度でも録り直せる分まったく妥協ができない。何度も録り直したという。Yoshiによれば、ファンからは「サラッとハイトーンを出していてすごい」と言われるものの、本人はそうではないらしい。
R!Nを紹介したプロデューサーの大島こうすけは、その縁のまま『Evoke 2010-2020』の制作にも関わっている。アルバム最後に置かれた新曲——R!N自身が作詞作曲を担当した1曲——のプロデュースを手掛けたのが彼だった。
トキは産休のために活動を休止していた時期があり、R!Nが3代目ヴォーカリストとして加入したタイミングで復帰した。2020年の取材時点でバンドは、そのトキの復帰も含めてフル・パワーの状態にあると紹介されている。
最終公演となった豊洲PITのステージは、映像と音源が完全収録され、2025年12月24日にBlu-ray、DVD2枚組、CD2枚組の3形態で発売された。バンド活動17年間の集大成をパッケージ化したもので、コロムビアミュージックショップ限定では、このツアーをモチーフにしたオリジナルTシャツ2種と、豊洲PIT公演の模様を収めたフルカラー24ページのフォトブックを加えた数量限定生産のバンドル商品も用意された。
活動休止のあとにも動きがあった。2025年9月14日、トキがSNSでバンドを脱退することを発表している。彼女はコメントで、この場所で得た経験とステージから見えた最高の景色は一生の宝物であり、その経験を活かしてこれからも音楽活動に全力で取り組みたいと述べた。
トキは脱退の発表からほどなく、新しいバンドで動き出した。2025年9月16日、4人組の女性メタル・バンドZilqyのデビューが発表され、そこにトキが名を連ねている。同じバンドにはMiho(ex-LOVEBITES)も参加しており、1st EP『Vacant Throne』を11月5日、お披露目ライヴ「Start The Fire」を12月10日に行うことが同時に告知された。