PERFECT PLAN
21世紀のメロディック・ロック (Melodic Rock) およびAOR (Album Oriented Rock)のシーンにおいて、スウェーデン (Sweden) は揺るぎない「聖地」としての地位を確立している。
Biography
パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN)
スウェーデン産メロディック・ロックの新たな覇者
1. 北欧の凍てつく大地から昇るAORの太陽
21世紀のメロディック・ロック (Melodic Rock) およびAOR (Album Oriented Rock)のシーンにおいて、スウェーデン (Sweden) は揺るぎない「聖地」としての地位を確立している。1980年代に隆盛を極めたアメリカン・ロックの精神性を継承しつつ、現代的なプロダクション技術で再構築するこのムーブメントの中で、パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) は別格の存在感を放っている。PERFECT PLANは単なるリバイバル・バンドではなく、ジャンルそのものを前進させる「完璧な計画」を携えて登場した。
2. バンドの結成と歴史的背景
2.1 地理的・文化的背景: エンシェルドヴィーク (Örnsköldsvik)
パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) の物語は、スウェーデン (Sweden) 北部のヴェステルノールランド県(Västernorrland County) に位置する都市、エンシェルドヴィーク (Örnsköldsvik) から始まる。この地域は「ハイ・コースト (High Coast)」 として知られる風光明媚な場所でありながら、アイスホッケーの強豪チーム 「MODOホッケー (Modo Hockey)」の本拠地としても有名である。しかし、音楽的土壌としても肥沃であり、多くのミュージシャンを輩出してきた。
この「北の地方都市」 という環境は、PERFECT PLANの音楽性に独特の粘り強さと、洗練されたメロディへの憧憬をもたらしたと考えられる。都会の喧騒から離れた場所で、彼らは1980年代のアメリカン・ロック――サバイバー (Survivor)、フォリナー (Foreigner)、TOTO (Toto)、ジャーニー (Journey) など――のサウンドを深く吸収し、独自の解釈を加える時間を十分に持つことができたのである。
2.2 結成前夜: ケント・ヒッリ (Kent Hilli) の「遅咲き」の物語
パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) の歴史を語る上で最も特筆すべき点は、フロントマンであるケント・ヒッリ (Kent Hilli) の特異なキャリアである。一般的なロックスターの多くが10代でバンド活動を開始するのに対し、ヒッリの人生の前半は音楽とは無縁の世界にあった。
彼はかつて、プロフェッショナルなフットボール選手 (Football Player) としてキャリアを歩んでいたのである。スウェーデン (Sweden) の厳しいスポーツ界でアスリートとして活動していた彼は、2000年代初頭にそのキャリアに終止符を打つ決断を下した。音楽活動への転機が訪れたのは、彼が30代に入ってからであった。
ヒッリが音楽に目覚めたきっかけは、友人たちとのパーティーでの出来事であったとされる。アコースティック・ギターを手にし、ヨーロッパ (Europe) の楽曲 (おそらく 『Open Your Heart』)を歌った際、その歌声を聴いた周囲の人々が衝撃を受け、「その声を活かすべきだ」と強く勧めたのである。この逸話は、彼の才能がいかに天性のものであったかを物語っている。2001年頃からカバー・バンドでの活動を開始したが、彼が自身のオリジナル楽曲を作り、本格的なプロフェッショナルとしての道を歩み始めたのは2014年、彼が33歳~34歳の頃であった。
2.3 結成とデモ制作期間 (2014年~2017年)
2014年後半、エンシェルドヴィーク (Örnsköldsvik) にてパーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) が結成された。初期ラインナップは以下の5名であった。
- ケント・ヒッリ (Kent Hilli) - ヴォーカル
- ロルフ・ノルドストロム (Rolf Nordström) - ギター
- ライフ・エリン (Leif Ehlin) - キーボード
- フレドリック・フォルスベリ (Fredrik Forsberg) - ドラムス
