BULLET FOR MY VALENTINE BIOGRAPHY
プロフィール
| 結成 | 1998年、ブリジェンド |
|---|---|
| 出身 | イギリス |
| メンバー | Matt Tuck(ヴォーカル、ギター) Michael "Padge" Paget(ギター) Jamie Mathias(ベース) Jason Bowld(ドラム) |
| ジャンル | メタルコア、メロディックメタルコア、ヘヴィメタル |
Biography
BULLET FOR MY VALENTINE
バイオグラフィー
概要
BULLET FOR MY VALENTINE(ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン)は、1998年にウェールズのブリジェンドで結成されたイギリスのメタル・バンドである。2005年のデビュー作『The Poison』でイギリスのメタルコアという様式を定義づけ、以後20年にわたって本国のメタル・シーンの中心に立ち続けてきた。
このバンドの音を決めているのは、叫びと歌の同居である。マット・タックは同じ曲のなかで喉を裂くように叫び、次の瞬間には朗々とメロディを歌う。その上に、マイケル ’パッジ’ パジェットとタックの2本のギターが、IRON MAIDENやMETALLICAを聴いて育った世代のハーモニーを重ねていく。メタルコアの刻みと、古典的なブリティッシュ・メタルの旋律。この二つが同じ曲のなかで争わずに並んでいることが、彼らが同時代の誰よりも広い聴き手に届いた理由だった。
2023年の来日公演に際してクリエイティブマンが掲げた紹介文は、バンドの現在地をこう要約している——全米ストリーミング累計10億回超、3枚のアルバムがゴールド認定、KERRANG! AWARDSでは「ベスト・ブリティッシュ・バンド」を3年連続で受賞し、ベスト・シングル、ベスト・ライヴ・バンド、ベスト・ブリティッシュ・ニューカマーも獲っている。そして、彼らが影響を受けたアイアン・メイデンやメタリカのほうから、ツアーに誘われる側になった。
当サイトには、スタジオ・アルバム7作を登録している。7枚という数は、同じ紹介文が使っている数でもある。8作目は2026年現在まだ世に出ていない。
1998年から2004年——ブリジェンドの4人
結成は1998年、南ウェールズのブリジェンド。マット・タック(ヴォーカル、ギター)、マイケル ’パッジ’ パジェット(ギター)、ニック・クランドル(ベース)、マイケル・「ムース」・トーマス(ドラムス)の4人が、地元のカレッジで音楽を学びながらニルヴァーナやメタリカのカヴァーを鳴らすところから始まっている。タックは2018年のインタビューで、14歳で初めてギターを手にし、最初に覚えた曲がニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」だったと語っている。「ニルヴァーナの曲は、単純さという点で本当にいい教材なんだ」というのが彼の言い方だった。
初期のバンド名は「Jeff Killed John」として記録されている。ただしこの名前の扱いには注意がいる。2018年、自分に関する記述の真偽を確かめる企画に呼ばれたタックは、バンド名をJeff Killed Johnから変更したという説明を「完全な作り話だ」と退けたうえで、「Jeff Killed Johnというのは、15歳くらいのころ、学校でのくだらない出来事から思いついたものだ」と続けている。同じ人物の同じ発言のなかに、名前は確かに存在したという事実と、それを「改名」と呼ぶことへの否定が並んでいる。当サイトはこの二つをそのまま並べて記す。
そして2004年11月15日、EP『Bullet for My Valentine』でイギリス・デビュー。ソニー・ミュージックの紹介によれば、彼らはこの1枚だけでダウンロード・フェスティヴァルへの出演を勝ち取っている。ベースはこの前後にニック・クランドルからジェイソン・「ジェイ」・ジェイムスへ交代し、以後12年続く編成になった。
2005年——『The Poison』とイギリスのメタルコア
2005年の彼らが持っていたのは、デビューEPとシングル「4 Words (To Choke Upon)」の2作だけだった。それで2年連続のダウンロード出演、初めてのレディング/リーズ、そして日本のサマーソニック05までを引き当てている。KERRANG! AWARDSでは「Best British Newcomer」を受賞した。
デビュー・アルバム『The Poison』は、ヨーロッパでは9月30日、イギリスでは10月3日にヴィジブル・ノイズから発売された。ソニー・ミュージックの紹介文が「同年9月にリリース」と書いているのは、大陸側の発売日を指している。日本盤は10月26日、BMG JAPANから品番BVCQ-24021で、ライヴ音源2曲を加えた全15曲で出た。
