Unlucky Morpheus BIOGRAPHY
プロフィール
| 結成 | 2008年 |
|---|---|
| 出身 | 日本 |
| メンバー | Fuki(Vocal) 紫煉(Guitar / Scream) 仁耶(Guitar) Jill(Violin) 小川洋行(Bass) FUMIYA(Drums) 歌澄(Vocal / Chorus) |
| ジャンル | パワーメタル、メロディックメタル、シンフォニックメタル |
Biography
Unlucky Morpheus
バイオグラフィー
概要
Unlucky Morpheus(アンラッキーモルフェウス)は、2008年に結成された日本のメタル・バンドである。愛称は「あんきも」。公式プロフィールによれば、結成したのはヴォーカルのFukiとギターの紫煉(しれん)の2人で、始まった当初はDTMでの音源制作が主な活動だった。それが徐々に現在のバンド形態へ変わっていった、というのがこのバンドの成り立ちである。
音楽性について、バンド自身は「メンバーの超絶技巧を生かしたメロディック・メタルを基調としつつ、ゲーム音楽やアニメソングからの影響を取り入れた独自のスタイル」と説明している。ツイン・ギターに加えてヴァイオリンが常設パートとして入る編成は、日本のメタル・バンドのなかでも珍しい。
このバンドには、性格の異なる2つのカタログがある。一つは同人ゲーム『東方Project』のBGMをメタルにアレンジした作品群で、バンド自身がはっきり「二次創作品」と位置づけており、原作者の許諾する流通の範囲——すなわち同人ショップ——でのみ頒布されている。もう一つは紫煉の書き下ろしによるオリジナル作品で、こちらはディスクユニオンやAmazon、タワーレコードといった一般の流通に乗る。当サイトが登録しているのは後者、オリジナル作品の20枚である。
2008年から2013年——東方アレンジのDTMプロジェクトとして
Fukiと紫煉が出会ったのは2007年ごろだった。Fukiが2017年のインタビューで語ったところでは、LIGHT BRINGERの楽器隊の一部とFuki、そして紫煉で、アニメソングをコピーする息抜きのバンドをやろうという話になり、そこが初対面だったという。そのコピー・バンドは1年ほどで解散したが、「まだ一緒にやりたい」ということで始まったのがUnlucky Morpheusである。
最初の作品は2008年10月13日、M3-2008秋で頒布された『Hypothetical Box』。品番ANKM-0000のCD-Rで、手焼きだった。Fukiによれば初めて出たイベントで200枚が完売している。翌2009年には『REBIRTH』『Amazement Park!!』『Jealousy』と立て続けに作品を出し、以後2013年まで、東方Projectのヴォーカル・アレンジ、ギター・インスト・アレンジ、ユーロビート・リミックスと形を変えながら年に2枚から3枚のペースで頒布を続けた。
この時期のバンドには、のちの編成にいないギタリスト平野幸村が在籍している。公式ディスコグラフィは2013年8月のコミックマーケット84で彼のインディーズ楽曲を集めた2枚組『Visual Rock History 〜ラドック&XI All Songs Collection〜』を頒布したことを記録しており、同時期の公式サイトのメニューにも彼のアカウントへのリンクがあった。脱退の時期と理由を伝える公式の告知は見つかっていない。
なお紫煉は同じころ、妖精帝國と電気式華憐音楽集団でもギターを弾いていた。Fukiはこのバンドでの活動に限って「天外冬黄(テンゲフユキ)」という名義を使っており、LIGHT BRINGERのヴォーカリストとしては本名義で活動していた。この使い分けは2020年の春から夏にかけて解消され、以後はあんきもでも「Fuki」で統一されている。
2014年から2017年——オリジナル作品へ
結成6年目の2014年8月16日、コミックマーケット86で『affected』が頒布された。オリジナル曲だけで組まれた初めてのアルバムである。品番はそれまでと同じANKM-の連番(ANKM-0020)で、東方アレンジ作品とオリジナル作品は一つの通し番号を共有している。同年10月22日にはディスクユニオン流通で全国発売され、一般のCD店に並んだ。
翌2015年4月26日のM3-2015春では2作目『VAMPIR』を頒布。「Vampir」「Opfer」「Angreifer」といったドイツ語題と「La voix du sang」というフランス語題を並べ、吸血鬼という主題で1枚を貫いた作品で、こちらも5月13日に全国発売されている。同年8月のコミックマーケット88では初のオリジナル・シングル『Wings』を出した。表題曲1曲と、そのヴォーカル抜き・ギター抜き・ベース抜き・ドラム抜きの4種類を収めた変則的な1枚である。
2016年12月29日のコミックマーケット91ではEP『Black Pentagram』を頒布。表題曲に作られたミュージック・ビデオは、バンドの公式YouTubeチャンネルに残る最も古い投稿であり、以後この10年間に及ぶ映像制作の出発点になった。