- P-O・セディン (P-O Sedin) - ベース
PERFECT PLANは結成直後からオリジナル楽曲の制作 (ソングライティング) と演奏技術の研鑽(ホーニング)に没頭した。PERFECT PLANの目指したサウンドは、現代的な音圧とクリアなプロダクションを兼ね備えた「モダン・クラシックAOR」であった。この時期に制作されたデモ音源は、すでに高い完成度を誇っていたとされる。
興味深いことに、ドラマーのフレドリック・フォルスベリ (Fredrik Forsberg)は、別のカバー・バンドでロビン・エリクソン (Robin Ericsson) と活動していた経歴を持つ。ロビン・エリクソン (Robin Ericsson)は、スウェーデン (Sweden) の著名なメロディック・ロック・バンド、ディグリード (Degreed) のヴォーカリストである。エリクソンはパーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) のデモ音源を聴いてそのクオリティに感銘を受け、自身が所属していたイタリア (Italy) のレコード・レーベル、フロンティアーズ・ミュージック・Srl (Frontiers Music Srl) にそのデモを渡したのである。
この「コネクション」こそが、北欧の無名の新人バンドを世界市場へと押し上げる決定的な契機となった。フロンティアーズ・ミュージック (Frontiers Music) は即座にPERFECT PLANの才能を見抜き、契約を締結した。
2.4 衝撃のデビュー: 『All Rise』(2018年)
2018年4月、パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) はデビュー・アルバム『オール・ライズ (All Rise)』をリリースした。このアルバムは、メロディック・ロック界に激震を走らせた。
先行シングルとしてリリースされた楽曲「イン・アンド・アウト・オブ・ラヴ (In And Out Of Love)」は、そのイントロのキーボード・リフからサビの爆発力に至るまで、1980年代のAOR黄金期を彷彿とさせる完璧な構成であった。批評家たちはこぞってPERFECT PLANを称賛し、「1987年のビルボード・トップ40に入るべき楽曲」 「MTVでヘビーローテーションされるべき品質」と評した。
特に日本(Japan) 市場での反応は熱狂的であった。日本ではアヴァロン (Avalon)/株式会社マーキー・インコーポレイティド (Marquee Inc.) から2018年4月11日に先行発売され、即座に専門誌『BURRN!』などで高い評価を得た。
このデビュー作において、ケント・ヒッリ (Kent Hilli) のヴォーカル・スタイルは、サバイバー (Survivor) の故ジミ・ジェイミソン (Jimi Jamison)や、ジャイアント (Giant) のダン・ハフ (Dann Huff) と比較されるようになった。ハスキーでありながら艶があり、高音域まで力強く伸びる彼の声は、長らく不在だった「正統派AORシンガー」の再来として迎えられたのである。
2.5 メンバーチェンジと進化: 『Time For A Miracle』 (2019年~2020年)
デビュー作の成功後、バンドは休むことなく活動を続けた。2019年にはカバーEP『ジュークボックス・ヒーローズ (Jukebox Heroes)』をリリースし、PERFECT PLANのルーツであるフォリナー (Foreigner)やサバイバー (Survivor) への敬意を明確に示した。
2020年、2ndアルバム『タイム・フォー・ア・ミラクル (Time For A Miracle)』をリリース。このアルバム制作過程で、オリジナル・ベーシストのP-O・セディン (P-O Sedin) が脱退し、新たにマッツ・ビューストロム (Mats Byström) が加入した。ビューストロムは、キーボードのライフ・エリン (Leif Ehlin) とかつてデザート・レイン (Desert Rain) というバンドで活動していた旧知の仲であり、バンドの結束はより強固なものとなった。
なお、脱退したP-O・セディン (P-O Sedin) だが、喧嘩別れではなかったようである。彼は『タイム・フォー・ア・ミラクル (Time For A Miracle)』収録曲の多くで共同作曲者(Co-writer) としてクレジットされており、バンドの創作活動における重要なパートナーであり続けた。
