CRADLE OF FILTH

1991年にイングランド・サフォーク州で結成されたエクストリーム・メタル・バンド、CRADLE OF FILTH(クレイドル・オブ・フィルス)のバイオグラフィとディスコグラフィー。1994年の『The Principle of Evil Made Flesh』から2025年の『The Screaming of the Valkyries』まで、スタジオ作14枚の全アルバムに個別ページを用意し、収録曲、CD情報、ライナーノーツ、来日公演の記録をまとめている。

Biography

CRADLE OF FILTH
バイオグラフィー

CRADLE OF FILTH(クレイドル・オブ・フィルス)は、イングランド東部サフォーク州で1991年に結成されたエクストリーム・メタル・バンドである。ブラック・メタルの疾走にゴシック・ホラーの語彙と壮麗なオーケストレーションを重ねた様式で知られ、1994年の『The Principle of Evil Made Flesh』から2025年の『The Screaming of the Valkyries』まで14枚のスタジオ作を出している。中心にいるのは結成以来ただ一人残るヴォーカルのダニ・フィルスで、2004年の『Nymphetamine』の表題曲では第48回グラミー賞にノミネートされた。

結成とデビュー(1991〜1994年)

バンドはサフォークで1991年に動き出した。1991年から1993年にかけて3本のデモを出したのち、1994年2月24日にカコフォノス・レコーズからデビュー作『The Principle of Evil Made Flesh』を発表している。録音は1993年9月から11月、デュースベリーのアカデミー・ミュージック・スタジオで行われた。

この時点での音は後年よりずっと生々しく、ダニ・フィルスの歌唱もまだ後に確立する様式ではない。ただし、ゴシック・メタルとブラック・メタルを結びつけるという当時としては珍しい発想は最初からそこにあり、それがこのバンドの出発点となった。ギターのポール・ライアンと鍵盤のベンジャミン・ライアンが参加したのはこの一枚だけで、ギターのポール・アレンダーもここで一度離れている。

『Dusk... and Her Embrace』と躍進(1995〜1998年)

1995年にニコラス・バーカーがドラムとして加入し、翌1996年には女性ヴォーカルとしてサラ・ジェゼベル・デヴァが加わった。EP『V Empire or Dark Faerytales in Phallustein』を最後にカコフォノス・レコーズとの契約は金銭上の争いから解消され、バンドはミュージック・フォー・ネイションズへ移る。

1996年11月18日に出た2作目『Dusk... and Her Embrace』は、ヴィクトリア朝の怪奇小説と吸血鬼譚の語彙をブラック・メタルの疾走と鍵盤の壮麗さに接ぎ木した作品で、バンドの様式がここで完成したと見る向きは多い。VENOMのクロノスが「Haunted Shores」に参加している。バンドが初めて来日したのは、この作品に伴うツアーの時期である。

1998年5月5日の3作目『Cruelty and the Beast』は、ハンガリーの「血の伯爵夫人」エリザベート・バートリを主題に据えたコンセプト・アルバムで、女優イングリッド・ピットがバートリ役として語りを務めた。彼女は1971年のハマー・ホラー作品『Countess Dracula』で同じ役を演じている。作品自体は好評を得た一方、その音質はファン、批評家、そしてメンバー自身からも弱点として挙げられ、2019年11月にリミックスとリマスターを施した『Cruelty and the Beast – Re-Mistressed』が出された。日本盤は1998年5月20日にポニーキャニオンが品番PCCY-01244で発売している。

『Midian』からメジャー・レーベルへ(1999〜2003年)

2000年10月30日の4作目『Midian』はクライヴ・バーカーの小説『キャバル』に着想を得た作品で、ギターのポール・アレンダーが復帰し、AT THE GATESとTHE HAUNTEDのドラム、エイドリアン・アーランドソンと、MY DYING BRIDEとANATHEMAの鍵盤マーティン・パウエルが加わった。映画『ヘルレイザー』のピンヘッド役で知られるダグ・ブラッドリーが数曲で語りを務めており、以後この作品を含め6度にわたってバンドの作品に登場することになる。日本盤は2000年11月22日にビクターエンタテインメントが品番VICP-61185で出し、SABBATのカヴァー「For Those Who Died」をボーナス・トラックに加えている。