2018年から2020年——10周年、初のワンマン・ツアー、そして海外へ
2018年3月28日、EP『CADAVER / REVADAC』が全国流通で発売された。表題の2曲は、同じ楽譜を順方向と逆方向から読んだものである——バンド自身が「CADAVERの楽譜を逆から読むとREVADACに!」と説明したこの仕掛けは、公式ミュージック・ビデオの一方が画面に楽譜を出す構成になっていることで、目でも確かめられるようになっている。
同年9月19日には結成10周年にあたるアルバム『CHANGE OF GENERATION』が発売された。EPの2曲に加え、『affected』の「虚妄の恋人」と2015年のシングル「Wings」を録り直して収めた13曲で、題のとおりそれまでの作品を組み直した内容になっている。そしてこのアルバムを掲げた同年のツアーが、バンドにとって初めてのワンマン・ツアーだった。それまでのワンマンは年に1回あるかないかというペースだったと、のちにメンバーが振り返っている。
2019年10月5日には初の海外公演を行った。ロンドンのO2 Academy Islingtonで開かれたMetal Matsuriの2日目で、BRIDEAR、FATE GEAR、BLOOD STAIN CHILD、AYA1000RRらと並ぶなかヘッドライナーを務めている。ベースの小川洋行はのちに「海外は初だったから、修学旅行みたいな気分でした」と語り、アニメのタイアップも無くYouTubeに映像を上げているだけの状態で現地が盛り上がったことに驚いたと述べている。同じ2019年10月からは、DAMでカラオケの配信も始まった。
2020年4月29日にはEP『瀧夜叉姫』を発表。平将門の娘とされる人物を題にとり、日本の古い語彙で書かれた3曲を収めている。7月29日には3作目のフル・アルバム『Unfinished』が発売された。ライヴが難しい年であり、バンドは8月30日に配信ライヴを行って、そこからの映像も公式チャンネルに残している。9曲のうち6曲が何らかの形で映像化された、このバンドで最も映像の多いアルバムになった。
2021年から2023年——豊洲PIT、Zepp、そして配信へ
2021年1月27日には、楽器隊4人による別名義QUADRATUM From Unlucky Morpheusのカヴァー・アルバム『Loud Playing Workshop』が出た。Yngwie Malmsteen、DREAM THEATER、MICHAEL SCHENKER GROUP、Tony MacAlpine、RACER X、VAN HALEN、Steve Vai、IMPELLITTERIといった名前が並ぶインスト作品である。この企画が成立した理由の一つは紫煉の腕の故障で、当時まだ完治していなかったと小川が述べている。
同年9月12日には「\"M\" Revolution」を配信。バンド自身が「初の配信シングル」と記録している作品で、それまでCDでしか手に入らなかった音源に新しい販路が加わった。10月1日には豊洲PITでワンマン公演『XIII』を開催。13年目を意味するこの公演は翌2022年3月9日にCD2枚組とBlu-rayで発売された。
2022年4月27日には4作目『evolution』が発売。「\"M\" Anthem」「アマリリス」「Welcome to Valhalla」「The Black Death Mansion Murders」の4曲にミュージック・ビデオが作られ、この時期のバンドの映像制作は一つの頂点を迎えた。8月19日にはZepp DiverCityでツアー・ファイナルを行い、その音源は2023年3月8日に『EVOLUTION & DIVERSITY LIVE 2022 at Zepp DiverCity』として発売されている。
2023年4月1日には「U.F.O. - U Feel Overjoyed! -」を配信した。日清焼そばU.F.O.の提供で常闇トワ名義で公開されていた同名曲を、作曲した紫煉と作詞したFukiを擁するバンド自身が演奏し直したもので、公式の映像はこれを「Self Cover Ver.」と呼んでいる。
2024年から2027年——FABTONE、アニメ主題歌、そして2枚の門
2024年7月31日、シングル『世界輪廻』が発売された。TVアニメ「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?」のオープニング・テーマで、紫煉は公式noteでこれを「あんきも初のアニメ主題歌」と書いている。発売元はFABTONE Inc.で、品番ANKM-0046以降の作品はこのレーベルが担当している。ただしレーベルと事務所は別で、メンバーは同じ年のインタビューで、事務所に所属せずインディペンデントで活動していると述べている。ツアーの興行はウドー音楽事務所が担当している。