音楽的には、このアルバムでPERFECT PLANはより「ヘヴィ」で「ブルージー」な要素を取り入れ始めた。ギターのロルフ・ノルドストロム (Rolf Nordström) のリフはより鋭角になり、プロデューサーとしても手腕を振るうモーテン・エリクソン (Mårten Eriksson) のミキシングにより、サウンドの厚みが増した。
2.6 パンデミック下のライブ活動と 『Live At Sharpener's House』(2021年)
世界的なCOVID-19パンデミックにより、多くのバンドがツアー活動を停止せざるを得なくなった。パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) も例外ではなかったが、PERFECT PLANはファンからの要望に応える形で、スタジオ・ライブ・セッションを敢行した。これが2021年にリリースされたライブ・アルバム『ライヴ・アット・シャープナーズ・ハウス (Live At Sharpener's House)』である。
この作品は、PERFECT PLANの演奏力の高さ、とりわけケント・ヒッリ (Kent Hilli) のライブ・ヴォーカルがスタジオ音源と遜色ない、あるいはそれ以上の迫力を持っていることを証明する決定的な資料となった。修正(Overdubs) に頼らない真の実力派バンドとしての評価を確立したのである。
2.7 さらなる深化:『Brace For Impact』 (2022年)
2022年10月にリリースされた3rdアルバム『ブレイス・フォー・インパクト (Brace For Impact)』では、バンドはさらにハードな路線へと舵を切った。ケント・ヒッリ (Kent Hilli) 自身が「よりヘヴィで、顔面に迫るような(in your face) サウンド」を目指したと語る通り、80年代のきらびやかなAORサウンドから一歩踏み出し、骨太なハード・ロックの領域へと進出した。
このアルバムは、PERFECT PLANが単なる「80年代の再現」に留まらない、現役のロック・バンドとして進化し続けていることを示した作品であった。
2.8 原点回帰と集大成: 『Heart Of A Lion』 (2025年)
そして2025年、バンドは通算4作目となるスタジオ・アルバム『ハート・オヴ・ア・ライオン (Heart Of A Lion)』のリリースを発表した (ヨーロッパ発売:2月28日、日本発売:3月19日)。
この最新作において、PERFECT PLANは戦略的な「原点回帰」を宣言している。「『Brace For Impact』では新しいヘヴィなサウンドを模索したが、今回は最初の2枚のアルバムのサウンドに戻る。より多くのキーボードとビッグなサウンドで、80年代へ連れ戻すが、モダンなタッチとフィーリングがある」とヒッリは語っている。制作陣には再びモーテン・エリクソン(Mårten Eriksson)を迎え、バンド史上最高傑作との呼び声も高い。
3. メンバー・プロフィール詳細
パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) のサウンドを構成する各メンバーの詳細なプロフィールと役割について分析する。
3.1 ケント・ヒッリ (Kent Hilli) - Lead Vocals
- 担当: リード・ヴォーカル
- 出身: スウェーデン (Sweden)
- 経歴: 元プロサッカー選手という異色の経歴を持つ。2000年代初頭に引退後、音楽活動を開始。2014年にパーフェクト・プラン (PERFECT PLAN)を結成。
- 音楽スタイル:
- 声質: スモーキーで力強い中低音と、突き抜けるような高音域を併せ持つ。ジョー・リン・ターナー (Joe Lynn Turner) やルー・グラム (Lou Gramm)、ジミ・ジェイミソン (Jimi Jamison) といった伝説的シンガーの系譜に連なる「王道」の声を持つ。
- 活動の多角化: その実力は高く評価されており、自身のバンド以外にも多数のプロジェクトに参加している(後述の第6章参照)。特にアメリカの伝説的バンドジャイアント (Giant) の新ヴォーカリストに抜擢されたことは、彼の名声を決定づけた。
- 影響: 影響を受けたヴォーカリストとして、ジミ・ジェイミソン (Jimi Jamison)、ルー・グラム (Lou Gramm)、ジョーイ・テンペスト (Joey Tempest)、ダン・ハフ (Dann Huff)、ジョー・リン・ターナー (Joe Lynn Turner) を挙げている。
3.2 ロルフ・ノルドストロム (Rolf Nordström) - Guitar
- 担当: ギター、バッキング・ヴォーカル
- スタイル: 決して弾きすぎることなく、楽曲のメロディを最大限に活かすプレイが特徴。しかし、『Time For A Miracle』以降ではブルージーでテクニカルなリフも披露しており、バンドのサウンド・ダイナミクスを支える柱である。
