DRAGONLAND
スウェーデン・ヨーテボリ出身のシンフォニック・パワーメタル・バンド、DRAGONLAND(ドラゴンランド)のバイオグラフィとディスコグラフィ。1999年の結成から2026年の新作『Prophecies』まで、全7作品を編成・収録曲・公式ビデオつきで作品ごとに掲載。METAL BOOST。
Biography
DRAGONLAND
バイオグラフィー
DRAGONLAND(ドラゴンランド)は、スウェーデン・ヨーテボリ出身のシンフォニック/メロディック・パワー・メタル・バンドである。1999年の結成以来、ファンタジー叙事詩「The Dragonland Chronicles」を軸にした壮大な世界観と、キーボードのエリアス・ホルムリードが手がける緻密なオーケストレーションを持ち味に、7枚のスタジオ・アルバムを残してきた。ギタリストのオロフ・モルクは並行してAMARANTHEでも活動し、そのAMARANTHEの成功もあってバンドは長い空白期を経験している。
結成とサーガの幕開け(1999〜2002年)
DRAGONLANDは1999年、ギタリストのニクラス・マグヌソンとヴォーカルのヨナス・ハイドガートを中心にヨーテボリで結成され、2000年に最初のデモ『Storming Across Heaven』を録音した。デビュー・アルバムのレコーディング直前にギタリストが交代し、オロフ・モルクが加入している。
2001年のデビュー作『The Battle of the Ivory Plains』は、バンドが自主的に構想したファンタジー叙事詩「The Dragonland Chronicles」の第一章として作られた。ギリシャのBlack Lotus Recordsから発売され、KING DIAMONDのギタリストとして知られるアンディ・ラロックがエンジニアを務めている。続く2002年の『Holy War』は物語の第二章にあたり、ヨーテボリのStudio Fredmanでレコーディング/ミックスされた。プロデューサーのフレドリック・ノードストロームおよび同スタジオとの縁はここに始まり、のちの作品にまで受け継がれていく。
路線転換──『Starfall』と『Astronomy』(2004〜2006年)
3作目『Starfall』(2004年)と4作目『Astronomy』(2006年)は、サーガの物語からは切り離された単発の作品として作られた。『Starfall』は日本のKing Records(Metal Frontier)から世界に先駆けて発売され、Century Mediaが翌2005年に欧州盤を出している。制作にはEVERGREYのトム・S・エングルンドがプロデュースとゲスト・ヴォーカルで深く関わり、この作品からイェッセ・リンドスコグがドラマーとして加わった。
『Astronomy』はフレドリック・ノードストロームがミックスを手がけ、ジャケットはDARK TRANQUILLITYのニクラス・スンディンが描いた。本作にはのちにAMARANTHEで知られるエリーゼ・リードが女性ヴォーカルでゲスト参加しており、これがDRAGONLANDとの最初の共演となった。彼女は続く5作目・6作目でも客演することになる。
サーガの完結──『Under the Grey Banner』(2011年)
『Astronomy』から5年を経た2011年、バンドは5作目『Under the Grey Banner』を発表した。「The Dragonland Chronicles」の第三章として、デビュー作と2作目で描かれた物語を締めくくる大作であり、多くのファンがバンドの最高傑作に挙げる一枚である。プロデュースはオロフ・モルクとエリアス・ホルムリド、ミックスとマスタリングはヤコブ・ハンセンが担当した。ジャケットはゲーム『The Witcher』で知られるダミアン・バヨウスキが手がけ、エリーゼ・リード、ジェイク・E、フレッド・ヨハンソンらがゲストとして参加している。AFM Recordsからのリリースで、日本盤はKing Recordsから出された。
長い空白と復活──『The Power of the Nightstar』(2011〜2022年)
『Under the Grey Banner』のあと、DRAGONLANDは長い活動休止状態に入る。オロフ・モルクが共同で立ち上げたAMARANTHEが大きな成功を収め、その活動に多くの時間が割かれたことが背景にあった。11年ぶりの新作となった2022年の6作目『The Power of the Nightstar』は、「The Dragonland Chronicles」とは別の、宇宙を舞台にしたSFコンセプト・アルバムとして構想された。バンド自身がプロデュースし、ミックスとマスタリングは再びヤコブ・ハンセンが担当。2014年からライヴを支えてきたヨハン・ヌニェスにとって初のスタジオ参加作となり、「Journey's End」ではエリーゼ・リードがデュエットで加わった。AFM Recordsからの発売で、日本盤はマーキー/アヴァロンから、海外盤より2日早く出された。
Scarlet移籍と『Prophecies』(2025〜2026年)
