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ARTIST
Dead Man's Shoes
LINER NOTES
LANGUAGE
『Dead Man's Shoes』は、FMが得意とする滑らかなコーラスとスティーヴ・オーヴァーランドの温かな歌声を、控えめでブルージーな演奏に乗せた作品だ。華美なアレンジよりも、曲の流れとメロディの余韻を大切にしている。オルタナティヴ・ロックが台頭した90年代半ばの空気を受けながら、バンドはより渋く、地に足のついたサウンドへと踏み出した。
きらびやかなAOR路線から一歩距離を置き、ブルースやルーツ・ロックの手触りを前面に出したことで、本作にはこれまでとは異なる落ち着いた深みが宿っている。ギターは必要な場面で的確に色を添え、リズム隊はしなやかに楽曲を支えている。1980年代の華やかなAORから、より生々しくブルージーな方向へと舵を切った本作は、当時のロック・シーンの変化を映し出している。スティーヴ・オーヴァーランドの伸びやかで力強い歌は、装飾を抑えたシンプルな演奏の中でこそ、その表現力の深さをいっそう際立たせており、バンドの新たな一面を示した意欲的な転換作となっている。結果としてこの作品は、第一期FMの締めくくりとなり、バンドはこの後、一時的に活動を休止することになる。派手さを抑えた分だけ、オーヴァーランドの歌の表現力と楽曲の本質的な魅力が際立つ、成熟した温度で聴かせる一枚である。
TRACK LIST
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