2001年にはバンドは2度目の来日を果たしている。同じ年の7月4日には、初期曲の録り直しを中心に据えた『Bitter Suites to Succubi』の日本盤がビクターから出た。

2003年3月10日の5作目『Damnation and a Day』は、ヨーロッパではソニー、アメリカではエピックから出た。バンドが唯一メジャー・レーベルに在籍した時期の作品で、ジョン・ミルトンの叙事詩『失楽園』を下敷きに四つの章を組む構成を取り、40人編成の合唱団を含む101人編成のブダペスト・フィルム・オーケストラが全編に参加している。編成の規模ではバンドの作品のなかで群を抜く一枚である。

ロードランナー期(2004〜2009年)

メジャーを離れたバンドはロードランナー・レコードへ移り、2004年9月28日に6作目『Nymphetamine』を発表した。表題曲「Nymphetamine Fix」にTHEATRE OF TRAGEDYのリヴ・クリスティンが客演したこの曲は、第48回グラミー賞の最優秀メタル・パフォーマンス部門にノミネートされている。バンドが同賞の候補になったのはこの一度だけである。ギターのジェームズ・マッキルロイが加わり、鍵盤のマーティン・パウエルにとっては最後の作品となった。

2006年10月17日の7作目『Thornography』では、元ANTHRAXのロブ・カジアーノが制作を担当し、ミックスをアンディ・スニープが手がけた。「The Byronic Man」にHIMのヴィレ・ヴァロが、最終曲のHEAVEN 17のカヴァー「Temptation」にはダーティ・ハリーが参加している。日本盤はロードランナー・ジャパンが2006年10月11日に品番RRCY-21265で先行発売し、SAMHAINのカヴァー「Halloween II」を加えた。

2008年10月28日の8作目『Godspeed on the Devil's Thunder』は、副題を『The Life and Crimes of Gilles de Rais』とし、ジャンヌ・ダルクとともに戦いながら後に大量殺人の罪で処刑された15世紀フランスの貴族ジル・ド・レの生涯を追う。制作にはアンディ・スニープが加わった。

Peaceville期と三人編成(2010〜2014年)

2010年11月1日の9作目『Darkly, Darkly, Venus Aversa』はPeacevilleからの第1作で、ユダヤ伝承でアダムの最初の妻とされ、従属を拒んで彼のもとを去ったとされるリリスを主題に据えている。鍵盤のアシュリー・エリロンが参加した唯一の作品であり、ベースのデイヴ・パイバスとギターのジェームズ・マッキルロイにとっては最後の作品でもある。

2012年10月29日の10作目『The Manticore and Other Horrors』は、六人編成を常としてきたバンドが三人だけで作った唯一の作品である。ギターのポール・アレンダーにとっては最後の作品となり、彼は2014年4月に二度目の脱退をした。現在のベーシスト、ダニエル・ファースが加入したのは、この作品の録音中である。

ニュークリア・ブラスト期と新編成(2015〜2021年)

2015年7月10日の11作目『Hammer of the Witches』は、ニュークリア・ブラストからの第1作であり、アレンダーとマッキルロイの脱退後に組み直された編成による最初の作品でもある。ギターにマレク“アショク”シュメルダとリチャード・ショウ、鍵盤と女性ヴォーカルにリンジー・スクールクラフトが加わった。題名は1486年にハインリヒ・クラーマーが著した魔女狩りの書『Malleus Maleficarum』(魔女に与える鉄槌)に由来する。

2017年9月22日の12作目『Cryptoriana – The Seductiveness of Decay』は、ヴィクトリア朝の死生観、すなわち当時の人々が死と腐朽に向けた耽美的な執着を主題としている。日本盤はワードレコーズが邦題『クリプトリアナ~腐蝕への誘惑』、品番GQCS-90427で出した。この作品を携えて、バンドは2017年の〈LOUD PARK 17〉と2018年5月の単独来日公演を行っている。

2021年10月22日の13作目『Existence Is Futile』は、世界が止まっていた2020年に録音された。鍵盤と女性ヴォーカルのアナベル・イラトニが参加した唯一の作品であり、ギターのリチャード・ショウにとっては最後の作品となった。彼は2022年5月に脱退している。ダグ・ブラッドリーが2曲で語りを務め、2011年の『Evermore Darkly』以来となる復帰を果たした。