- 作曲: 多くの楽曲で共同作曲者としてクレジットされている。
3.3 ライフ・エリン (Leif Ehlin) - Keyboards
- 担当: キーボード、バッキング・ヴォーカル
- スタイル: パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) のサウンドにおいて、1980年代的な「きらびやかさ」を演出する最重要人物。シンセ・パッド、ピアノ、そして楽曲を彩る「スタブ (Stabs)」 サウンドは、TOTO (Toto) や Survivor (Survivor) の影響を強く感じさせる。
- 経歴: 過去にデザート・レイン (Desert Rain) というバンドでマッツ・ビューストロム (Mats Byström)と活動していた。
3.4 フレドリック・フォルスベリ (Fredrik Forsberg) - Drums
- 担当: ドラムス、バッキング・ヴォーカル
- 役割: バンドのリズム・セクションを支える。彼のドラミングはパワフルでありながらタイトで、メロディック・ロック特有のグルーヴを生み出す。
- 功績: ディグリード (Degreed) のロビン・エリクソン (Robin Ericsson) との繋がりにより、バンドをフロンティアーズ・ミュージック (Frontiers Music) と引き合わせた立役者でもある。
3.5 マッツ・ビューストロム (Mats Byström) - Bass
- 担当: ベース、バッキング・ヴォーカル
- 加入: 2019年~2020年頃 (2ndアルバムより参加)
- スタイル: 堅実なベースプレイに加え、ラップ・スティール・ギター (Lap Steel Guitar)の演奏もこなし、コーラスワークでも貢献している。
3.6 旧メンバー
- P-O・セディン (P-O Sedin) - Bass (2014年~2018年頃)
- デビュー・アルバム 『All Rise』に参加。脱退後も作曲に関与するなど、友好的な関係を維持している。
4. ディスコグラフィ (Discography)
以下に、パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) の全作品を詳述する。日本盤 (Japanese Edition) に関する情報は、独自のボーナス・トラックや発売日を含めて記載する。
4.1 スタジオ・アルバム (Studio Albums)
1st Album: All Rise (オール・ライズ)
- 世界発売日: 2018年4月20日
- 日本発売日: 2018年4月11日(先行発売)
- レーベル: Frontiers Music Srl (World) / Avalon (Japan)
- 規格品番(日本): MICP-11414
- 概要: 衝撃のデビュー作。純度100%のメロディック・ロック。
| トラック | 英題(English Title) | 邦題/カタカナ表記 (Japanese Title) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | Bad City Woman | バッド・シティ・ウーマン | オープニングを飾る疾走曲 |
| 2 | In and Out of Love | イン・アンド・アウト・オブ・ラヴ | 代表曲。これぞAORというアンセム |
| 3 | Stone Cold Lover | ストーン・コールド・ラヴァー | ジャーニー(Journey)を彷彿とさせる |
| 4 | Gone Too Far | ゴーン・トゥー・ファー | |
| 5 | What Goes Around | ホワット・ゴーズ・アラウンド | |
| 6 | Too Late | トゥー・レイト | |
| 7 | Can't Turn Back | キャント・ターン・バック | |
| 8 | Never Surrender | ネヴァー・サレンダー | 力強いメッセージソング |
| 9 | 1985 | 1985 | 黄金時代へのノスタルジーを描く |
| 10 | What Can I Do | ホワット・キャン・アイ・ドゥ | |
| 11 | Heaven in Your Eyes | ヘヴン・イン・ユア・アイズ | |
| Bonus | (Specific track unconfirmed from snippets but standard for Avalon) | (日本盤ボーナストラック) | ※通常、Avalon盤には1曲追加される |
