PRAYING MANTIS BIOGRAPHY

プロフィール

結成1974年
出身イギリス
メンバーTino Troy(リード・ギター/ヴォーカル)
Chris Troy(ベース/ヴォーカル)
Andy Burgess(リード・ギター/ヴォーカル)
John 'Jaycee' Cuijpers(ヴォーカル)
Hans in 't Zandt(ドラムス/パーカッション/ヴォーカル)
ジャンルNWOBHM、メロディックロック、ハードロック

Biography

PRAYING MANTIS
バイオグラフィー

概要

PRAYING MANTIS(プレイング・マンティス)は、1974年にロンドンでティノ・トロイ(ギター、ヴォーカル)とクリス・トロイ(ベース、ヴォーカル)の兄弟が始めたイギリスのハード・ロック・バンドである。IRON MAIDEN、SAMSON、ANGEL WITCHらとともに、1970年代末のロンドンから立ち上がったNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)を代表する一組に数えられる。

1981年のデビュー作『Time Tells No Lies』は、同時代のNWOBHMのなかでも際立ってメロディアスな一枚として読み継がれてきた。ツイン・リード・ギターが重ねるハーモニーと、メンバー全員で積み上げる厚いコーラス・ワーク。この二つは以来45年、バンドがどれだけ編成を変えても手放していない。

そして、このバンドを語るうえで日本は欠かせない。本国での活動が一度止まったあと、1990年に再び人前に立つ場を与えたのは日本の公演であり、1991年以降の新作はまずポニーキャニオンから日本で発売されるという時期が10年以上続いた。当サイトには、バンド自身の公式サイトがアルバムとして挙げる16作に、2026年に日本で発売された2作のライヴ・アルバムを加えた計18作を登録している。

1974年から1979年——ジャンクションという名前だった頃

バンドの出発点は「Junction」という名前だった。クリス・トロイが公式サイトに寄せた回想によれば、最初の練習場所はベッケナムにあったメンバーの家の居間で、ほどなく家人に追い出されている。次に落ち着いたのは、ロンドンE1のケーブル・ストリートにあったナサニエル・ヘックフォード校である。当時ティノ・トロイが通っていたロンドン・カレッジ・オブ・ファーニチャーのすぐ近くで、メンバーの父親がそこの用務員をしていた。彼らは石炭置き場だった厚い煉瓦壁の部屋に黒いカーテンを張り、誰にも迷惑をかけずに鳴らせる場所を手に入れた。業務用の空き缶で照明機材を自作し、PAを組み、故障ばかりする中古のベッドフォード救急車を買った。

バンド名が変わったのは偶然からだった。当時のシンガーだったスタンの歌にコーラスを重ねる録音中、2台のカセット・レコーダーを使って音を重ねながら、メンバーが歌に合わせて手を動かしていた。それを見たスタンが笑い出して「お前たち、カマキリの群れみたいだぞ」と言った。この一言でJunctionは終わり、Praying Mantisが始まる。クリス・トロイ自身が公式サイトの「Troy Story」欄にそう書いている。

最初のまともなデモは、ベッケナムの8トラック・スタジオ、ファースト・ライトで録音された。「Captured City」「Lovers to the Grave」「Johnny Cool」「The Ripper」の4曲である。このデモを、ロンドン北部キングズベリーでニール・ケイが回していたヘヴィ・メタル・サウンドハウスに持ち込んだことが、すべてを変えた。ケイはそれをクラブに集まる人々に聴かせた。同じ場所ではIRON MAIDENやSAMSONの音源もかかっていた。

1980年から1981年——NWOBHMの中心で

1980年2月、EMIがサウンドハウス周辺のバンドを集めたコンピレーション『Metal for Muthas』を発表する。IRON MAIDENとPRAYING MANTISはともにそこに名を連ね、続く全英ツアーを一緒に回った。『Sounds』誌がこの一連の動きをNWOBHMと名付けたのは、ちょうどこの頃である。

