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ARTIST
Presto
LINER NOTES
LANGUAGE
『Presto』は、RUSHが複雑な演奏力を、ただ誇示するのではなく、より軽やかで洗練されたアレンジと、鮮明なメロディへと向けた第13作だ。80年代のシンセサイザー中心の路線から少し離れ、アレックス・ライフソンのギターの存在感が、再び前面に出てきている。彼のギター、ゲディー・リーの歌とベース、そしてニール・パートの緻密なリズムは、互いのための豊かな空間を残しながら、有機的に進んでいく。
音数をあえて抑えたことで、曲ごとの鋭い言葉や、印象的なフックが、これまで以上に前へと際立って聞こえてくる。冒頭“Show Don't Tell”の推進力、内省的な名曲“The Pass”の深み、そして“Superconductor”“Scars”“Available Light”のような曲が、作品の幅広い魅力を伝えている。
80年代のシンセサイザー期を経たバンドが、その経験を糧に、知性と親しみやすさとを、極めて自然な形で両立させている点が本作の魅力だ。派手さよりも、楽曲そのものの質と、演奏の妙で聴かせる作りになっている。ギター・ロックへの回帰を予感させる、洗練された佳作であり、90年代へと向かうバンドの過渡期を示す一枚と言える。
TRACK LIST
- 1.Show Don't Tell
- 2.Chain Lightning
- 3.The Pass
- 4.War Paint
- 5.Scars
- 6.Presto
- 7.Superconductor
- 8.Anagram (For Mongo)
- 9.Red Tide
- 10.Hand Over Fist
- 11.Available Light