DOLL$BOXX

DOLL$BOXXの詳しいBiographyと全作品のディスコグラフィ。アルバムごとの個別ページも掲載するMETAL BOOSTのアーティストページ。

Biography

DOLL$BOXX Biography

プロフィール

2012年結成 / 日本 / Heavy Metal, Hard Rock, Power Metal, Progressive Metal, Japanese Rock

公式確認: DOLL$BOXX Official Website / Victor Entertainment Profile(2026-07-11確認)

Biography

DOLL$BOXX(ドールズボックス)は、Fuki(Vocal)とGacharic Spinの楽器陣、はな(Drums)、TOMO-ZO(Guitar)、F チョッパー KOGA(Bass)、オレオレオナ(Keyboards)による日本の5人組ガールズ・ラウドロック・バンドである。2012年、Gacharic Spinのツアーへサポート・ヴォーカルとして参加したFukiとの共演をきっかけに結成された。メタルの力強さ、ハードロックの躍動、プログレッシヴな展開、ポップな色彩を、各メンバーの高度な演奏力で一つの“おもちゃ箱”へ詰め込む音楽性を特徴とする。

2012年12月12日にデビューアルバム『DOLLS APARTMENT』を発表。“Loud Twin Stars”“Take My Chance”“Merrily High Go Round”などで、Fukiの伸びやかなハイトーンと、ギター、ベース、ドラム、キーボードが激しく交差するアンサンブルを提示した。複雑な構成を持ちながらメロディは明快で、技巧を見せるだけでなく、映像、衣装、ユーモアを含めた総合的なエンターテインメント性でも国内外の注目を集めた。

活動間隔を経て2017年に本格復活し、11月に5曲入りミニアルバム『high $pec』をリリース。“Shout Down”“Sub-liminal”“HERO”“世界はきっと愛を知ってるんだ”“Dragonet”では、初期の華やかさを残しながら、より重い低域、鋭い現代的サウンド、緻密なリズム構築へ進化した。2018年にはツアーと映像作品『high $pec High Return』を展開し、ライヴ・バンドとしての圧倒的な音圧と個々の存在感を改めて示した。

2024年末から2025年初頭にはGacharic SpinとのZepp TOUR「GACHA BOXX」で再びステージへ戻り、2026年には“TAKE OFF”を掲げて活動を再加速。9月26日の8年ぶりワンマン公演「New Rhythm」と追加公演が発表され、さらに特撮ドラマ主題歌となる9年ぶりの新曲「走って!ガチって!ドゲンジャーズ!」の2026年8月12日リリースも告知された。5人それぞれが別の活動で磨いた表現力を持ち寄り、再集合のたびに音楽を更新する点こそDOLL$BOXXの独自性であり、日本の女性ロック/メタル・シーンを代表する特別なプロジェクトとして存在感を保ち続けている。

DOLL$BOXXとGacharic Spinの関係

DOLL$BOXXを理解するうえで欠かせないのが、演奏陣を担うGacharic Spin(ガチャリック・スピン)の存在である。はな(Drums)、TOMO-ZO(Guitar)、Fチョッパー KOGA(Bass)、オレオレオナ(Keyboards)は、いずれも高い演奏技術とエンターテインメント性で知られるGacharic Spinのメンバーであり、そこに実力派ヴォーカリストFukiが加わることで、DOLL$BOXXは「超絶技巧の器楽陣+圧倒的な歌」という強力な布陣を得た。Fukiのハイトーン・ヴォーカルを前面に据えることで、Gacharic Spin本体とは異なる、よりメタル/ハードロック寄りの重厚な音楽性が引き出される点に、このプロジェクトの妙味がある。

各メンバーが本体バンドやソロで培った表現力を持ち寄り、DOLL$BOXXという「おもちゃ箱」で再集結するたびに音楽を更新する——この再集合型のプロジェクトとしての在り方こそが、DOLL$BOXXを一過性のユニットではない、特別な存在にしている。

結成の経緯(2012)

DOLL$BOXXの誕生には、Gacharic Spinが直面した一つの危機が深く関わっている。Gacharic Spinのオリジナル・ボーカリストであったArmmyが体調上の理由で活動を離れることになった際、バンドのリーダーでありベーシストのFチョッパー KOGAは、予定されていたツアー公演を中止するのではなく、複数のサポート・ヴォーカリストを立てて乗り切るという決断を下した。そのサポート陣の中に、のちにGacharic Spinの正式メンバーとなるオレオレオナと、パワーメタル・バンドLight BringerのヴォーカリストFukiがいた。

