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ARTIST
Fly to the Rainbow
LINER NOTES
LANGUAGE
『Fly to the Rainbow』は、SCORPIONSが後年の洗練されたヘヴィ・メタル像へ到達する前に、ウリ・ジョン・ロートの流麗なギターを軸として、サイケデリックな広がり、ブルース、ハード・ロックを自由に混ぜ合わせた第二作である。クラウス・マイネの声はすでに独特の透明感を持ち、ルドルフ・シェンカーのリフは曲の骨格を支えるが、ロートのソロはそこから大きく外へ飛び出し、曲を幻想的な空間へ運ぶ。『Speedy’s Coming』の切れ味はバンドの直進力を示し、表題曲の長い展開は、短いフックだけでは満足しない若さと探究心を映す。
『Drifting Sun』や『Far Away』では、ギターの音色とメロディが景色を描き、演奏は硬いリフ中心のロックとは異なる浮遊感を生む。曲によって完成度のばらつきはあるものの、その不均一さもまた魅力であり、バンドが可能性を試しながら自分たちの言葉を探していることが伝わる。後年の『Lovedrive』以降のような明快な様式を期待すると驚くかもしれないが、ここには70年代のSCORPIONSにしかない自由な香りがある。重さ、叙情、即興性が交差する本作は、バンドの歴史の中でも特に夢幻的で冒険心に満ちた一枚だ。
TRACK LIST
- 1.Speedy's Coming
- 2.They Need a Million
- 3.Drifting Sun
- 4.Fly People Fly
- 5.This Is My Song
- 6.Far Away
- 7.Fly to the Rainbow