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ARTIST
The Cult
LINER NOTES
LANGUAGE
『The Cult』は、ボブ・ロックの重量感あるプロダクションの下で、THE CULTがハード・ロックのリフと90年代的なオルタナティヴ感覚を交差させたセルフタイトル作だ。イアン・アストベリーの歌は華やかさを残しつつ、以前より切迫した表情を見せている。グランジやオルタナティヴ・ロックが台頭する時代の空気を、バンドなりに受け止めた一枚である。
曲はシンプルな骨格を太い音で押し出し、ゴシックな気配と肉体的なロックンロールの両方を抱え込んでいる。過去の象徴的な色合いだけではなく、バンドが持つ硬質で荒い側面を強調したことで、ディスコグラフィーの中でも異なる温度を持っている。大きなリフの手前で鳴る細かなノイズや、歌が少し後ろへ引く瞬間を追うと、音作りの奥行きが伝わってくる。グランジ全盛の逆風の中で発表された本作は当時のバンドにとって商業的に厳しい時期の作品となったが、時を経て再評価が進み、ゴシックな気配と90年代的なヘヴィネスが交差する過渡期ならではの緊張感が漂う、バンドの硬質でダークな魅力が凝縮された一枚として今日では独自の評価を得ている。この作品を経て、バンドは一度活動を休止することとなった。バンドの過渡期を映し出す、興味深い一枚である。
TRACK LIST
- 1.At the Mouth of Madness
- 2.Drowning Lessons
- 3.Anatomy of a Car Crash
- 4.Sixth Day Hallelujah
- 5.Nail in the Coffin