2nd Album: Time For A Miracle (タイム・フォー・ア・ミラクル)
- 世界発売日: 2020年9月4日
- 日本発売日: 2020年9月16日
- レーベル: Frontiers Music Srl (World) / Avalon (Japan)
- 規格品番(日本): MICP-11556
- 概要: より重厚でドラマチックな展開を見せる2作目。
| トラック | 英題 (English Title) | 邦題/カタカナ表記(Japanese Title) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | Time For A Miracle | タイム・フォー・ア・ミラクル | 壮大なタイトル・トラック |
| 2 | Better Walk Alone | ベター・ウォーク・アローン | 別れと決意を歌うロック・ナンバー |
| 3 | Heart To Stone | ハート・トゥ・ストーン | |
| 4 | Fighting To Win | ファイティング・トゥ・ウィン | |
| 5 | Every Time We Cry | エヴリ・タイム・ウィ・クライ | |
| 6 | What About Love | ホワット・アバウト・ラヴ | |
| 7 | Nobody's Fool | ノーバディズ・フール | |
| 8 | Living On The Run | リヴィング・オン・ザ・ラン | |
| 9 | Just One Wish | ジャスト・ワン・ウィッシュ | |
| 10 | Don't Blame It On Love Again | ドント・ブレイム・イット・オン・ラヴ・アゲイン | |
| 11 | Give A Little Lovin' | ギヴ・ア・リトル・ラヴィン | |
| 12 | Don't Leave Me Here Alone | ドント・リーヴ・ミー・ヒア・アローン | |
| 13 (Japan) | Fighting To Win (Acoustic) | ファイティング・トゥ・ウィン (アコースティック) | 日本盤限定ボーナストラック |
3rd Album: Brace For Impact (ブレイス・フォー・インパクト)
- 世界発売日: 2022年10月14日
- 日本発売日: 2022年10月14日(世界同時発売)
- レーベル: Frontiers Music Srl (World) / Avalon (Japan)
- 規格品番(日本): MICP-11738
- 概要: バンド史上最もハードな側面を強調した意欲作。
| トラック | 英題 (English Title) | 邦題/カタカナ表記 (Japanese Title) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | Surrender | サレンダー | リード・シングル |
| 2 | If Love Walks In | イフ・ラヴ・ウォークス・イン | |
| 3 | Can't Let You Win | キャント・レット・ユー・ウィン | |
| 4 | Gotta Slow Me Down | ガッタ・スロウ・ミー・ダウン | |
| 5 | Stop The Bleed | ストップ・ザ・ブリード | |
| 6 | My Angel | マイ・エンジェル | |
| 7 | Devil's Got The Blues | デヴィルズ・ガット・ザ・ブルーズ | ブルース色の強い楽曲 |
| 8 | Bring Me A Doctor | ブリング・ミー・ア・ドクター | |
| 9 | Still Undefeated | スティル・アンディフィーテッド | |
| 10 | Emelie | エミリー | |
| 11 | Walk Through Fire | ウォーク・スルー・ファイア | |
| Japan Bonus | My Angel (Acoustic) | マイ・エンジェル (アコースティック) | 日本盤限定ボーナス・トラック |
4th Album: Heart Of A Lion (ハート・オヴ・ア・ライオン)
- 世界発売日: 2025年2月28日
- 日本発売日: 2025年3月19日
- レーベル: Frontiers Music Srl (World) / Avalon (Japan)
- 規格品番(日本): MICP-11938
- 概要: 初期のサウンドに回帰し、さらなる完成度を目指した最新作。
