GRETA VAN FLEET
アメリカ・ミシガン州出身のロック・バンド、GRETA VAN FLEET(グレタ・ヴァン・フリート)のバイオグラフィとディスコグラフィ。グラミー賞受賞のダブルEP『From the Fires』(2017年)から2026年の新作『Palace for the People』までの5作品を、ライナーノーツ・収録曲・公式ビデオ・日本盤情報つきで作品ごとに掲載。
Biography
GRETA VAN FLEET
バイオグラフィー
グレタ・ヴァン・フリート(Greta Van Fleet)は、米ミシガン州フランケンムース出身のロック・バンドである。2012年に、双子のジョシュ・キスカ(Josh Kiszka、ヴォーカル)とジェイク・キスカ(Jake Kiszka、ギター)、弟のサム・キスカ(Sam Kiszka、ベース、キーボード)の3兄弟が結成し、翌年、家族ぐるみの旧友ダニー・ワグナー(Danny Wagner、ドラム)が加わって今の4人になった。ブルースに根ざしたクラシック・ロック色の濃い音と、ジョシュの高く突き抜ける声は、デビュー当初からLED ZEPPELINと比べられてきた。
2017年3月のデビュー・シングル「Highway Tune」がビルボードのメインストリーム・ロック・ソングス・チャートで5週にわたって1位となり、同じ年のダブルEP『From the Fires』で2019年の第61回グラミー賞最優秀ロック・アルバムを受賞した。スタジオ・アルバムには『Anthem of the Peaceful Army』(2018年)、『The Battle at Garden's Gate』(2021年)、『Starcatcher』(2023年)があり、2024年9月を最後にステージを離れたのち、2026年5月に活動を再開した。同年10月発売の4作目『Palace for the People』が発表されている。
日本ではユニバーサル ミュージックから作品が出ている。2019年1月に初の来日公演を行い、2024年8月にはSUMMER SONIC 2024に出演した。
フランケンムースのガレージから(2012〜2016年)
フランケンムースは、バイエルン風の町並みとクリスマスの名所で知られる人口5,000人ほどの町である。キスカ兄弟はブルースやR&B、ソウルのアナログ盤に囲まれて育った。バンドの原型は、ジェイクが高校2年のときにガレージで友人のドラマーと音を出し始めたところへ、ジョシュが歌いに、サムがベースを弾きに加わってできあがった。2012年の夏、3兄弟とドラマーのカイル・ホーク(Kyle Hauck)は、LED ZEPPELINやオジー・オズボーンの曲を練習する名前のないアマチュア・バンドで、地元の恒例行事オート・フェストへの出演が決まったことで、ようやく名前が必要になった。カヴァー・バンドだった頃には、12歳のサムを連れてバイカー・バーで演奏したこともあったという。
バンド名は、ホークの祖父が「グレトナ・ヴァン・フリートのところへ薪を割りに行く」と口にした、町に住む女性の名前から n を抜いたものである。2013年の初め、地元のフィッシャー・ホールの看板に「Greta Van Fleet」の名が出ると、本人のもとには演奏するのかという問い合わせが相次ぎ、彼女は夫とともに会場へ出向いて若者たちから説明を聞き、そのまま公演を見ていった。名前を使うことに反対はしなかったが、そんな名前が長続きするとは思っていなかったという。
結成から1年ほど後、ホークに代わって兄弟の友人ダニー・ワグナーがドラムに座った。ジェイクによれば、ダニーは誘われた時点で、ジェイクの書いたリフをすでにすべて弾けたという。2014年には、オリジナル曲「Standing On」がデトロイト都市圏のシボレー販売店による2014年型エクイノックスのCMに使われ、販売店のサイトは彼らを、全員が18歳未満の高校生のバンドとして紹介している。デビュー前から、キッド・ロックの作品に関わってきたマーロン・ヤングとハーシェル・ブーン、そしてアル・サットンの3人のプロデューサーとスタジオに入り、スタジオでの仕事を学んでいった。
2枚のEPとブレイク(2017年)
