DREAMTIDE
ドイツ北部の都市、ハノーファー (Hanover)は、単なる工業都市ではなく、世界のハードロック史において特異な地位を占める聖地である。
Biography
ドリームタイド (DREAMTIDE)
ハノーファー流儀メロディック・ロックの系譜とヘルゲ・エンゲルケの遺産
1. ハノーファーという揺り籠とメロディック・ロックの精神性
ドイツ北部の都市、ハノーファー (Hanover)は、単なる工業都市ではなく、世界のハードロック史において特異な地位を占める聖地である。1970年代のスコーピオンズ (Scorpions) の世界的成功を皮切りに、この地は叙情的な旋律と重厚なリズムを融合させた「ジャーマン・メロディック・ハードロック」の発祥地としてのブランドを確立した。その系譜は、ウリ・ジョン・ロート (Uli Jon Roth) の哲学的な探求、ジーノ (Zeno) の東洋思想とロックの融合、 tender フェア・ウォーニング (Fair Warning) の完成された様式美へと受け継がれてきた。
ドリームタイド (DREAMTIDE)は、このハノーファーの伝統を21世紀に継承し、さらに独自の進化を遂げたバンドである。中心人物であるギタリスト兼コンポーザーのヘルゲ・エンゲルケ (Helge Engelke)は、フェア・ウォーニングの活動休止期間中にこのプロジェクトを始動させたが、それは単なるサイド・プロジェクトの域を遥かに超えるものであった。彼が追求したのは、商業的な妥協を排し、自身の音楽的ルーツである70年代の有機的なロックサウンドと、スカイ・ギター (Sky Guitar) という革新的技術を融合させた理想郷の具現化であった。
2. 結成前夜と歴史的背景
2.1. フェア・ウォーニングの活動休止と創造的衝動(2000年)
2000年、日本のメロディック・ロック・シーンで絶大な人気を誇っていたバンド、フェア・ウォーニング (Fair Warning)は、アルバム『Four』のリリース後に活動を停止した。バンド内部、特にリーダーシップや音楽的方向性を巡る人間関係の軋轢が原因であったとされる。長年、同バンドのサウンド・アーキテクト (音の構築者)として、またウレ・リトゲン (Ule W. Ritgen) と並ぶ主要ソングライターとして活躍していたヘルゲ・エンゲルケは、突如として創作の場を失うこととなった。
しかし、エンゲルケにとって音楽は「作るもの」ではなく「発見するもの」であった。彼の内面には常に新たな旋律が湧き上がっており、フェア・ウォーニングという器が機能不全に陥ったとしても、その創造的奔流を止めることは不可能であった。彼はインタビューで、曲作りを「沈黙の中で育ったものを発見し、ある時点でヴェールを脱ぐ行為」と表現している。この内発的な動機こそが、ドリームタイド結成の原動力であった。
2.2. 「バンド」としてのアイデンティティの確立
多くのギタリストがソロ・プロジェクトを行う際、流動的なセッション・ミュージシャンを起用するケースが一般的だが、エンゲルケはあくまで「バンド」 という形態にこだわった。これは、ロック音楽における「マジック」が、個人の技巧ではなく、メンバー間の化学反応 (ケミストリー) から生まれることを彼が熟知していたからに他ならない。
彼はまず、フェア・ウォーニング時代からの盟友であり、ハノーファーのロック・シーンにおける最も信頼できるドラマーの一人、C.C.ベーレンス (C.C. Behrens) に声をかけた。C.C.ベーレンスのドラミングは、正確無比でありながら人間味溢れるグルーヴ (いわゆる「タメ」)を持っており、エンゲルケの複雑な楽曲構成を支える屋台骨として不可欠な存在であった。
3. 第1期: 胎動と初期の傑作群(2001年-2005年)
3.1. デビュー・アルバム 『Here Comes The Flood』 の衝撃 (2001年)
2001年、ドリームタイドはデビュー・アルバム『Here Comes The Flood (ヒア・カムズ・ザ・フラッド)』を発表した。レーベルは、ヨーロッパではフロンティアーズ・レコード (Frontiers Records)、日本ではアバロン・レーベル (Avalon) であった。
メンバー構成の妙
この時期のラインナップは、エンゲルケの先見性を物語っている。
- ヘルゲ・エンゲルケ (Helge Engelke): ギター、キーボード、プロデュース
- オラフ・センクバイル (Olaf Senkbeil): ボーカル
- C.C.ベーレンス (C.C. Behrens): ドラムス
- トルステン・リューダーヴァルト (Torsten Luederwaldt): キーボード
- オーレ・ヘンペルマン (Ole Hempelmann): ベース
