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ARTIST
Wings of Rage
LINER NOTES
LANGUAGE
『Wings of Rage』は、ドイツ・メタルらしい前進力と、バンド固有の哀愁を結び付けた作品だ。ピーヴィー・ワグナーの特徴的な声、マルコス・ロドリゲスのギター、ラッキー・マニアトポロスのドラムという三人編成が、スピードと重量の間を自在に行き来する。トリオならではの引き締まった一体感が全編に漂う。
激しい曲でも旋律の輪郭がはっきりと残り、ミドル・テンポの場面では感情の陰影が深まる。スラッシュの鋭さ、パワー・メタルの歌心、重厚なハード・ロックの足腰を一枚にまとめ上げ、無駄をそぎ落とした剥き出しのメタルとして成立させている。
小編成であることは、決して迫力の不足を意味しない。むしろ三人が密に噛み合うことで、リフと歌の輪郭がより明快に立ち上がっている。長いキャリアを持つバンドが、今なお攻撃性と旋律性を両立させていることを示した、力強い作品と言える。三人という最小限の編成だからこそ、各パートの役割が明確で、リフ、ベース、ドラムの一つひとつが克明に聴き取れる。疾走する場面では鋭さが際立ち、テンポを落とした場面では哀愁が深く沈み込む。装飾を削ぎ落としたぶん、RAGEというバンドが本来持っている旋律とパワーの核が、むしろくっきりと立ち上がってくる。長い歴史の中で培われた確かな作曲力が、飾らないサウンドの中で光っている。トリオ体制の強さを鮮明に刻んだ一枚である。
TRACK LIST
- 1.Wings of Solitude
- 2.Massacre
- 3.Twilight of the Thunder God