ナパーム移籍と『The Screaming of the Valkyries』(2022〜2026年)

2022年、ドニー・バーベッジがギターとして加入した。アメリカのÆTHER REALMで2014年から弾いてきた人物で、2025年3月21日にナパーム・レコーズから出た14作目『The Screaming of the Valkyries』ではギターに加えて鍵盤とオーケストレーションも担っている。日本盤はワードレコーズが同日に品番GQCS-91578で発売した。この作品はマレク“アショク”シュメルダにとって最後の作品となり、鍵盤と女性ヴォーカルのゾーイ・マリー・フェデロフが参加した唯一の作品でもある。

2026年10月30日には、ミュージック・フォー・ネイションズから『Dusk... and Her Embrace』の30周年記念盤が発売。スプラッター・ヴァイナルのLPと、ナンバリング入りの棺型ボックスに収めたデラックス版CDという構成で、CDには「Hell Awaits」「Carmilla's Masque」の2曲がボーナス・トラックとして収められている。同じ年の9月にはダニ・フィルスの自伝『The Filth: My Life In Devilry And Debauchery』が2027年6月に刊行されることが発表された。Little, Brown Book Group(Hachette UK)からの刊行で、共著はジョエル・マカイヴァーである。

メンバーについて

現在の編成は、ダニ・フィルス(ヴォーカル)、マーティン“マルテュス”シュカロウプカ(ドラム/キーボード/オーケストレーション)、ダニエル・ファース(ベース)、ドニー・バーベッジ(ギター)の4人である。当サイトのメンバー欄はバンド自身の公式サイトが名を挙げている人物だけを載せており、それ以外の演奏者を推測で並べることはしていない。

ダニ・フィルスは結成以来ただ一人残る創設メンバーで、本名をダニエル・ロイド・デイヴィーという。ダニエル・ファースは『The Manticore and Other Horrors』の録音中に加入し、『Hammer of the Witches』以降は曲作りにも関わっている。

ディスコグラフィ

スタジオ作は14枚である。『The Principle of Evil Made Flesh』(1994年)、『Dusk... and Her Embrace』(1996年)、『Cruelty and the Beast』(1998年)、『Midian』(2000年)、『Damnation and a Day』(2003年)、『Nymphetamine』(2004年)、『Thornography』(2006年)、『Godspeed on the Devil's Thunder』(2008年)、『Darkly, Darkly, Venus Aversa』(2010年)、『The Manticore and Other Horrors』(2012年)、『Hammer of the Witches』(2015年)、『Cryptoriana – The Seductiveness of Decay』(2017年)、『Existence Is Futile』(2021年)、『The Screaming of the Valkyries』(2025年)。

このほかに、ミニ・アルバム『V Empire or Dark Faerytales in Phallustein』(1996年)、初期曲を録り直した『Bitter Suites to Succubi』(2001年)と『Midnight in the Labyrinth』(2012年)、EP『Evermore Darkly』(2011年)、編集盤『Lovecraft & Witch Hearts』(2002年)、ライヴ作品『Live Bait for the Dead』(2002年)などがある。当サイトのアルバム一覧はスタジオ作を対象としている。

日本公演

バンドはこれまでに4度来日している。当サイトのLIVE欄に登録しているのは、そのうち開催日が出典から確認できる4公演——2017年の〈LOUD PARK 17〉と、2018年5月の単独公演3本——である。

初来日は『Dusk... and Her Embrace』に伴うツアーの時期、2度目は2001年である。日本語版Wikipediaはこの2度を記録しており、2018年のBARKSのライヴ・レポートも「前回は何と2001年」と書いているが、開催日を明示した資料は今回参照した範囲では見つからなかった。当サイトの公演ページはURLに日付を含み、いったん公開すると恒久的に残るため、日付の裏付けが取れない公演は登録していない。

3度目は2017年10月15日、さいたまスーパーアリーナで開かれた〈LOUD PARK 17〉である。公式タイムテーブルによれば、出演は2日目のULTIMATE STAGE、15時40分から。DEVIN TOWNSEND PROJECTとSABATONの間に立ち、同じ日にはAPOCALYPTICA、MESHUGGAH、BLACK STAR RIDERS、LOUDNESS、OUTRAGE、GENE SIMMONS BAND、そしてヘッドライナーのMICHAEL SCHENKER FESTが出演している。