収録曲のうち4曲がシングルとなり、そのすべてに公式の映像がある。「4 Words (To Choke Upon)」「Suffocating Under Words of Sorrow (What Can I Do)」「All These Things I Hate (Revolve Around Me)」、そして4曲目の「Tears Don't Fall」である。最後の1曲は、20年後の現在もこのバンドの代表曲であり続けている。2024年には20周年記念エディションが組まれ、同じ年に「Tears Don't Fall」の4K版が公式チャンネルへ上げ直された。
2006年から2008年——『Scream Aim Fire』と世界規模の成功
2006年の勢いについても、ソニー・ミュージックの紹介文が細かく記録している。1月には東京・名古屋・大阪のクラブクアトロを回る初の単独来日公演。本国では5000人を収容するブリクストン・アカデミーがソールドアウトし、ダウンロードとレディング/リーズではついにメインステージへ上がった。ガンズ・アンド・ローゼズやメタリカとのツアーが決まり、KERRANG! AWARDSでは5部門、METAL HAMMER AWARDSでは3部門にノミネートされている。
ただし、この時期には躓きもあった。2007年6月、バンドは複数公演のキャンセルを発表する。マット・タックは7月半ばに扁桃腺の摘出手術を受ける予定だったが、予期しない合併症のため医師の判断で手術が前倒しになり、術後は最低4週間歌うことを禁じられた。これによって、7月8日ロンドンのウェンブリーでのメタリカのサポートを含む数公演が中止になっている。バンドは同時に、タックの体調が戻り次第『The Poison』の次作の仕上げに入ると発表した。
その次作『Scream Aim Fire』は2008年1月に届く。日本盤が1月23日にBMG JAPANから先行し、イギリスは1月28日、アメリカは1月29日だった。テキサスのソニック・ランチで録音され、プロデュースは前作に続いてコリン・リチャードソン。全米アルバム・チャート初登場4位、そして日本ではオリコンの洋楽ランキングで1位を獲得している。
ツアーの規模も一段上がった。アヴェンジド・セヴンフォールドとのダブル・ヘッドライナーで全米31都市を回る「Taste of Chaos」、5月にはさらに規模を広げた3度目の来日公演、そして10月にはラウドパークへセカンド・ヘッドライナーとして初参戦している。
2009年から2015年——『Fever』『Temper Temper』『Venom』
2009年の初頭、バンドはリンキン・パークなどを手がけてきたドン・ギルモアと新作の録音を始めた。完成した3作目『Fever』は2010年4月、日本が4月21日、ヨーロッパが4月23日、北米が4月27日という順で発売されている。全米アルバム・チャートには初登場3位で入った。速さよりも歌の伸びを優先した11曲で、バラードは1曲も入っていない。
2011年10月、RCAミュージック・グループがジャイヴ、アリスタ、Jレコーズを解体し、バンドはRCAへ移った。同じ時期、マット・タックはPANTERAやSLIPKNOTを引き合いに出す別プロジェクトAXEWOUNDを始動させている。そこでドラムスを叩いていたのが、のちにBULLET FOR MY VALENTINEの正式メンバーになるジェイソン・ボウルドだった。
4作目『Temper Temper』は2013年2月、これも日本盤が2月6日と最も早い。短く割り切れるリフと大きなサビで構成された、最も間口の広い一枚である。続く5作目の制作中、2015年2月9日にジェイソン・「ジェイ」・ジェイムスの脱退が発表された。12年以上ベースを弾いてきた人物の離脱だったが、後任にはウェールズのバンドREVOKERにいたジェイミー・マティアスが座り、ウェールズ出身の4人組という枠組みは保たれている。
その5作目『Venom』は2015年8月14日発売。プロデューサーには『The Poison』『Scream Aim Fire』のコリン・リチャードソンが戻り、マット・タックは制作前のインタビューで「これまでで最も重い作品になる」と語っていた。日本盤は8月19日、ボーナス7曲を加えた全18曲で出ている。
2016年から2021年——編成の確定と、対照的な2枚
ドラムのマイケル・「ムース」・トーマスが家庭の事情で離れたあと、2015年11月からはジェイソン・ボウルドがすべての公演を叩いていた。2017年12月4日、バンドは彼を正式メンバーとして迎えることを発表する。同じ発表のなかで「4月から新作に取り組んでおり、6枚目は99パーセント完成した」と述べ、長年のドラマーへの感謝も記された。2016年4月にはスパインファームと新たな契約を結んでいる。
そうして出た6作目『Gravity』(2018年6月29日)は、このバンドが最も遠くまで踏み出した作品になった。シンセサイザーとプログラミングが曲の骨格そのものを作り、ギターのリフは主役の座を譲っている。評価は割れた。
