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ARTIST
Shades of a Blue Orphanage
LINER NOTES
LANGUAGE
『Shades of a Blue Orphanage』は、THIN LIZZYが後年のツイン・ギターと都会的なロックンロール像へ到達する前に、ブルース、フォーク、ソウル、ハード・ロックの手触りを自由に行き来していた第二作である。フィル・ライノットの歌とベースには、すでに人の感情や街の空気を物語へ変える力があり、強く押し出す場面でも、どこか孤独や優しさが残る。エリック・ベルのギターは鋭く切り込むだけでなく、アコースティックな響きや揺れるフレーズで曲に陰影を与え、ブライアン・ダウニーのドラムは三人の演奏を硬く固定せず、柔らかな流れを作る。
“Buffalo Gal”の軽快な感触、“Sarah”の繊細な歌、“Brought Down”のブルース的な押し出し、“Call on Me”の親しみやすい高揚感、そして表題曲の淡い陰りは、アルバムの多様さを自然に示している。ここには後年の定番的な様式はまだないが、だからこそ曲は予想外の方向へ進み、ライノットの声が持つ温度がより近くに感じられる。派手な完成度を競うのではなく、三人が影響を自分たちの感覚へ変えながら、バンド固有の物語性を探していく記録として聴きたい。初期THIN LIZZYの自由さと、人間味のある哀愁を最も豊かに伝える重要な一枚である。
TRACK LIST
- 1.The Rise and Dear Demise of the Funky Nomadic Tribes
- 2.Buffalo Gal
- 3.I Don't Want to Forget How to Jive
- 4.Sarah
- 5.Brought Down
- 6.Baby Face
- 7.Chatting Today
- 8.Call the Police
- 9.Shades of a Blue Orphanage