この共演を通じて、KOGAたちGacharic Spinの器楽陣とFukiは強い手応えを得る。折しもGacharic SpinもLight Bringerもライブ活動を一時休止する時期にあり、彼女たちは「本体バンドとは音楽的に異なる、新しいバンドを作ろう」という発想へと至った。こうして2012年、Fukiをフロントに据え、Gacharic Spinの演奏陣が結集したDOLL$BOXXが誕生する。偶然の危機対応から生まれたこのプロジェクトは、Fukiのハイトーン・ヴォーカルを前面に押し出すことで、Gacharic Spin本体よりもメタル/ハードロック寄りの重厚な音楽性を獲得した。

Fukiの歩みとGacharic Spinという母体

フロントを担うFukiは、日本のメタル・シーンで屈指のハイトーン・ヴォーカリストとして知られる。2005年にパワーメタル・バンドLight Bringerのヴォーカリストとなり、2008年にはUnlucky Morpheusにも参加、さらにソロ活動も展開するなど、複数の場で卓越した歌唱力を磨いてきた。その伸びやかで力強い歌声は、DOLL$BOXXのメタリックな楽曲に確かな芯を与えている。

一方、演奏陣の母体であるGacharic Spinは、2009年に東京で結成されたバンドである。前のバンドを離れたベーシストのFチョッパー KOGAが、高校時代の同級生であるドラマーのはなとともに立ち上げ、まもなくギタリストのTOMO-ZOが加入。2012年にはキーボードのオレオレオナがサポートを経て正式メンバーとなった。高い演奏技術とエンターテインメント性で知られるGacharic Spinの器楽陣が、DOLL$BOXXにおいてFukiの歌と結びつくことで、両者の持ち味が最大限に引き出される構図が生まれている。

メンバー詳細プロフィール

Fuki(Vocal)——伸びやかで力強いハイトーン・ヴォーカルで知られる、日本のメタル・シーン屈指の実力派シンガー。2005年にパワーメタル・バンドLight Bringerのヴォーカリストとなり、2008年にはUnlucky Morpheusにも参加、さらにソロ活動も展開してきた。2012年にGacharic Spinのツアーへサポート・ヴォーカルとして参加したことがDOLL$BOXX結成のきっかけとなり、以後プロジェクトの中心的存在として、メタリックな楽曲群に確かな歌の芯を与えている。

Fチョッパー KOGA(Bass)——Gacharic Spinのリーダーでありベーシスト。前のバンドを離れた後、2009年にGacharic Spinを立ち上げた中心人物である。チョッパー(スラップ)を駆使した個性的なベース・プレイで知られ、楽曲に躍動的なグルーヴと圧倒的な存在感を与える。Armmy脱退時にツアーを止めず、Fukiらを起用したその決断が、DOLL$BOXX誕生の直接的な契機となった。

TOMO-ZO(Guitar)——Gacharic Spinのギタリストであり、DOLL$BOXXではリーダーを務める。鋭いリフとテクニカルなプレイでDOLL$BOXXのメタリックな音像を牽引し、作編曲の面でもバンドを支える中核である。

はな(Drums)——Gacharic Spinのドラマーで、Fチョッパー KOGAとは高校時代の同級生。2009年のGacharic Spin結成をKOGAとともに担った創設メンバーである。パワフルかつ精密なドラミングで、DOLL$BOXXの頻繁な場面転換を持つ複雑な楽曲を力強く駆動させる。

オレオレオナ(Keyboards)——Gacharic Spinのキーボーディスト。2012年にサポートを経て正式メンバーとなった。キーボードで楽曲のスケールと色彩を決定づけ、装飾にとどまらず、DOLL$BOXXのシンフォニックかつポップな広がりを担う重要な存在である。

ディスコグラフィ

発売年タイトル区分
2012DOLLS APARTMENTデビュー・アルバム(12月12日)
2017high $pecミニ・アルバム(5曲入り)
2018high $pec High Return映像作品(ライブ)
2026走って!ガチって!ドゲンジャーズ!新曲(8月12日/特撮ドラマ主題歌)