2017年3月、ラヴァ・レコードのCEOジェイソン・フロムがその場で契約を決め、同じ月にデビュー・シングル「Highway Tune」が出た。もとになったのは、ジェイクがバンドを組む前、曲を書き始めたばかりの頃に、父親のハーモニカ用アンプにギブソンSGをつないで5分ほどで作ったリフである。4月には4曲入りのEP『Black Smoke Rising』が出てビルボード200に入り、5月にはTHE STRUTSの全米ツアーのサポートとしてツアー・デビューを果たした。「Highway Tune」は9月に米国のアクティヴ・ロックとメインストリーム・ロック、カナダのアクティヴ・ロックの各ラジオ・チャートで1位となり、ビルボードのメインストリーム・ロック・ソングス・チャートでは5週、カナダでは9週続けて首位を守った。
10月にはLoudwire Music Awardsで最優秀新人に選ばれ、11月10日に8曲入りのダブルEP『From the Fires』を発表した。『Black Smoke Rising』の4曲に、同年9月にデトロイト郊外のラスト・ベルト・スタジオで録ったオリジナル2曲と、サム・クック、フェアポート・コンヴェンションのカヴァー各1曲を加えたもので、題名とジャケットは、子供の頃、親戚や友人たちと夏を過ごしたヤンキー・スプリングスの森で、毎晩焚き火を囲んで演奏し、物語を語り合った記憶からジョシュが考えた。同作はビルボードのハード・ロック・アルバム・チャートで初登場1位となった。
『Anthem of the Peaceful Army』(2018〜2019年)
2018年3月4日、エルトン・ジョン本人の依頼で彼のアカデミー賞パーティーに出演し、エルトンと「Saturday Night's Alright for Fighting」「You're the One」を共演した。同じ月の末には、ロバート・プラントがインタビューで彼らを「Led Zeppelin I」と評し、ジョシュを素晴らしい歌い手と呼んだ。LED ZEPPELINとの比較について、ジョシュはそのまま受け止めると答え、サムは大変な名誉だと話している。一方でジョシュは、高校生になるまでLED ZEPPELINを知らなかったとも語っている。4月にはコーチェラ・フェスティバルに出演し、GUNS N' ROSESの2018年のヨーロッパ・ツアーでは、最初の2公演のサポートに決まった。
デビュー・アルバム『Anthem of the Peaceful Army』は、2枚のEPと同じアル・サットン、マーロン・ヤング、ハーシェル・ブーンのプロデュースで、デトロイト郊外のラスト・ベルト・スタジオとナッシュヴィルのブラックバード・スタジオで録音された。ツアー中に書きためた曲を使うつもりが、スタジオで改めて曲を書き始め、ジェイクによればアルバムの半分ほどは録音が始まってから書かれたという。題名の「ピースフル・アーミー」について、ジョシュはバンドのことではなく、すべての人々を指す言葉だと説明している。7月に先行曲「When the Curtain Falls」を発表し、同月26日には『The Tonight Show Starring Jimmy Fallon』に初出演した。
アルバムは2018年10月19日に発売され、ビルボード200で3位、トップ・アルバム・セールスとトップ・ロック・アルバムの両チャートで1位となった。ビルボード誌によれば、デビュー・アルバムでトップ・ロック・アルバム・チャートの首位に立ったバンドは、2013年3月のATOMS FOR PEACE以来だった。発売日は、バンド名の由来となったグレトナ・ヴァン・フリートの88歳の誕生日でもあった。12月には第61回グラミー賞の4部門にノミネートされ、年末にデトロイトのフォックス・シアターで行う3夜の完売公演について、チケット1枚につき1ドルをミシガン小児病院基金に寄付すると発表した。
2019年1月19日には『Saturday Night Live』に初出演し、2月10日の第61回グラミー賞で『From the Fires』が最優秀ロック・アルバムを受賞した。3月には「You're the One」がメインストリーム・ロックとアクティヴ・ロックの両チャートで1位となり、デビューから4曲続けての1位を記録した。同月のiHeartRadio Music Awardsでは「Safari Song」がロック・ソング・オブ・ザ・イヤーに選ばれている。9月には、『Anthem of the Peaceful Army』の制作時に録音されながら収録されなかった「Always There」が、サム・テイラー=ジョンソン監督の映画『A Million Little Pieces』のサウンドトラックで発表された。ユニバーサル ミュージックによれば、この時期のツアーは5大陸13か国に及び、246公演を完売させた。
『The Battle at Garden's Gate』(2020〜2022年)