この時期のことを、クリス・トロイは二つの話として公式サイトに残している。ひとつは真冬のスコットランドでの移動中、50人乗りの古いバスが荒野の真ん中で故障し、IRON MAIDENのクルーを含む25人ほどが暖房の切れた車内で何時間も待たされた話。もうひとつは、IRON MAIDENの前座として立った高さ8フィートの狭い舞台から、最後の曲「Captured City」の最後の音で足を踏み外して転落した話である。バンドの他のメンバーは反対側から袖にはけていたため誰も気づかず、アンコールのためにティノ・トロイが「The Ripper」のカウントを取り、そこで止めて客席にこう言った——「すみません、ベーシストを失くしたようです」。

1980年6月にはシングル「Praying Mantis」がGEMから、続いてキンクスのカヴァー「All Day and All of the Night」が出た。そしてデビュー・アルバム『Time Tells No Lies』は1981年4月3日、アリスタから発表される。プロデュースはティム・フリーズ=グリーン、録音はロンドンのバッテリー・スタジオ。編成はトロイ兄弟にスティーヴ・キャロル(ギター、ヴォーカル)とデイヴ・ポッツ(ドラムス)を加えた4人だった。ジャケットを描いたのはロドニー・マシューズである。

先行シングル「Cheated」は1981年1月31日付の全英シングル・チャートに入り、最高69位・2週。アルバムは4月11日付のチャートに登場し、最高60位・2週を記録した。数字としては大きくない。しかしこの一枚は、以後40年以上にわたってNWOBHMを語る際に必ず挙げられる作品になった。

1982年から1989年——空白

デビュー作のあと、バンドは契約とマネジメントの問題に巻き込まれる。公式サイトはこの時期について、経営上の問題といくつかの改名を経てバンドが止まった、と簡潔に記している。1980年代半ば、Praying Mantisという名前はいったん表舞台から消えた。ギターのスティーヴ・キャロルはリトル・ボー・ビッチへ移っている。

1990年から1996年——日本での再始動

1990年4月、東京・中野サンプラザで、NWOBHM10周年を記念する公演が行われた。トロイ兄弟はそこに、IRON MAIDENの初代ヴォーカリストであるポール・ディアノと、同じくIRON MAIDENにいたギタリストのデニス・ストラットンを迎えて立った。その夜の記録が『Live at Last』である。題名がそのまま状況を言っている。

この公演がバンドを引き戻した。1991年3月、10年ぶりのスタジオ・アルバム『Predator in Disguise』がポニーキャニオンから発売される。ヴォーカルは元MSGのゲイリー・バーデン、ギターにデニス・ストラットン。以後、このバンドの新作はまず日本で出るという形が10年以上続くことになる。1993年『A Cry for the New World』ではマーク・トンプソン=スミスが歌い、ドラムにブルース・ビスランドが加わった。元IRON MAIDENのクライヴ・バーが在籍した時期もある。

1995年8月には『To the Power of Ten』、翌1996年3月には1995年11月の東京公演を収めた2枚組『Captured Alive in Tokyo City』が出た。1993年11月24日の名古屋ザ・ボトムライン公演も録音されており、こちらは33年後の2026年、『The Bottom Line Nagoya Japan 1993』として日本で発売されている。

1998年から2013年——長い中盤

1998年6月の『Forever in Time』からヴォーカルはトニー・オハラに替わり、2000年『Nowhere to Hide』、2003年『The Journey Goes On』と続く。『Nowhere to Hide』は日本盤が6月21日に全9曲で先に出て、国際盤が11月21日に「Naked」を加えた全10曲で続くという、このバンドとしても珍しい形を採った。落ちていた「Naked」は2003年に録り直され、『The Journey Goes On』の最終曲になっている。