音楽性と「おもちゃ箱」というコンセプト

DOLL$BOXXの音楽性は、メタルの力強さ、ハードロックの躍動、プログレッシヴな展開、そしてポップな色彩を、一つの「おもちゃ箱(DOLL$BOXX)」へと詰め込むという発想に集約される。TOMO-ZOのテクニカルなギター、Fチョッパー KOGAのスラップを効かせたベース、はなの精密なドラム、オレオレオナの色彩豊かなキーボードが激しく交差し、その上にFukiの伸びやかなハイトーンが乗る。5つの音がいずれも主張しながら、混沌ではなく明快なメロディを持つ楽曲としてまとまる点に、メンバー全員の演奏力と構成力の高さが表れている。

母体であるGacharic Spinがよりポップでエンターテインメント性を前面に出すのに対し、DOLL$BOXXはFukiのメタル的な歌唱を軸に、より重厚でドラマティックな方向へと振り切る。この「別方向性のバンド」という当初のコンセプトが、DOLL$BOXXを単なるGacharic Spinの別名義ではなく、独立した音楽的アイデンティティを持つプロジェクトたらしめている。技巧を見せるだけでなく、映像・衣装・ユーモアまでを含めた総合的なエンターテインメントとして構築される点も、DOLL$BOXXの大きな魅力である。

各作品の詳解

DOLLS APARTMENT(2012)——2012年12月12日に発表されたデビュー・アルバム。「Loud Twin Stars」「Take My Chance」「Merrily High Go Round」といった楽曲では、Fukiの伸びやかなハイトーンと、ギター、ベース、ドラム、キーボードが激しく交差するアンサンブルが提示された。楽曲は変則的で複雑な構成を持ちながらもメロディは終始明快で、演奏技巧を見せつけるだけでなく、映像・衣装・ユーモアを含めた総合的なエンターテインメント性でも国内外の注目を集めた。「おもちゃ箱(DOLL$BOXX)」という名にふさわしい、多彩で遊び心に満ちた一枚である。

high $pec(2017)——活動の間隔を経て2017年11月にリリースされた5曲入りミニアルバム。「Shout Down」「Sub-liminal」「HERO」「世界はきっと愛を知ってるんだ」「Dragonet」を収録し、デビュー作の華やかさを残しながらも、より重い低域、鋭い現代的なサウンド、緻密なリズム構築へと進化した。「high-spec(高性能)」というタイトルは、メンバーの演奏能力の高さと、楽曲・プロダクションの精度の両方を指し示している。翌2018年にはツアーと映像作品『high $pec High Return』を展開し、ライブ・バンドとしての圧倒的な音圧と、5人それぞれの存在感を改めて示した。

総括

DOLL$BOXXは、実力派ヴォーカリストFukiとGacharic Spinの器楽陣という、それぞれが確固たるキャリアを持つ演奏者たちが集う特別なプロジェクトである。デビュー作『DOLLS APARTMENT』で示した「超絶技巧×明快なメロディ×総合的エンターテインメント」という個性を核に、活動の間隔を挟みながらも、再集結のたびに音楽を更新し続けてきた。2026年の「TAKE OFF」を掲げた活動再加速と9年ぶりの新曲は、DOLL$BOXXが今なお現在進行形で進化するプロジェクトであることを示している。

Trivia

DOLL$BOXXは、代役として立った1本のツアーから生まれたバンドである。2012年3月に行われたGacharic Spinの全国ツアーに、LIGHT BRINGERのFukiがゲスト・ヴォーカルとして参加した。そこで生まれた化学変化を突き詰めるべく、Gacharic SpinのF チョッパーKOGA、TOMO-ZO、はな、オレオレオナの4人とFukiは、どちらのバンドとも異なる新しいバンドとしてDOLL$BOXXを結成する。通称は「ドル箱」。

出典: 音楽ナタリー(DOLL$BOXX 1stアルバム)

1stアルバム『DOLLS APARTMENT』には、企画としてかなり無茶なことが仕込まれていた。全10曲のうち、Gacharic Spinの曲「ヌーディリズム」のDOLL$BOXXバージョンを除く書き下ろし9曲すべてに、ミュージック・ビデオを制作したのである。リード曲「Merrily High Go Round」と「おもちゃの兵隊」の2本は限定盤に収録され、残りはライヴ映像やレコーディング風景などさまざまなシチュエーションで撮影された。公開のために動画サイト内にバンドのアーティスト・チャンネルが開設され、そこから順次配信されている。

出典: BARKS(DOLL$BOXX メジャー・デビュー)