2020年10月、バンド自身が撮影・編集・監督したビデオとともに新曲「My Way, Soon」を発表した。同曲は2021年1月、米国のメインストリーム・ロックとアクティヴ・ロックの両チャートで5曲目の1位となる。ツアーの日々を経て4人はミシガンからナッシュヴィルへ移り住み、2作目『The Battle at Garden's Gate』はロサンゼルスでプロデューサーのグレッグ・カースティンと録音された。ジェイクによれば、目指したのは映画のようなロックンロールで、何人かの候補の中で最も関心を示してくれたのがカースティンだった。最初に録った「Light My Love」は彼との相性を試すための曲で、アルバムの大半はロックダウン前に完成していたが、パンデミックのさなかに書いた「Caravel」と「The Barbarians」が最後に加えられた。
ジェイクは、世界を回るなかで美しいものや希望だけでなく貧困や飢えも目にしたことが作品を少し暗くしたと語り、前作の「平和の軍勢」が今作では戦いに向かって行進しているのだと説明している。12曲にはそれぞれシンボル・マークが作られ、門をかたどったジャケットは、バンドが集めたスケッチや写真をもとにクリエイティヴ・ディレクターがデザインした。2020年12月に予定されていたMETALLICAの南米ツアーのサポートは延期になったが、2021年4月16日に発売されたアルバムはビルボード200で7位、トップ・ロック、ハード・ロック、ヴァイナルの各アルバム・チャートで1位、全英アルバム・チャートで8位を記録した。2022年のワールド・ツアーでは、ロンドンのアレクサンドラ・パレスでヘッドライナーを務め、ウェンブリー・アリーナを完売させている。
『Starcatcher』(2023〜2024年)
3作目『Starcatcher』は、バンドとプロデューサーのデイヴ・コブの手で作られ、ナッシュヴィルのRCAスタジオで録音された。サムは、ガレージで練習していた頃に気持ちを戻し、完璧に仕上げるよりもその場の生々しさをとらえたいと話しており、日本の発売元は、ライヴのエネルギーを詰め込み、空想と現実、光と闇の対比を探る作品と紹介した。2023年4月に先行曲「Meeting the Master」を発表し、7月21日にリパブリック・レコードから発売されたアルバムは、ビルボード200で8位、トップ・ロック&オルタナティヴ・アルバム・チャートで1位となって、同チャートでアルバム3作続けての首位を記録した。翌2024年の第66回グラミー賞では最優秀ロック・アルバムにノミネートされている。
METALLICAの2023〜2024年のワールド・ツアーでは一部公演のサポートを務めることが発表され、2024年8月にはSUMMER SONIC 2024で約5年半ぶりに来日した。同年9月、コネティカット州ブリッジポートのサウンドサイド・ミュージック・フェスティヴァルでの演奏を最後に、バンドはステージを離れる。
休止期間と『Palace for the People』(2024〜2026年)
ライヴのない期間、メンバーはそれぞれの活動に取り組んだ。ジェイクがIDA MAEのクリス・ターピン(Chris Turpin)と組んだMIRADORは新しいEP『The Gathering At Badon Hill』を発表し、ジェイク自身はブルース・スプリングスティーンの伝記映画『Springsteen: Deliver Me From Nowhere』に、ニュージャージーのクラブで演奏するバンドのギタリスト役で出演した。サムとダニーは、シンガー・ソングライターのラングホーン・スリム(Langhorne Slim)の2026年のアルバム『The Dreamin' Kind』で演奏している。
2026年5月初め、歴代のミュージック・ビデオをつないだ映像に「Thanks for the wild ride」と添えた投稿が解散の憶測を呼んだが、8日にはスタジオで新曲を演奏する映像とともに「We're back, baby!」と書き込み、27日にはニューヨークの定員575人のクラブ、バワリー・ボールルームで復帰公演を行った。チケットは前日に会場の窓口だけで、手数料込み20ドルで売られた。同じ月の末に発表された約3年ぶりの新曲「Play Your Games」は、テネシーで録音され、マイク・エリゾンドとの共同プロデュースで、バンドが自分たちのアーカイブを見直すなかで掘り起こした初期のデモの一つを出発点にしている。
