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ARTIST
A Farewell to Kings
LINER NOTES
LANGUAGE
『A Farewell to Kings』は、RUSHがハード・ロックの力強い推進力を保ったまま、より大きな物語性と、豊かな音楽的空間を手にした第5作だ。ゲディー・リーのベースとキーボード、アレックス・ライフソンのギター、そしてニール・パートの精密なドラムは、それぞれの高度な技巧を存分に見せながらも、常に緊密に絡み合って動いていく。シンセサイザーの導入も、作品に新たな彩りを加えている。
11分に及ぶ幻想的な大作“Xanadu”の壮大さ、親しみやすいフックを持つ名曲“Closer to the Heart”、そしてSF的な“Cygnus X-1”の張り詰めた緊張感が、アルバムの幅広さを鮮やかに示している。“Cinderella Man”“Madrigal”のような曲も、バンドの叙情的な側面を伝えている。
三人の卓越した演奏が、複雑さを単なる目的とするのではなく、あくまで曲の壮大な景色を広げるために、有機的に働いている点が本作の大きな魅力だ。プログレッシヴ・ロックとしての探究心と、ロック・バンドとしての熱量とが、高い次元で両立している。表題曲“A Farewell to Kings”のアコースティックな導入から力強い展開への流れも、バンドの構成力を示している。バンドの黄金期の到来を予感させる、完成度の高い充実作と言える。
TRACK LIST
- 1.A Farewell to Kings
- 2.Xanadu
- 3.Closer to the Heart
- 4.Cinderella Man
- 5.Madrigal
- 6.Cygnus X-1: Book One: The Voyage