1stアルバムのあと、DOLL$BOXXは約5年動かなかった。次の作品となるミニ・アルバム『high $pec』が出たのは2017年11月8日である。再始動の発表にあたって、リーダーのTOMO-ZOは、この再始動はお互いが音楽を続けていなかったらできなかったことだと述べ、また一緒にできる奇跡に感謝して、それぞれが5年で得たものをこのバンドにすべてぶつける、とコメントしている。

出典: 音楽ナタリー(DOLL$BOXX 5年ぶり新作)

再始動作『high $pec』で、バンドは方向を大きく切り替えた。1作目は企画色の強いテイストだったが、今作はバンド・サウンドを徹底して追求し、ヘヴィでダークな攻撃的サウンドで勝負している。理由はFuki Communeとの差別化、そしてGacharic Spinとの差別化だった。TOMO-ZOによれば、Gacharic Spinにも激しい曲はあるが幅の中のひとつなので、DOLL$BOXXではラウドな部分を強調したかったのだという。Fukiは、Gacharic Spinがエンタメ性を追求しているのに対して、DOLL$BOXXはエンタメ性を排除しているかもしれない、と述べている。ミュージック・ビデオも衣装も曲調も硬派になり、アーティスト写真も5年前のカラフルなものから黒で統一されたものへ変わった。

出典: 激ロック インタビュー(DOLL$BOXX)

5年の空白は、バンドの自己認識も変えた。KOGAは、以前は合体という印象だったが今はひとつのバンドという感覚が強いと述べ、Fukiも、前回は初めてだったのでコラボのような気持ちもあったと認めている。もともとGacharic Spinがヴォーカル不在のツアーでFukiが歌い、その流れでアルバムを出すという成り立ちだったので、それを経てひとつのバンドになった感じがする、というのがKOGAの説明である。

出典: 激ロック インタビュー(DOLL$BOXX)

『high $pec』で最初にできた曲は「Shout Down」だった。しかもこの曲は、DOLL$BOXX名義の作品が出るより先に人前で演奏されている。2017年6月24日に行われたGacharic Spinの日比谷野音でのワンマン公演にFukiがゲスト出演し、そこで披露されたのである。観客の喜びようが伝わってきたとFukiは振り返っており、そこからアルバムのイメージが膨らんだ。曲ではFukiに加えてオレオレオナとはなも歌っており、KOGAはこれを再始動したDOLL$BOXXの自己紹介ソングだと表現している。

出典: 激ロック インタビュー(DOLL$BOXX/2ページ目)

『high $pec』のアートワークとバンド・ロゴを手掛けたのは、武人画師のこうじょう雅之である。もともとGacharic Spinが好きでライヴに来ていた人物で、普段は女性の絵を描かないのだが、Gacharic Spinが最初の例外となり、そこからDOLL$BOXXも描くことになった。バンドのイメージを伝えたところ、強くて覚悟があると言われ、それが絵になったのだという。衣装も着物をベースにした和洋折衷で、これは海外を意識してのことだった。KOGAによれば、Gacharic Spinで海外公演に行くと、DOLL$BOXXは来ないのかと言われるのだという。

出典: 激ロック インタビュー(DOLL$BOXX/3ページ目)

『high $pec』は北米とヨーロッパでもデジタル配信され、イギリスのAmazon UKの「World Music」カテゴリーの配信チャートで1位を獲得した。CDのリリースも国外で組まれており、北米はアメリカのSliptrick Recordsから12月7日、ヨーロッパはイギリスのJPU Recordsから1月19日という日程だった。なお収録5曲は全曲にミュージック・ビデオが制作され、2017年11月22日に最後の1本「世界はきっと愛を知ってるんだ」が公開されて出揃っている。

出典: 激ロック ニュース(DOLL$BOXX『high $pec』UK配信チャート)

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Current Members / 現メンバー

2026-07-11時点の公式情報で確認した現行ラインナップです。公式プロフィール

Fuki
Vocal
はな
Drums
TOMO-ZO
Guitar
F チョッパー KOGA
Bass
オレオレオナ
Keyboards

Albums

high $pec EP
/

Fukiの圧倒的な歌唱とGacharic Spin楽器陣の超絶技巧を、より重く鋭い現代的ラウド・ロックへ凝縮した5曲入りミニアルバム。

DOLLS APARTMENT CD
/

FukiとGacharic Spinの4人が、メタル、ハードロック、プログレッシヴな展開、ポップな色彩を10曲へ詰め込んだデビューアルバム。