7月31日にはシカゴのメトロでの完売公演に合わせて新曲「Saw You Stand」を発表し、4作目『Palace for the People』を10月9日にリパブリック・レコードから出すと告げた。2026年春、テネシーにある自分たちのスタジオで、ツアーや取材から離れて制作に専念するなかで、未完成のデモや書きかけの曲と新しい曲を合わせて作られたアルバムである。題名は、2022年のツアーでヘッドライナーを務めたロンドンのアレクサンドラ・パレスが、もともと一般の人々が集う「The Palace of the People」として造られたと知ったことに由来し、サムは、自分たちにとっての宮殿は音楽そのものだと語っている。日本盤はSHM-CD仕様で、10月14日発売である。
メンバー
ジョシュ・キスカ(ヴォーカル)は、学校で演劇を学んで舞台に立ち、地元のミュージカルにも参加した経験を持つ。何よりまず書き手であり物語の語り手だと自認していて、バンドの歌詞を書くほか、ビデオの撮影や監督、編集、ステージの演出にも関わっている。ワールド・ミュージックを好み、ハンター・S・トンプソン、アンディ・カウフマン、スタンリー・キューブリックを自分のヒーローに挙げる。
ジェイク・キスカ(ギター)は、父親から出される課題をこなしながらギターを覚えた。安物のプラスチック製ギターでボブ・シーガーの「Night Moves」とジミ・ヘンドリックスの「Wild Thing」を弾けるようになって赤いフェンダー・スクワイアを手に入れ、その後も課題を習得するたびに、より良いギターを褒美にもらっていったという。ライヴの機材は最小限で、エフェクターを重ねるとギタリスト本来の声がかき消されると考えている。ヘンドリックス、エルモア・ジェイムス、ピート・タウンゼント、ウディ・ガスリーの影響が大きく、ジミー・ペイジの奏法を1年かけて徹底的に研究したとも話している。
サム・キスカ(ベース、キーボード)は12歳からの独学で、ベースを弾く父親に手ほどきを受け、YouTubeの動画からも多くを学んだ。ジェームス・ジェマーソンの影響が大きく、いちばん好きな作曲家にはバッハを挙げる。ギター、ドラム、マンドリン、ハモンド・オルガン、ハーモニカ、ウクレレなども独学で身につけた。ステージではオルガンに移り、ベースのパートを足鍵盤で弾くこともある。
ダニー・ワグナー(ドラム)は、町を離れるいとこが置いていったドラム・セットをきっかけにドラムを始め、高校ではジャズ・バンドでギター、フレンチホルン、トランペットも学んだ。絶対音感の持ち主で、バディ・リッチとジョン・ボーナムを大きな影響源に挙げている。2026年のバンドの発表では、ダニエル・ワグナー(Daniel Wagner)の名で記されている。初代ドラマーは、2012年から翌年まで在籍したカイル・ホークである。
日本との関わり
日本での発売元はユニバーサル ミュージックで、2017年5月に日本公式サイトが開設された。配信で出たデビューEP『Black Smoke Rising』は同年9月に輸入盤CDが日本に入り、タワーレコードの「タワレコメン」2017年11月度・洋楽編に選ばれた。続くダブルEP『From the Fires』もタワレコメンに選ばれている。
日本での初ライヴは2018年8月のSUMMER SONIC 2018になるはずだったが、出演はキャンセルされた。日本デビュー作は2018年10月19日発売の『Anthem of the Peaceful Army』で、日本盤にはボーナス・トラックとして『Black Smoke Rising』の4曲がすべて収められた。「When the Curtain Falls」のミュージック・ビデオは、tvkの番組『伊藤政則のROCK CITY』の2018年BEST VIDEOで3位に選ばれている。
初来日公演は2019年1月の3公演で、22日のZepp Osaka Bayside、24日のZepp Divercity Tokyo、25日の新木場STUDIO COASTで行われた。レーベルのライヴ・レポートによれば、ジョシュは白いバラの花束を抱えて登場し、「Highway Tune」から始まる約80分のステージを見せた。来日中のBARKSの取材でサムは、日本の観客の手拍子が決してずれないことに触れてリズム感をほめ、ジェイクはのちに、東京から大阪へ向かう新幹線から見た富士山と、ファンの敬意に満ちた反応を思い出に挙げている。
