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ARTIST
Ghosts
LINER NOTES
LANGUAGE
『Ghosts』は、RAGEがいつもの鋭いメタル感を少し後ろへ引き、アコースティックな響きや静かなメロディを丁寧に扱った異色作だ。激しさをあえて抑えたことで、歌が持つ哀感や、コード進行の陰影がよりはっきりと浮かび上がってくる。バンドの新たな一面を示した実験的な一枚である。
疾走や重量で押すのではなく、旋律とアレンジの機微で聴かせる本作は、RAGEというバンドの表現の幅を大きく広げた。オーケストラ的な色彩や内省的なムードが全体を包み、これまでの作品とは異なる静かな緊張感が漂っている。
とはいえ、完全に軽量化してしまうのではなく、随所にバンドらしい張り詰めた空気が残っているのがポイントだ。ヘヴィネスの奥にある叙情性を前面へ引き出したことで、硬さだけではないRAGEの奥行きが見えてくる。静かな旋律とアコースティックな質感が主役となることで、ピーヴィー・ワグナーの歌に潜む哀感が、これまで以上に生々しく伝わってくる。激しいリフに頼らないぶん、メロディそのものの強度やコード進行の陰影が問われるが、本作はその難しさに真正面から向き合っている。RAGEのディスコグラフィの中でも異彩を放つ一枚であり、賛否を含めて長く語り継がれてきた実験作だ。攻撃性を離れた場所でこそ際立つ、彼らの音楽性の深さを知るための興味深い作品である。
TRACK LIST
- 1.Testify
- 2.Guerrilla Radio
- 3.Calm Like a Bomb
- 4.Mic Check
- 5.Sleep Now In the Fire
- 6.Born of a Broken Man
- 7.Born As Ghosts
- 8.Maria
- 9.Voice of the Voiceless
- 10.New Millennium Homes
- 11.Ashes In the Fall
- 12.War Within a Breath