4度目は2018年5月の〈CRYPTORIANA WORLD TOUR 2018 IN JAPAN〉で、2001年以来となる単独来日公演となった。5月1日の東京・恵比寿LIQUIDROOM、2日の大阪・梅田CLUB QUATTRO、3日の名古屋CLUB QUATTROの3公演で、いずれも開場18時、開演19時。招聘はクリエイティブマン、協力はワードレコーズである。BARKSに載ったSIGHの川嶋未来による東京公演のレポートは、映画『オーメン』の「Ave Satani」に乗ってメンバーが現れ、「Gilded Cunt」で始まり「From the Cradle to Enslave」で終わる約90分の内容だったと伝えている。この3公演が、現時点でバンドの最も新しい来日公演である。

出典について

ここに記した事実は、バンド公式サイト(バンド紹介ページおよび各メンバーのページ)、招聘元クリエイティブマンの公演ページとニュース、〈LOUD PARK 17〉公式サイトのタイムテーブル、BARKSのライヴ・レポートとインタビュー(いずれも2018年、川嶋未来による)、ビクターエンタテインメントのアーティスト・ページ、MusicBrainzの登録情報、英語版Wikipediaのバンド記事と各アルバム記事、および日本語版Wikipediaに拠っている。演奏者の氏名を推測で補うことはしていない。

Trivia

2018年5月の来日公演は、バンドにとって17年ぶりの単独公演だった。招聘元クリエイティブマンは告知に「LOUD PARK 17で衝撃のパフォーマンスを披露したCradle Of Filth 単独での再来日が早くも決定!」と書いており、フェス出演からわずか半年での再来日である。BARKSに載った東京公演のレポートは、単独公演がいつ以来かを調べたところ前回は2001年、17年も前だったと記し、若いファンのなかには前回の来日時にまだ生まれていなかった人もいるかもしれない、と付け加えている。

出典: クリエイティブマン〈CRADLE OF FILTH CRYPTORIANA WORLD TOUR 2018 IN JAPAN〉公演ページ/BARKS ライヴレポート

〈LOUD PARK 17〉への出演は2日目、2017年10月15日である。公式サイトのタイムテーブルによれば、出演はULTIMATE STAGEの15時40分から。同じステージの前後にはDEVIN TOWNSEND PROJECTとSABATONが並び、その日の締めくくりはMICHAEL SCHENKER FESTだった。もう一方のBIG ROCK STAGEにはMESHUGGAH、BLACK STAR RIDERS、LOUDNESS、OUTRAGE、GENE SIMMONS BANDが立っている。前日14日のタイムテーブルにこのバンドの名前は無い。

出典: 〈LOUD PARK 17〉公式サイト タイムテーブル(2017.10.15)

バンドの公式サイトが名前を挙げている現在のメンバーは4人で、それぞれのページに担当が書かれている。ダニ・フィルス(ヴォーカル)、マーティン“マルテュス”シュカロウプカ(ドラム/キーボード/オーケストレーション)、ダニエル・ファース(ベース)、ドニー・バーベッジ(ギター)である。ファースは自身のページで、20代半ばまで10年ほどギターを弾いていたこと、最初にベースで加わったのがMISFITSのトリビュート・バンドだったこと、そして『The Manticore and Other Horrors』の録音中にこのバンドに入り、『Hammer of the Witches』以降は曲作りにも関わってきたことを述べている。バーベッジは2014年からÆTHER REALMでギターを弾き、2022年に加入、『The Screaming of the Valkyries』ではギターに加えて鍵盤とオーケストレーションも担ったと書いている。当サイトのメンバー欄がこの4人だけなのは、公式が名を挙げているのがこの4人だからである。

出典: CRADLE OF FILTH 公式サイト BANDページおよび各メンバーのページ

2026年、『Dusk... and Her Embrace』は発表から30年を迎えた。バンドの公式サイトはこの節目に寄せて、「Heaven Torn Asunder」「Funeral in Carpathia」「A Gothic Romance」と表題曲を挙げ、それらが今も自分たちのセットリストの要であり続けていると書いている。ミュージック・フォー・ネイションズから出た記念盤は、スプラッター・ヴァイナルのLPと、ナンバリング入りの棺型ボックスに収めたデラックス版CDという構成で、CDには「Hell Awaits」と「Carmilla's Masque」がボーナス・トラックとして加えられた。同じ年の北米ツアー〈Majestic In Death〉でも、この30周年を記念して同作からの曲が選んで演奏されている。