2021年の『The Battle at Garden's Gate』の日本盤には「Heat Above」と「Stardust Chords」のライヴ・ヴァージョンが追加され、バンドは同年4月の激ロックマガジンの表紙を飾った。『Starcatcher』の日本盤は2023年7月21日に発売された。グラミー賞受賞作の『From the Fires』は、2024年8月7日に初めて日本盤がSHM-CD仕様で出た。同じ月のSUMMER SONIC 2024では、17日に大阪・万博記念公園のAIR STAGE、18日に千葉・ZOZOマリンスタジアムのMARINE STAGEに出演し、約5年半ぶりの来日を果たした。4作目『Palace for the People』の日本盤は2026年10月14日発売である。
ディスコグラフィ(当サイト登録分)
| 年 | タイトル | 種別 |
|---|---|---|
| 2026 | Palace for the People | スタジオ・アルバム |
| 2023 | Starcatcher | スタジオ・アルバム |
| 2021 | The Battle at Garden's Gate | スタジオ・アルバム |
| 2018 | Anthem of the Peaceful Army | スタジオ・アルバム |
| 2017 | From the Fires | EP(ダブルEP) |
当サイトが扱うのは、ユニバーサル ミュージックが日本でCD化した5作品である。デビューEP『Black Smoke Rising』(2017年)は日本では単独で発売されておらず、全4曲が『From the Fires』に収められ、『Anthem of the Peaceful Army』日本盤のボーナス・トラックにもなっているため、個別のページは設けていない。配信のみの作品(2018年の『Up Next Session』など)と、2LPだけで出たライヴ盤『Strange Horizons 2021』の4作も扱っていない。
出典について
この記事は、日本の発売元ユニバーサル ミュージックの公式サイト(バイオグラフィー、2017年5月から2026年9月までのニュース、『Palace for the People』日本盤の商品ページ)、GRAMMY.comのアーティスト・ページと部門ページ、2019年2月11日の記事、SUMMER SONIC公式サイトの開催記録、BARKSのインタビュー(2018年10月18日、2019年2月11日)、激ロックのインタビュー(2021年4月)、Billboard(2017年11月10日、2018年5月25日、2018年7月27日、2018年11月2日、2019年1月20日、2023年8月3日)、Loudwire(2017年6月14日、2017年10月25日、2018年3月5日、2018年10月24日、2020年12月4日、2026年5月10日、2026年5月20日)、BLABBERMOUTH.NET(2017年9月6日、2017年9月16日、2019年1月4日、2026年5月20日、2026年7月31日)、Rolling Stone(2018年1月9日、2019年9月6日、2020年10月9日)、NME(2023年4月8日)、Ultimate Classic Rock(2023年4月7日)、uDiscover Music(2023年4月6日、2026年7月31日)、Louder(2026年5月8日、2026年7月31日)、デトロイト・フリー・プレス(2018年3月31日、2018年12月27日)、Traverse City Record-Eagle(2018年12月14日)、フォックス・シアターを運営する313 Presentsの発表(2018年9月14日)、デトロイト都市圏のシボレー販売店のサイトChevy Detroit(2014年3月19日)を読んで書いた。チャートの順位は、各記事がビルボードの該当週の順位として伝えるものに従っている。
Trivia
日本での初ライヴは、2018年8月のSUMMER SONIC 2018で実現するはずだったが、アーティスト側の予期せぬスケジュールの都合で出演はキャンセルされた。初来日公演が行われたのは2019年1月で、大阪のZepp Osaka Bayside(当初の21日から22日に変更)、東京のZepp Divercity Tokyo(24日)と新木場STUDIO COAST(25日)の3公演だった。日本の発売元ユニバーサル ミュージックのライヴ・レポートによれば、ジョシュは白いバラの花束を抱えて登場して花を客席に投げ入れ、「Highway Tune」で始まったステージは、ハウリン・ウルフのカヴァー「Evil」を含む10曲、約80分に及んだ。大阪公演の3日前の1月19日には、米国のテレビ番組『Saturday Night Live』に初出演していた。