| トラック | 英題(English Title) | 邦題/カタカナ表記 (Japanese Title) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | Heart Of A Lion | ハート・オヴ・ア・ライオン | タイトル曲。王道メロディックロック |
| 2 | We Are Heroes | ウィー・アー・ヒーローズ | アンセム的な力強さを持つ |
| 3 | All Night | オール・ナイト | |
| 4 | Turn Up Your Radio | ターン・アップ・ユア・ラジオ | オートグラフ (Autograph) のカバーではなくオリジナル曲 |
| 5 | My Unsung Hero | マイ・アンサング・ヒーロー | 珠玉のバラード |
| 6 | Ready To Break | レディ・トゥ・ブレイク | |
| 7 | Too Tough | トゥー・タフ | |
| 8 | Lady Mysterious | レディ・ミステリアス | |
| 9 | One Touch | ワン・タッチ | |
| 10 | Danger On The Loose | デンジャー・オン・ザ・ルース | |
| 11 | At Your Stone | アット・ユア・ストーン | |
| 12 (Japan) | My Unsung Hero (Acoustic) | マイ・アンサング・ヒーロー (アコースティック) | 日本盤限定ボーナス・トラック |
4.2 EPおよびライブ・アルバム
EP: Jukebox Heroes (ジュークボックス・ヒーローズ)
- リリース: 2019年
- 概要: バンドのルーツを示すカバーEP。選群のセンスが光る。
| トラック | 曲名 (Title) | オリジナルアーティスト |
|---|---|---|
| 1 | Didn't Know It Was Love | サバイバー (Survivor) |
| 2 | Show Me The Way | ザ・ストーム (The Storm) |
| 3 | Stay | ジャイアント (Giant) |
| 4 | That Was Yesterday | フォリナー (Foreigner) |
Live Album: Live At Sharpener's House (ライヴ・アット・シャープナーズ・ハウス)
- リリース: 2021年12月10日
- 概要: パンデミック期間中に収録されたスタジオ・ライブ。アコースティック・セットも含む。
| トラック | 曲名(Title) | 形態 |
|---|---|---|
| 1 | Time For A Miracle | Live |
| 2 | Every Time We Cry | Live |
| 3 | Heart To Stone | Live |
| 4 | That Was Yesterday | Live (Foreigner Cover) |
| 5 | What About Love | Live |
| 6 | Fighting To Win | Live |
| 7 | Better Walk Alone | Live |
| 8 | Never Surrender | Live |
| 9 | In And Out Of Love | Live |
| 10 | Stay | Acoustic (Giant Cover) |
| 11 | Heaven In Your Eyes | Acoustic |
| 12 | Nobody's Fool | Acoustic |
| 13 | Don't Leave Me Here Alone | Acoustic |
5. ケント・ヒッリ (Kent Hilli) の多角的活動と影響力
パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) の成功により、ケント・ヒッリ (Kent Hilli) は現在のメロディック・ロック・シーンにおいて最も需要のあるヴォーカリストの一人となった。フロンティアーズ・ミュージック (Frontiers Music) は彼をレーベルの「顔」の一人として扱い、多くのプロジェクトに起用している。
5.1 ジャイアント (Giant) への加入
2022年、アメリカの伝説的バンド ジャイアント (Giant) が再始動し、アルバム『Shifting Time』をリリースした際、リード・ヴォーカルとして抜擢されたのがケント・ヒッリであった。オリジナル・ヴォーカリストであり、ナッシュビルのトップ・プロデューサーでもあるダン・ハフ (Dann Huff) の後任という重圧のかかるポジションであったが、ヒッリはその歌唱力でファンと批評家を納得させた。これは、スウェーデン (Sweden) のーシンガーが、本場アメリカ (USA) のAORレジェンドとして認められた歴史的瞬間でもあった。