2007年、1990年の再始動以来ギターを弾いてきたデニス・ストラットンが離れ、アンディ・バージェスが加入する。バージェスは以後このバンドの二本目のリード・ギターであり続け、同時に作曲の中心の一人になった。2009年6月のフロンティアーズからの『Sanctuary』が、その編成での最初の作品である。

2011年12月には、結成30周年を機に初期の代表曲を録り直した『Metalmorphosis』がキングレコードから日本独自企画として発売された。1979年のデモ以来ライヴの締めであり続けてきた「Captured City」と、1980年のシングル「Praying Mantis」が、ここで初めてスタジオ録音として正式に手に入るようになっている。

2015年以降——現在の編成

2013年、オランダ人の2人——ヴォーカルのジョン・「ジェイシー」・カウパースとドラムのハンス・イン・ト・ザント——が加入し、マイク・フリーランドとゲイリー・マッケンジーと交代した。この編成での最初の作品が2015年8月の『Legacy』で、以後2018年『Gravity』、2022年『Katharsis』、2024年『Defiance』と続く。2015年9月、デビュー作でギターを弾いたスティーヴ・キャロルの訃報が公式サイトで伝えられた。バンドは、彼の趣味の良いフレーズと澄んだ声が『Time Tells No Lies』を彩ったと記している。

2018年4月28日、ミラノのフロンティアーズ・ロック・フェスティヴァルVでの演奏は、翌2019年にライヴ作品『Keep It Alive!』になった。日本にも繰り返し戻っている。2015年11月3日の原宿アストロホール、2017年6月30日の梅田クラブクアトロと7月1日の豊洲PIT——後者はLIONHEARTとの共演だった。

そして2024年6月、バンドは結成50周年を掲げて来日した。6月5日の渋谷クラブクアトロと6月6日の梅田クラブクアトロ、「PRAYING MANTIS 50th Anniversary Farewell Japan Tour 2024」である。バンド自身の告知によれば、この2公演は日本での最後の演奏として組まれたものだった。2026年11月から12月にかけての、ドイツとイタリアを回るツアーが発表されている。会場が掲げる名称は「45th Anniversary - Time Tells No Lies Tour 2026」——デビュー作から45年、という数え方である。

メンバー(2026年時点)

名前担当備考
ティノ・トロイリード・ギター、ヴォーカル創設者。1974年から
クリス・トロイベース、ヴォーカル創設者。1974年から
アンディ・バージェスリード・ギター、ヴォーカル2007年加入。デニス・ストラットンの後任
ジョン・「ジェイシー」・カウパースヴォーカル2013年加入。オランダ出身
ハンス・イン・ト・ザントドラムス、パーカッション、ヴォーカル2013年加入。オランダ出身

出典について

この記事は、バンドの公式サイト prayingmantis.rocks(バンド紹介、アルバム一覧、クリス・トロイ本人による回想「Troy Story」)と、そこが案内するアーカイヴ・サイト praying-mantis.com(バンド概要、全ディスコグラフィ、『Sanctuary』『Metalmorphosis』の公式クレジット、スティーヴ・キャロルの訃報)、MusicBrainz がアーティスト 4150ecb6-ec16-474e-8273-d4bdf577e931 について持つリリース・データ、TOWER RECORDS ONLINE の日本盤商品ページ(PCCY-01257 / PCCY-01462 / PCCY-01636 / KICP-1372 / KICP-1598 / KICP-1738 / KICP-1902 / KIZC-586 / MICP-11678 / MICP-11858 / MICP-30230 / MICP-30235 / CANDY121OBI)、Apple Music 日本のカタログ、Official Charts Company のチャート・データ、東京音協の2024年来日公演ページ、Paunchy Cats(Eventim Light)の2026年公演ページ、そして Songkick の公演データを読んで書いた。発売日・レーベル・品番は、MusicBrainz のオリジナル盤の行と TOWER RECORDS ONLINE が一致する箇所を採っている。動画はすべて投稿チャンネルを確認しており、ファンによる再アップロードは含めていない。