7作目は、その反動として作られた。2020年5月にマット・タックが語ったところでは、新作は「非常に重く、非常にテクニカル」で、攻撃的なヴォーカルが6割、クリーンが4割という配分になるという。セルフ・タイトルを冠したその作品は当初2021年10月22日の予定だったが、新型コロナウイルスによる製造の遅れで11月5日へ移された。同じ2021年の6月、バンドはダウンロード・フェスティヴァルでついにメインステージのヘッドライナーに立っている。20年近く出演を重ねてきた場所での、最初のヘッドライナーだった。
2022年以降——20周年、そして8作目
2022年8月にはセルフ・タイトル作のデラックス盤が出て、「Omen」「Stitches」「No More Tears to Cry」が加えられた。2023年12月にはクリエイティブマンの招聘で久々のジャパン・ツアーが組まれ、6日に豊洲PIT、7日にGORILLA HALL OSAKAという2公演が行われている。東京公演のサポート・アクトは日本のSABLE HILLSだった。
2024年11月29日には『The Poison』の20周年記念エディションが発売され、未発表音源とブリクストン公演を収めた大きな箱になった。同じ年、公式チャンネルには「Hand of Blood」のHD版と「Tears Don't Fall」の4K版が上げ直されている。
8作目のスタジオ・アルバムは2026年現在まだ完成していない。マット・タックは2025年12月に伝えられたインタビューで、1月5日に書き上げの続きへ戻り、2月1日前後から本格的な録音に入る予定だと述べ、仕上がりについては「前作と『Fever』と『The Poison』を掛け合わせたような感触」で「このバンドの大きな瞬間が全部混ざったような作品」になると語っている。そして2026年9月16日、バンドは公式サイトを「THE END WAS ALWAYS THE PLAN」という一文だけのページに差し替え、SNSでの予告を始めた。
日本との関わり
このバンドの歩みは、日本の記録と細かく噛み合っている。2005年のサマーソニックが最初の来日で、2006年1月の東名阪クアトロが初の単独公演、2007年8月が2度目、2008年5月が3度目、同年10月のラウドパークがフェスへの再登場だった。
作品の面でも、日本盤はいつも国際盤より厚い。7作すべてに日本独自のボーナス・トラックがあり、その数は2曲から7曲まで幅がある。『Fever』の初回生産限定盤にはDVDが付き、セルフ・タイトル作の初回限定盤に至っては、2018年のサマーソニックで録音された5曲を丸ごと2枚目のディスクとして収めている。日本の会場で録った音が、日本盤だけの付加価値になっているわけである。
邦題も定着している。『ザ・ポイズン』『スクリーム・エイム・ファイア』『フィーヴァー』『テンパー・テンパー』『ヴェノム』『グラヴィティ』——いずれも原題のカタカナ表記だが、日本の店頭ではこの形で並んできた。当サイトのアルバム・ページが原題のまま表記しているのは、英語圏の読者と同じ1件を指すためで、邦題を否定するものではない。
メンバー(2026年時点)
2023年の来日公演にあたってクリエイティブマンが掲出した編成が、現在のバンドである。マット・タック(ヴォーカル、ギター)、マイケル ’パッジ’ パジェット(ギター)、ジェイミー・マティアス(ベース)、ジェイソン・ボウルド(ドラムス)の4人。タックとパジェットは1998年の結成時から変わっていない。
過去に在籍したのは、ニック・クランドル(ベース、結成から2003年まで)、ジェイソン・「ジェイ」・ジェイムス(ベース、2003年から2015年まで)、マイケル・「ムース」・トーマス(ドラムス、結成から2017年まで)の3人である。
出典について
この記事は、ソニー・ミュージック日本の公式アーティスト・ページ(プロフィール、2010年時点の記述)、クリエイティブマンプロダクションの2023年ジャパン・ツアー公演ページ(バンド紹介、公演詳細、サポート・アクト)、Blabbermouth.net の2007年のツアー中止に関する記事と2025年12月の8作目に関する記事、Loudwire の2017年12月4日のドラマー交代の記事と2018年7月25日のマット・タックへのインタビュー、Metal Hammer/Louder のデイヴ・エヴァリーによる2021年12月9日の特集、MusicBrainz がアーティスト d530dbf9-69b1-404f-98f2-0431104f5a1e について持つリリース・データ、Spotify と Apple Music 日本のカタログ、そして公式サイト bulletformyvalentine.com を読んで書いた。発売日・レーベル・品番は MusicBrainz のリリース行から採り、収録曲は同じ行と Spotify の表示を突き合わせている。動画はすべて投稿チャンネルを確認しており、ファンによる再アップロードは含めていない。