出典: CRADLE OF FILTH 公式サイト ニュース「Dusk... And Her Embrace Reissue Pre-Orders Open」「Majestic In Death II Tour」

2018年5月1日の東京公演は、映画『オーメン』の主題歌「Ave Satani」が流れるなかでメンバーが現れるところから始まった。BARKSのレポートによれば、1曲目は『Nymphetamine』の「Gilded Cunt」、2曲目は『Cruelty and the Beast』の「Beneath the Howling Stars」で、いずれも前年の〈LOUD PARK 17〉と同じ並びだったという。前半だけで1時間が過ぎ、その間に演奏されたのは8曲。1曲あたり平均7分を超える計算になる。『Cruelty and the Beast』発売20周年にあたるこの年、3部構成で11分に及ぶ「Bathory Aria」も演奏されている。最後は「From the Cradle to Enslave」で、全体で約90分だった。

出典: BARKS「【ライブレポート】クレイドル・オブ・フィルス、まさに神業、悪魔業」(文:川嶋未来/SIGH)

2018年の来日直前に受けたBARKSのインタビューで、ダニ・フィルスは好きなメタル・アルバムを3枚挙げている。MERCYFUL FATEの『Don't Break the Oath』、EMPERORの『In The Nightside Eclipse』、そしてSLAYERの『Reign in Blood』である。1枚目については、キング・ダイアモンドは自分にとって大好きなアイコン的フロントマンであり、この作品は自分が初めて手にしたメタル・アルバムの一つでもあったと語り、好きすぎて歌っているのは本物の幽霊だと信じていたほどだ、イギリスの田舎で嵐の夜に灯りを消して寝室の窓辺で聴いたものだ、と振り返った。3枚目については、1986年のクリスマスに母親がアメリカから予約注文で買ってくれたのだが、かけるたびに音量を下げろと怒鳴られたと述べ、その母親も今ではすっかりこのバンドのファンだと付け加えている。

出典: BARKS「【来日記念インタビュー】クレイドル・オブ・フィルス、「日本のファンには、最高のおもてなしをするよ」」(取材・文:川嶋未来/SIGH)

同じインタビューでダニ・フィルスは、1990年代初めにEMPERORと回ったツアーの話をしている。イーサーンが火を吹いている最中に風向きが変わって顔が燃えたことがあり、重症ではなかったものの、彼はヒリヒリする部分のまわりにコープス・ペイントを施していた、とフィルスは覚えていると述べた。リヴァプールではANATHEMAのダレン・ホワイトの家に泊まり、全員がひどく酔ってピアノを弾き、歌い、食べ物を投げ合い、当時EMPERORでドラムを叩いていたファウストをテディ・ベアの山に埋もれさせて一晩中いたずらをしたという。一方でエディンバラの公演は、2つのバンドが演奏するというのに客が3人しか来なかった、とも語っている。

出典: BARKS「【来日記念インタビュー】クレイドル・オブ・フィルス、「日本のファンには、最高のおもてなしをするよ」」(取材・文:川嶋未来/SIGH)

2018年東京公演のレポートを書いたSIGHの川嶋未来は、イギリスにはHELLからSABBAT、そしてCRADLE OF FILTHへと続く、物語を語ることを軸にしたエクストリーム・メタルの系譜があると述べている。HELLは1982年結成でもともとNWOBHMに属したバンドで、ギターとヴォーカルを担当したデイヴ・ハリデイが1987年に亡くなったのち活動を終えた。そのハリデイにギターを教わったのがアンディ・スニープであり、スニープが弾いていたスラッシュ・メタル・バンドがSABBATである。そしてSABBATのヴォーカリスト、マーティン・ウォーキアーの歌唱法を受け継いだのがダニ・フィルスだ、というのが川嶋の見立てである。川嶋は2001年の来日公演を観たときフィルスの歌い方がウォーキアーにそっくりで驚いたと書き、2018年の時点では別次元の高みに達しているという印象を受けたとも述べている。スニープはこのバンドの作品の制作にも関わっている。