2025年12月、バンドはイタリアのScarlet Recordsと複数作契約を結び、「DRAGONLANDのサーガの新章」の始まりとして新作の制作を発表した。7作目となる『Prophecies』は2026年10月23日発売で、2作目以来の縁となるフレドリック・ノードストロームがStudio Fredmanでプロデュース/ミックス/マスタリングを手がけ、ジャケットは6作目に続いてペドロ・セナ(AMON AMARTH、KREATORなどを手がける)が制作した。全12曲で、締めくくりの「Running In The Night」はFM-84のカヴァーである。
長年バンドを支えてきたギタリストのオロフ・モルクは、AMARANTHEでの多忙を理由に2026年7月に脱退した。バンドは彼への最後の贈り物として、モルクとエリアス・ホルムリドが2013年に書いたまま発表されずにいた曲を新たにレコーディングして『Prophecies』に収めたと語っている。同作はモルク脱退後の5人編成での船出でもあり、発売直後の2026年11月から12月にかけて、バンドはTÝRのヨーロッパ・ツアー「Valhalla Calling Europe 2026」にTwilight Force、Vanaheimとともにサポートとして帯同。バンドにとって過去最大規模のツアー。
メンバー
現ラインナップは、ヨナス・ハイドガート(ヴォーカル)、イェッセ・リンドスコグ(ギター)、エリアス・ホルムリド(キーボード)、アンデシュ・ハンマー(ベース)、ヨハン・ヌニェス(ドラム)の5人。ヨナス・ハイドガートは結成以来のオリジナル・メンバーで、初期にはドラムも兼ねていた。エリアス・ホルムリドはバンドの主要な作曲者であり、シンフォニックなアレンジの要でもある。イェッセ・リンドスコグは『Starfall』にドラマーとして加わり、のちにギターへ移った。ヨハン・ヌニェスは2014年から在籍している。
結成以来のもう一人の顔だったギタリストのオロフ・モルクは、2026年7月に脱退した。彼はDRAGONLANDと並行してAMARANTHEを共同で立ち上げ、またNIGHTRAGEでも活動してきた人物である。
日本との関わり
DRAGONLANDの日本盤は、『Starfall』『Astronomy』『Under the Grey Banner』がKing Records(Metal Frontier)から、初期2作がHot Rockin'から、6作目『The Power of the Nightstar』がマーキー/アヴァロンから発売されてきた。『Starfall』は日本が世界最速のリリースとなった作品でもある。ライヴでは、2018年9月に東京で開催された「Evoken Fest 2018」に出演しており、これがバンドにとって唯一の来日公演として知られている。
ディスコグラフィ(当サイト登録分)
| 年 | タイトル | 種別 |
|---|---|---|
| 2026 | Prophecies | スタジオ・アルバム(7th、2026年10月23日発売) |
| 2022 | The Power of the Nightstar | スタジオ・アルバム(6th) |
| 2011 | Under the Grey Banner | スタジオ・アルバム(5th) |
| 2006 | Astronomy | スタジオ・アルバム(4th) |
| 2004 | Starfall | スタジオ・アルバム(3rd) |
| 2002 | Holy War | スタジオ・アルバム(2nd) |
| 2001 | The Battle of the Ivory Plains | スタジオ・アルバム(1st) |
出典について
本バイオグラフィは、MusicBrainz(発売日・レーベル・品番)、Discogs(各作クレジット)、AFM RecordsおよびScarlet Recordsの公式ページ、BraveWordsとBLABBERMOUTH.NETの報道、マーキー/アヴァロンの商品ページ、そして英語版Wikipediaの記述をもとに構成した。サーガの構成やバンド初期の経緯についてはWikipediaを参照している。所属レーベルの公式サイトが現在稼働していないため、細部には資料により差異が残るものがある。
Trivia
DRAGONLANDは1999年、スウェーデン第二の都市ヨーテボリで結成された。現在のレーベルであるScarlet Recordsは、2000年代を通じて同バンドが「押しも押されもせぬパワーメタルの一大存在」になったと評しており、以来20年以上にわたって緻密に構築されたファンタジー志向のシンフォニック・パワーメタルを作り続けてきた。
DRAGONLANDの1作目『The Battle of the Ivory Plains』と2作目『Holy War』は、「The Dragonland Chronicles」と名づけられた一つの空想物語を語る連作である。キーボードのエリアス・ホルムリードによれば、物語は『Holy War』のあと2作にわたって中断された。続く『Starfall』と『Astronomy』では、初めてソフトウェア・シンセを使い始めたことをきっかけに、より現代的な音と新しい主題へ向かったという。そして2011年の『Under the Grey Banner』で、バンドは再びこの物語へ立ち返った。