同じ2024年には、Fukiを除く5人によるメロディック・デス・メタル・プロジェクトUnholy Orpheusが始動した。バンドのよりヘヴィな側面を集めたものだと紫煉は説明しており、Fukiは1曲にゲストとして参加している。
2024年は結成15周年にあたり、6月1日の名古屋Electric Lady Landから11月16日の神戸Harbor Studioまで13公演のツアー『REINCARNATION』が組まれた。全公演でUnholy Orpheusがオープニング・アクトを務めている。11月8日の豊洲PIT公演は翌2025年6月4日に、Unholy Orpheusの持ち時間も含めてCD2枚組とBlu-rayで発売された。Blu-rayはオリコン週間10位を記録しており、これはこのバンドの自己最高位である(アルバムでは2020年の『Unfinished』の15位)。
2025年に入ると、3月5日にシングル『SAKURA chevalier』、9月24日に配信シングル『Convergent Rays』が続いた。前者はKADOKAWAサクラナイツ(麻雀Mリーグ)のテーマソングである。そして11月26日、5作目のアルバム『Gate of Heaven』が発売された。
このアルバムは2枚組の構想の前半である。紫煉は2025年1月ごろには2枚のアルバムを作るつもりだと友人のミュージシャンに話していたと述べており、その発端は2024年夏に「世界輪廻」を出したことだったと振り返っている。キャッチーな曲と激しい曲を1枚にまとめるのではなく、両方を際立たせたほうが面白いという判断だった。後半にあたる『Gate of Hell』は2026年6月3日に発売され、レーベルはこれを「Unlucky Morpheus史上最も暗く、混沌たる世界観」と告知した。この2枚には、2014年の『affected』から計4曲の再録が収められている。
2026年6月6日には、バンドが自ら主催する初のフェス『UNLUCKY FES 2026』を川崎CLUB CITTA'で開催した。出演はUnlucky Morpheus、JILUKA、SABLE HILLS、NEMOPHILA、そしてUnholy Orpheus。同じ年の6月14日から8月23日にかけては、2枚のアルバムを掲げた全国ツアー『HELL or HEAVEN』が組まれ、恵比寿ガーデンホールで千秋楽を迎えている。
ワンマン・ツアー『Gate of Heaven』の吉祥寺CLUB SEATA公演は、当初の2026年1月31日から11月17日に延期された(オープニング・アクトはUnholy Orpheus)。このほか、全15組出演の『JILUKA presents MAD PIT FES 2026』(10月9日、川崎CLUB CITTA')と、DEVILOOFが9月22日に発表したツーマン・ツアー『DEVI BATTLE TOUR〜デビバトツアー〜 Unlucky Morpheus × DEVILOOF』の大阪・十三246ライブハウスGABU(2027年2月11日)と渋谷clubasia(2月28日)の2公演が発表された。
現在のメンバー
| メンバー | 担当 |
|---|---|
| Fuki | ヴォーカル、コーラス、作詞 |
| 紫煉(しれん) | ギター、スクリーム、作曲・編曲 |
| 仁耶(じんや) | ギター |
| Jill | ヴァイオリン |
| 小川洋行 | ベース |
| FUMIYA | ドラムス |
| 歌澄(かすみ) | ヴォーカル、コーラス |
この7名は公式サイトのプロフィール・ページに記載されている編成である。ただし2025年以降の音楽媒体が誌面に掲げるメンバー表記は、歌澄を除く6名であることが多い。
出典について
この記事は、バンドの公式サイト sound.jp/ankimo のプロフィール・ページとディスコグラフィ・ページ、紫煉とFukiが書いている公式note、レーベルFABTONEの各リリース・ページ、興行を担当するウドー音楽事務所の各公演ページ、激ロックが2017年から2026年にかけて掲載した一連のインタビューとライヴ・レポート、JPU Recordsが2018年12月21日に告知したMetal Matsuriのラインナップ、オリコンのアーティスト・プロフィール、タワーレコード・オンラインとAmazon.co.jpの各商品ページ、そしてMusicBrainzがアーティスト a6fd2c10-cc3e-41f2-8323-28851e6a48f0 について持つリリース・データを読んで書いた。発売日・レーベル・品番・価格はタワーレコードとAmazonの商品情報およびFABTONEのリリース・ページから、収録曲はMusicBrainzのリリース行と各作品のSpotify再生ページを突き合わせて採っている。動画はすべて投稿チャンネルを確認しており、ファンによる再アップロードは含めていない。バンド名と愛称「あんきも」の由来については、由来を明言した一次・二次資料を確認できなかったため記していない。