出典: BARKS「【ライブレポート】クレイドル・オブ・フィルス、まさに神業、悪魔業」(文:川嶋未来/SIGH)

News

BLACKBRAID、CRADLE OF FILTHの北米ツアー〈Majestic In Death II〉でMOONSPELLの代役に

MOONSPELLはビザの手続きが間に合わず出演を取りやめた。ツアーは9月29日のサンディエゴから、WORMとBLACK SATELLITEも出演。

出典: ThePRP(2026年9月18日)

CRADLE OF FILTHのDani Filth、自伝『The Filth: My Life In Devilry And Debauchery』を2027年6月に刊行

Little, Brown Book Group (Hachette UK) からの刊行で、共著はJoel McIver。サフォークでの少年時代からCradle Of Filthの40年、DevilmentとTemple Of The Black Moonでの活動までを扱う。

出典: Blabbermouth(2026年9月15日)

CRADLE OF FILTH、『Dusk… And Her Embrace』30周年記念盤を10月30日に発売

Music For Nationsから、スプラッター・ヴァイナルのLPと、ナンバリング入りの棺型ボックスに入ったデラックス版CDで発売。CDには「Hell Awaits」「Carmilla's Masque」の2曲をボーナス・トラックとして収める。バンドの公式ストアではサイン入りのアートワーク・プリントも扱う。

出典: BraveWords(2026年9月11日)

ニュース一覧 →

Current Members / 現メンバー

公式サイトで確認した現行ラインナップです。2026-09-29時点。

Dani Filth
ヴォーカル
Martin ‘Marthus’ Skaroupka
ドラム/キーボード/オーケストレーション
Daniel Firth
ベース
Donny Burbage
ギター

Albums

The Screaming of the Valkyries CD
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CRADLE OF FILTHの14作目。2025年3月発売。ナパーム・レコーズ移籍第1作で、日本盤も同じ日に出た。

Existence Is Futile CD
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CRADLE OF FILTHの13作目。2021年10月発売。人類の終わりを見据えた実存的な主題を通した一枚。

Cryptoriana – The Seductiveness of Decay CD
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CRADLE OF FILTHの12作目。2017年9月発売。ヴィクトリア朝の死への耽溺を主題に据えた一枚。

Hammer of the Witches CD
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CRADLE OF FILTHの11作目。2015年7月発売。ニュークリア・ブラスト移籍第1作で、新しい顔ぶれの初陣となった。

The Manticore and Other Horrors CD
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CRADLE OF FILTHの10作目。2012年10月発売。三人編成で作られた唯一の作品。

Darkly, Darkly, Venus Aversa CD
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CRADLE OF FILTHの9作目。2010年11月発売。ユダヤ伝承の魔女リリスを主題に据えたコンセプト・アルバム。

Godspeed on the Devil's Thunder CD
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CRADLE OF FILTHの8作目。2008年10月発売。15世紀フランスの貴族ジル・ド・レの生涯を追ったコンセプト・アルバム。

Thornography CD
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CRADLE OF FILTHの7作目。2006年10月発売。HIMのヴィレ・ヴァロが歌に加わった作品としても知られる。

Nymphetamine CD
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CRADLE OF FILTHの6作目。2004年9月発売。表題曲でグラミー賞にノミネートされた、バンド最大の売上を記録した作品。

Damnation and a Day CD
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CRADLE OF FILTHの5作目。2003年3月発売。ミルトン『失楽園』に着想を得た、唯一のメジャー・レーベル作品。

Midian CD
/

CRADLE OF FILTHの4作目。2000年10月30日にMusic for Nationsから発売された。クライヴ・バーカーの『キャバル』に着想を得ている。

Cruelty and the Beast CD

CRADLE OF FILTHの3作目。1998年にMusic for Nationsから発売された。エリザベート・バートリの伝説を追った構成作である。

Dusk... and Her Embrace CD
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CRADLE OF FILTHの2作目。1996年11月発売。バンドの名を世界に知らしめた、ゴシック・ブラック・メタルの古典。

The Principle of Evil Made Flesh CD
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CRADLE OF FILTHのデビュー作。1994年2月発売。ゴシックとブラック・メタルを当時としては珍しい形で結びつけた一枚。