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ARTIST
Powerage
LINER NOTES
LANGUAGE
『Powerage』は、AC/DCが持つ荒々しい推進力を、余計な装飾なしに最も濃く刻み込んだ一枚だ。アンガスとマルコム・ヤングのギターは、派手な技巧を見せるためではなく、短く強いリフを繰り返しながら曲そのものを前へ押し出す。ボン・スコットの歌は威勢の良さだけでなく、下世話なユーモア、疲弊や欲望の匂いまでを言葉へ混ぜ込み、単純に見えるロックンロールへ人間的な陰影を与えている。
“Rock ’N’ Roll Damnation”の開放感、“Down Payment Blues”の重い足取り、“Riff Raff”の切迫した展開、“Sin City”の粘り強いグルーヴは、同じ骨格を共有しながらも異なる熱量を持つ。新加入のクリフ・ウィリアムズによる安定した低域も、リズム隊の直進性を確かなものにしている。通して聴けば、速さや音量だけではない、リフの置き方と間合いの巧さが見えてくる。ライヴで爆発する力をそのまま封じ込めつつ、スタジオ作品としての締まりも失わない、ハード・ロックの基準点である。リフを鳴らし切ることと、次の一撃まで待つこと。その単純で難しい感覚を、全編が確信をもって実践している。熱い余韻が深く残る。今も。
TRACK LIST
- 1.Rock 'N' Roll Damnation
- 2.Down Payment Blues
- 3.Gimme a Bullet
- 4.Riff Raff
- 5.Sin City
- 6.What's Next to the Moon
- 7.Gone Shootin'
- 8.Up to My Neck in You
- 9.Kicked in the Teeth