MINISTRY BIOGRAPHY
プロフィール
| 結成 | 1981年 |
|---|---|
| 出身 | アメリカ |
| メンバー | Al Jourgensen(ヴォーカル) Monte Pittman(ギター) Cesar Soto(ギター) Paul D'Amour(ベース) John Bechdel(サンプラー/シンセ) Pepe Clarke Magaña(ドラム) |
| ジャンル | インダストリアルメタル、スラッシュメタル |
Biography
MINISTRY
バイオグラフィー
MINISTRY(ミニストリー)は、1981年にシカゴで始まったインダストリアル・メタル・バンドである。中心にいるのはアル・ジョーゲンセンで、バンドの公式サイトは彼をこのバンドの「visionary」と呼ぶ。エレクトロ・ポップから出発し、インダストリアルへ全面的に踏み込み、やがてそこへ「ロック」を接合してひとつのジャンルを作り出した。2026年10月30日の17作目『Hate To Go - Take Out Or Delivery』をもって、45年の活動に区切りをつける。
出発点——Special Affectと『With Sympathy』(1970年代後半〜1983年)
アル・ジョーゲンセンの音楽的な道のりは、1970年代後半のパンク・バンドSpecial Affectから始まっている。MINISTRY名義の活動が始まるのは1981年、シカゴでのことである。
1983年、アリスタからデビュー作『With Sympathy』が出された。公式のバイオグラフィはこの時期を「磨き上げられたエレクトロ・ポップ」と表現している。のちのMINISTRYを知る耳には、同じバンドの作品とは思えない手触りの一枚である。ジョーゲンセン自身も、活動の終わりを告げる場で「『With Sympathy』から今日まで、自分が歩んできた道のりには驚かされる」と述べている。
インダストリアルへ——『Twitch』から『詩篇69』へ(1986〜1992年)
1986年の2作目『Twitch』で、バンドはインダストリアルへ全面的に踏み込む。公式のバイオグラフィはこれを「hammering industrialへの完全な没入」と記している。以後、出発点のエレクトロ・ポップへ戻ることはなかった。
1988年の3作目『The Land Of Rape And Honey』について、同じ資料は「ポスト・パンクの軸そのものを引き直した」と述べている。続く1989年の『The Mind Is a Terrible Thing to Taste』はその方向をさらに押し進めた作品である。
そして1992年、『詩篇69』がインダストリアルの騒音に「-rock」という接尾辞を加え、まったく新しいジャンルを作り出し、熱心な聴き手の層を生んだ——というのが、バンド自身による要約である。このアルバムはMINISTRYの作品の中で最も広く聴かれたものになった。
ワーナー期の終わりと空白(1996〜1999年)
1996年の『Filth Pig』と1999年の『Dark Side of the Spoon』は、ワーナー・ブラザースから出された。ジョーゲンセンはのちに、自分の作品を並べたとき政治的な主題から外れる例外として『With Sympathy』『Filth Pig』『Dark Side of the Spoon』の三枚を挙げている。
『Dark Side of the Spoon』をもって、1986年の『Twitch』から続いたサイア/ワーナー系列との関係は終わる。次作が出るまでには4年が空いた。
「Bush三部作」とその後(2003〜2021年)
2003年の『Animositisomina』はサンクチュアリからの発売である。続く『Houses Of The Mole』(2004年)、『Rio Grande Blood』(2006年)、『The Last Sucker』(2007年)の三枚は、公式に「Bush三部作」と呼ばれている。当時の合衆国の対外政策と国内政治が、題にも歌詞にもそのまま現れた時期である。
2012年の『Relapse』と2013年の『From Beer to Eternity』にはギタリストのマイク・スカーシャが参加した。彼は2012年12月22日、テキサス州フォートワースでの公演中に倒れ、47歳で亡くなっている。
『AmeriKKKant』(2018年)と『Moral Hygiene』(2021年)でも照準は変わらない。ジョーゲンセンは「自分は30年間同じことを言い続けてきたが、何も変わらなかった」と述べている。幼少期にキューバから退避した経験を持つ人物の言葉である。
ボックス・セットとしては、2011年の『Original Album Series』(Sire時代の作品を収めたライノの5枚組)も出ている。
最終作『Hate To Go』と引退(2024〜2027年)
2024年の『Hopiumforthemasses』に続く17作目は、Cleopatra Recordsから2026年10月30日発売の『Hate To Go - Take Out Or Delivery』である。バンドはこれを最後のアルバムと明言している。
制作は2025年、ジョーゲンセンの自宅スタジオで始まった。エンジニアはJustin LeeahとMichael Rozon。長年のツアー・バンドであるギターのMonte PittmanとCesar Soto、ベースのPaul D'Amour、サンプラー/シンセのJohn Bechdel、ドラムのPepe Clarke Magañaが参加している。長年の盟友ポール・バーカーの復帰も告知された。
ジョーゲンセンの言葉は端的である。「突然『待った、アイデアが浮かんだ、もう一枚MINISTRYのレコードを作る』となる瞬間は来ない。I'm fucking done。やってきたことは誇りに思う。長い道のりだったが、終わることに完全に納得している。ヤギの世話をする時が来た」。引退ツアーの終わりは2027年とされている。2026年10月には、ジョーゲンセンが最終公演の日と場所を明かした。アルバム発売のちょうど1年後にあたる2027年10月30日、ロサンゼルスのKia Forumである。引退ツアーにはドイツのDIE KRUPPSが特別ゲストとして同行する。
メンバー
公式サイトの表記にもとづく現行の編成は以下のとおりである。
- Al Jourgensen — ヴォーカル
- Monte Pittman — ギター
- Cesar Soto — ギター
- Paul D'Amour — ベース
- John Bechdel — サンプラー/シンセ
- Pepe Clarke Magaña — ドラム
公式サイトはこのバンドの歩みを、スタジオ作17枚、ライヴ盤8枚、派生プロジェクト8組、5大陸にわたるツアー、自伝1冊、ドキュメンタリー2本、そして「最後の儀式」が三度施されたこと、として数えている。
出典について
本稿の事実関係は、バンド公式サイトのBIOGRAPHY(ministryband.com)、Cleopatra Recordsの商品情報、最終作の発表を報じたLoudwireの記事、およびMusicBrainzの登録情報にもとづく。結成年と結成地はMusicBrainzの登録による。マイク・スカーシャの逝去はBlabbermouthおよびRolling Stoneの報道による。