日本での正式な作品リリースは、少し遅れてやって来た。2017年4月に配信で出たデビューEP『Black Smoke Rising』は、同年9月に輸入盤CDが日本に入り、タワーレコードの「タワレコメン」2017年11月度・洋楽編に選ばれた。続くダブルEP『From the Fires』もタワレコメンに選ばれている。日本デビュー作となったのは2018年10月19日発売の『Anthem of the Peaceful Army』で、日本盤にはボーナス・トラックとして『Black Smoke Rising』の4曲がすべて収められた。一方、グラミー賞を受けた『From the Fires』には長く日本盤がなく、初めて日本盤が出たのは2024年8月7日、SHM-CD仕様でのことだった。
2度目の来日は、初来日から約5年半後のSUMMER SONIC 2024だった。最新作『Starcatcher』を携えて、8月17日に大阪・万博記念公園のAIR STAGE、18日に千葉・ZOZOマリンスタジアムのMARINE STAGEに出演した。来日に合わせて、日本の発売元ユニバーサル ミュージックは、8月16日にYouTubeでライヴ映像とミュージック・ビデオを約60分にわたって流す特別配信を告知した。
初来日ツアーの途中でBARKSの取材に応じたサムは、日本の観客は敬意を払って真剣に聴いてくれると話し、何より日本人のリズム感は最高で、手拍子が決してずれない、アメリカではああはいかないと笑った。ジェイクは、日本の聴衆は音楽に集中するあまりときに静まり返ると事前に聞かされていて、確かにその通りだったが、跳びはねて楽しんでいる姿も見えたと振り返っている。2021年の激ロックのインタビューでは、ジェイクは東京から大阪へ向かう新幹線の窓から見えた富士山に触れつつ、いちばん心に残ったのは曲に耳を傾けるファンの敬意に満ちた反応だったと語った。
ドラムのダニー・ワグナーが加わったのは、結成から1年ほど後のことだった。ジェイクによれば、ジャムに呼んだダニーは、ジェイクの書いたリフをすでに残らず弾くことができた。ライヴに全部来ていなければ無理だったはずだとジェイクは不思議がり、4人がそろったとき、いよいよ本気で音楽に取り組む時だと感じたという。ダニーによれば、ドラムを始めたのは、町を離れることになったいとこがドラム・セットを置いていったからだった。日本での発売元ユニバーサル ミュージックのプロフィールによると、高校時代には自分に絶対音感があることにも気づいたという。同じプロフィールによれば、彼は、すでに互いを知り尽くした3人の中に後から加わったリンゴ・スターに自分を重ねており、長いあいだ、終わりのないオーディションを受けているつもりでバンドに臨んできた。
メンバー全員がまだ高校生だった2014年、オリジナル曲「Standing On」が、デトロイト都市圏のシボレー販売店が流した2014年型シボレー・エクイノックスのCMに使われた。販売店側のサイトは同年3月にバンドを紹介する記事を載せ、4人は14歳から17歳で、全員18歳未満のため宝くじも買えないと書いている。その記事でバンドは自分たちの曲作りを、ジェイクが曲の音色と態度を決めるリフを持ち込み、ダニーとサムのリズム隊が形を整え、最後にジョシュが歌詞と歌い回しを加える、と説明していた。
デビュー曲「Highway Tune」は、ビルボードのメインストリーム・ロック・ソングス・チャートで5週にわたって1位を守った。カナダではさらに長く、2018年3月の時点でアクティヴ・ロックのラジオ・チャートで「Highway Tune」が9週連続、続く「Safari Song」が12週連続の1位を続けていた。ユニバーサル ミュージックによれば、最初の2曲のシングルがどちらも9週以上続けて1位になったアーティストは、全フォーマットを通じたカナダのラジオ・チャートで彼らが初めてだった。米国でもメインストリーム・ロックとアクティヴ・ロックの両チャートで1位は続き、2020年に発表した「My Way, Soon」が2021年1月に5曲目の1位となった。