5作目『Under the Grey Banner』(2011年)には、多彩な客演がある。ホルムリードによれば、物語の敵役の声は、ミュージカル俳優フレッド・ヨハンソンが担った——『ジーザス・クライスト・スーパースター』でポンテオ・ピラトを演じる姿を見て起用を思いついたという。当時AMARANTHEに在籍していたエリーゼ・リード、ジェイク・E、アンディ・ソルヴェストロムの3人も歌で参加した。さらにアンナ・マリアン・ルンドベリが一部の詞を共作し、「Shadow of the Mithril Mountains」の語りや「Ivory Shores」の歌声を担当している。
ギターのオロフ・モルクは、DRAGONLANDと並行して精力的に活動してきた。BLABBERMOUTH.NETは彼を「AMARANTHE、DRAGONLAND、NIGHTRAGEのギタリスト」と紹介している。中でもAMARANTHEは彼が共同で立ち上げたバンドで、2011年のセルフタイトル・デビュー作をきっかけに、のちに大きな成功を収めた。
2026年7月、DRAGONLANDは長年のギタリスト、オロフ・モルクの脱退を発表した。バンドはこれを「全員一致の決断であり、驚くには当たらない」と説明し、AMARANTHEでの大きな成功と多忙ぶりを理由に挙げた。「オロフは古くからの大切な友人で、DRAGONLANDが始まるより前からの付き合いの者もいる。今も最良の友人同士だ」ともコメントしている。
オロフ・モルクからの最後の贈り物として、『Prophecies』には、彼とキーボードのエリアス・ホルムリードが2013年に書いた1曲が収められている。バンドはこれを「失われた一章のようなもので、スタジオでついに形にできたのは実に特別なことだった」と語っている。
通算7作目のスタジオ・アルバム『Prophecies』は、スウェーデンの名匠フレドリック・ノードストロームのStudio Fredmanで制作・ミックス・マスタリングされた。ノードストロームと組むのはこれが初めてではなく、バンドは「再び」彼と仕事をしたと述べている。同スタジオはIN FLAMES、ARCH ENEMY、HAMMERFALLらの名盤を手がけたことで知られる。
『Prophecies』のCD盤およびデジタル盤には、ボーナス・トラックとしてFM-84の「Running In The Night」のカヴァーが収録されている。シンフォニック・パワーメタルのアルバムの締めくくりとしては意外な選曲である。
News
DRAGONLAND、ニューアルバム『Prophecies』を発表 — 先行曲“Survival Of Mankind”公開
スウェーデンのシンフォニック・パワーメタル勢。アルバムは10月23日にScarlet Recordsからリリースされる。
Albums
DRAGONLANDの7作目のアルバムで、2026年10月23日にScarlet Recordsから発売。フレドリック・ノードストロームがStudio Fredmanでプロデュース/ミックス/マスタリングを手がけ、長年在籍したギタリストのオロフ・モルク(AMARANTHE)が2026年7月の脱退前に残した最後の演奏が収められる。
DRAGONLANDが2022年に発表した6作目で、5作目『Under the Grey Banner』から実に11年ぶりの復活作。「The Dragonland Chronicles」サーガとは別の、宇宙を舞台にしたSFコンセプト・アルバムで、AFM Recordsから発売された。日本盤はMarquee/Avalon(MICP-11706)。
DRAGONLANDの5作目で、『Astronomy』から5年ぶりとなった2011年作。「The Dragonland Chronicles」サーガの第三章として最初の2作の物語を締めくくる大作で、AFM Recordsから発売された。多くのファンがバンドの最高傑作に挙げる一枚。
DRAGONLANDの4作目。2006年にCentury Mediaから発売され、フレドリック・ノードストロームがミックスを手がけた。エリーゼ・リード(のちのAMARANTHE)が女性ヴォーカルでゲスト参加した、サーガから独立した作品。
DRAGONLANDの3作目。2004年10月27日に日本のKing Records(Metal Frontier)から世界に先駆けて発売され(Century Mediaの欧州盤は2005年)、EVERGREYのトム・S・エングルンドがプロデュースとゲスト・ヴォーカルで参加した、サーガから独立した単発の作品。イェッセ・リンドスコグがドラマーとして加入した最初のアルバムでもある。
DRAGONLANDの2作目で、「The Dragonland Chronicles」サーガの第二章にあたる2002年作。ヨーテボリのStudio Fredmanでレコーディング/ミックスされ、ギリシャのBlack Lotus Recordsから発売された。
DRAGONLANDが2001年に発表したデビュー・アルバムで、バンドの自主制作によるファンタジー叙事詩「The Dragonland Chronicles」(ドラゴンランド・クロニクルズ)サーガの第一章にあたる。ギリシャのBlack Lotus Recordsから出され、KING DIAMONDのアンディ・ラロックがエンジニアを務めた全編スウェーデン産シンフォニック・パワー・メタル。