5.2 レストレス・スピリッツ (Restless Spirits)
ローズ・オブ・ブラック (Lords of Black) のギタリスト、トニー・ヘルナンド (Tony Hernando) によるメロディック・ロック・プロジェクト。
- 1st Album (2019): 楽曲「I Remember Your Name」で参加。
- 2nd Album 『Second To None』 (2022): 「Need A Lil' White Lie」 「Dirty Money」でリード・ヴォーカルを担当。
5.3 ザ・スリー・テナーズ (T3nors)
フロンティアーズ・ミュージック (Frontiers Music) が企画した、AOR界の「3大テノール」プロジェクト。
- メンバー:
- ケント・ヒッリ (Kent Hilli)
- トビー・ヒッチコック (Toby Hitchcock) - プライド・オブ・ライオンズ (Pride of Lions)
- ロビー・ラブランク (Robbie LaBlanc) - ブラン・フェイセス (Blanc Faces)
- アルバム: 『Naked Soul』 (2023年)。
- 評価: 現代AORシーンを代表する美声の競演として話題となった。
5.4 ソロ・キャリア (Solo Career)
- 1st Album: The Rumble (ザ・ランブル) (2021年)
- プロデューサー: マイケル・パレス (Michael Palace)。きらびやかな80年代サウンドを追求した作品。
- 2nd Album: Nothing Left To Lose (ナッシング・レフト・トゥ・ルーズ) (2023年)
- プロデューサー: ジミー・ウェスタールンド (Jimmy Westerlund) (ワン・デザイア (One Desire) のメンバー)。より重厚でエモーショナルな作風。
6. サウンドの分析と日本市場との親和性
6.1 「パーフェクト・プラン・サウンド」の正体
PERFECT PLANの音楽性の核は、「メロディの至上性」にある。ギターのリフがどれほどヘヴィになろうとも、あるいはドラムがどれほど力強くとも、中心にあるのは常に「一緒に歌える (Sing-along)」 キャッチーなメロディである。また、ライフ・エリン (Leif Ehlin) によるキーボード・ワークは、単なる背景音(バックグラウンド)ではなく、ギターと同等の主役として機能している。この「ギターとキーボードの対等な関係」こそが、80年代AOR黄金比の再現であり、PERFECT PLANが評価される最大の理由である。
6.2 日本市場 (Japanese Market) における重要性
日本(Japan)において、メロディック・ロックは根強い人気を誇るジャンルである。株式会社マーキー・インコーポレイティド (Marquee Inc.) 傘下のレーベル アヴァロン (Avalon)は、パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN) を初期から強力にプッシュしてきた。日本盤には必ずと言っていいほど「アコースティック・バージョン」がボーナス・トラックとして収録される。これは、日本のファンが楽曲の骨格やヴォーカルの繊細なニュアンスを好む傾向にあることを反映した戦略であり、バンド側もその期待に応える高い演奏能力を持っていることの証明である。最新作『Heart Of A Lion』の日本発売がヨーロッパより遅く設定されている (3月19日)のも、日本独自のプロモーションや物流、あるいは「日本盤独自の価値(解説書、帯、ボーナス曲)」を完璧な状態で届けるための「計画 (Plan)」の一環と推測される。
7. メロディック・ロックの未来
パーフェクト・プラン (PERFECT PLAN)は、スウェーデン (Sweden) の片田舎から登場し、わずか数年で世界のメロディック・ロック・シーンの頂点へと駆け上がった。元サッカー選手という異色の経歴を持つケント・ヒッリ (Kent Hilli) のカリスマ性と、職人肌のメンバーによる鉄壁の演奏は、「現在進行形のロック」を体現している。
2025年の最新作『Heart Of A Lion』での原点回帰は、PERFECT PLANが自身の強みを完全に理解し、制御できていることを示している。PERFECT PLANの音楽は、かつてスタジアムを揺るがしたロックの興奮を、現代のリスナーに鮮烈に蘇らせる「奇跡(Miracle)」 であり続けている。