2019年の第61回グラミー賞で、バンドは最優秀新人賞、最優秀ロック・パフォーマンス(「Highway Tune」)、最優秀ロック・ソング(「Black Smoke Rising」)、最優秀ロック・アルバム(『From the Fires』)の4部門にノミネートされ、ALICE IN CHAINS、FALL OUT BOY、GHOST、WEEZERの作品を抑えて最優秀ロック・アルバムを受賞した。ソングライターに贈られる最優秀ロック・ソングの候補には、4人全員の本名が作者として並んでいる。受賞作『From the Fires』のプロデューサーとしては、アル・サットン、マーロン・ヤングとともにハーシェル・ブーンの名がクレジットされた。3作目『Starcatcher』も2024年の第66回で最優秀ロック・アルバムにノミネートされたが、この年の受賞はPARAMOREだった。
News
GRETA VAN FLEET、新作『Palace for the People』を発売 収録曲のヴィジュアライザーを公開
10月9日にRepublic Recordsから発売。日本盤SHM-CDは10月14日発売。公式YouTubeで収録曲のヴィジュアライザーが公開された。
MVを再生GRETA VAN FLEET、2027年の北米・欧州ツアー〈Into The Beginning〉を発表 全59都市
2月3日に米ジョージア州サヴァンナのEnmarket Arenaで開幕し、7月31日にミシガン州グランドラピッズのAcrisure Amphitheaterで終了。欧州はベルリン、ミラノ、アムステルダム、パリ、ロンドンなど。
GRETA VAN FLEET、10月9日発売の新作『Palace For The People』から「Tear It Down」を公開
「Play Your Games」「Saw You Stand」に続く先行曲で、Republic Recordsから配信。アルバムはバンドとMike Elizondoの共同プロデュース。
MVを再生GRETA VAN FLEET、新アルバム『Palace For The People』を発表 — 新曲“Saw You Stand”公開
Republic Recordsからのリリース。先行曲となるバラード“Saw You Stand”が各配信で公開された。
GRETA VAN FLEET、新シングル“Saw You Stand”を発表
7月31日リリース予定。
Albums
GRETA VAN FLEETの2026年10月9日発売のスタジオ・アルバム。グラミー賞「最優秀ロック・アルバム」候補となった『Starcatcher』から3年ぶりの新作で、2026年春にテネシー州のバンドのスタジオで、マイク・エリゾンドと共同でプロデュースした全13曲。題名はロンドンのアレクサンドラ・パレスの成り立ちに由来する。日本盤はSHM-CD(UICY-16536)で10月14日発売。
GRETA VAN FLEETの3作目のオリジナル・アルバム。2023年7月21日発売で、バンドとデイヴ・コブがナッシュヴィルのRCAスタジオで制作し、広い録音ルームを生かしてライヴの熱量を捉えた全10曲。Billboard 200で8位、第66回グラミー賞で「最優秀ロック・アルバム」にノミネートされた。日本盤はUICU-1357。
GRETA VAN FLEETのセカンド・アルバム。2021年4月16日発売で、プロデュースはグレッグ・カースティン。世界ツアーで見聞きしたことを土台に、聖書や古代文明のイメージを借りたスケールの大きな作品で、Billboard 200で7位、トップ・ロック・アルバム・チャートで1位を記録した。日本盤(UICY-15978)は「Heat Above」「Stardust Chords」のライヴ・ヴァージョン2曲を加えた全14曲。
GRETA VAN FLEETのデビュー・アルバム。2018年10月19日発売の全10曲で、4人の共作曲をマーロン・ヤング、アル・サットン、ハーシェル・ブーンがプロデュースし、ナッシュヴィルのブラックバード・スタジオとミシガン州のラストベルト・スタジオで録音した。Billboard 200で初登場3位。日本盤(UICU-1298)はデビューEP『Black Smoke Rising』の全4曲をボーナスに加えた全14曲。
GRETA VAN FLEETが2017年11月10日に発表した8曲入りのダブルEP。同年4月のデビューEP『Black Smoke Rising』の4曲に、新曲「Edge of Darkness」「Talk on the Street」と、サム・クックとFAIRPORT CONVENTIONのカヴァーを加えた。第61回グラミー賞で「最優秀ロック・アルバム」を受賞。日本盤は2024年8月にSHM-CDで初めて発売された。