特筆すべきはボーカリスト、オラフ・センクバイル (Olaf Senkbeil) の抜粋である。彼はかつてジャックス・ハマー (Jacks Hammer) で活動し、ハロウィン (Helloween) やブラインド・ガーディアン (Blind Guardian) といったジャーマン・メタルの重鎮たちの作品でバック・ボーカルを務めてきた実力者であった。フェア・ウォーニングのトミー・ハート (Tommy Heart) が持つクリアで甘いAOR的な声質に対し、センクバイルの声はより「ロック的」なザラつきと中低域の太さを持っており、これがドリームタイドの音楽性に、よりハードで骨太な印象を与えることとなった。
また、ベーシストには元サンダーヘッド (Thunderhead)のオーレ・ヘンペルマン (Ole Hempelmann) が起用され、キーボードにはハノーファーのスタジオ・シーンで活躍するトルステン・リューダーヴァルト (Torsten Luederwaldt) が参加した。
3.2. 『Dreams For The Daring』における音楽的深化(2003年)
2003年にリリースされた2ndアルバム 『Dreams For The Daring (ドリームス・フォー・ザ・デアリング)』は、バンドの方向性を決定づける重要作となった。
エンゲルケはこのアルバムのために約19曲を書き下ろし、そこから厳選された13曲 (日本盤など地域により異なる)が収録された。インタビューにおいて彼は、前作よりもプロダクションの質に対する自己評価を厳しく見ているものの、楽曲そのものの完成度については自信を覗かせている。彼はこのアルバムで「メロディとエナジーの両立 (compatibility of melody and energy)」を目指したと語っている。
楽曲構造とスカイ・ギターの役割
この時期、エンゲルケのトレードマークであるスカイ・ギター (Sky Guitar) の使用法はさらに洗練された。ウリ・ジョン・ロートによって考案されたこのギターは、通常のギターよりもフレット数が多く (30フレット以上)、ヴァイオリンの高音域に匹敵する音域を出すことが可能である。『Dreams For The Daring』収録の「Dream Real」 や 「Live And Let Live」では、この超高音域がリード・メロディとして多用され、キーボードやストリングスのアレンジと渾然一体となった独自の音響空間を作り出している。評論家からは、ホワイトスネイク (Whitesnake) やジャーニー (Journey) といった往年の巨人に通じる風格を持ちつつ、エドガイ (Edguy) のような現代的パワーメタルのコーラスワークを取り入れたハイブリッドなサウンドであると評された。
| アルバム名 | リリース年 | 主要な特徴 |
|---|---|---|
| Here Comes The Flood | 2001 | デビュー作。フェア・ウォーニングの要素を残しつつ、よりハードなアプローチ。 |
| Dreams For The Daring | 2003 | 完成形。複雑なアレンジとキャッチーなメロディの融合。 |
4. 第2期: 伝説の融合と 『Dream And Deliver』(2006年-2008年)
4.1. フランシス・ブッフホルツの加入
2000年代中盤、ドリームタイドに大きな転機が訪れる。ベーシストのオーレ・ヘンペルマンが脱退し、後任としてフランシス・ブッフホルツ (Francis Buchholz) が加入したのである。ブッフホルツは、スコーピオンズ (Scorpions) の黄金期 (『Tokyo Tapes』から『Crazy World』に至る時代)を支えた伝説的なベーシストであり、ハノーファー・ロック・シーンの生き字引とも言える存在である。彼の加入は、ドリームタイドが単なる「元フェア・ウォーニングのギタリストのバンド」から、ドイツ・ハードロックの正統なる継承者としての地位を確立することを意味した。
4.2. 傑作『Dream And Deliver』(2008年)
2008年に発表された3rdアルバム『Dream And Deliver (ドリーム・アンド・デリヴァー)』は、多くのファンや批評家からバンドの最高傑作と目されている。タイトルが示す通り、「夢を見させ、そして期待以上のものを届ける」というバンドの自信が漲る作品となった。
リズム・セクションの化学反応
C.C.ベーレンスとフランシス・ブッフホルツという、共に世界的なステージを経験してきたリズム隊のコンビネーションは強固であった。「A Fool's Crusade」の冒頭におけるベーレンスの雷鳴のようなドラム・ブレイクは、アルバムの幕開けを告げる象徴的な瞬間である。また、「Same Star」 のようなファンク色の強いリズムを持つバラードにおいて、ブッフホルツのグルーヴ感のあるベースラインが楽曲に深みを与えていることが特筆される。
ボーカルとアレンジの完成度
オラフ・センクバイルのボーカル・パフォーマンスも頂点に達しており、サクソン (Saxon)やブラインド・ガーディアン (Blind Guardian) で培ったコーラス・ワークのノウハウが、ドリームタイドの特徴である重厚なクワイア (合唱) アレンジに活かされている。エンゲルケのギター・ワークも、速弾きをひけらかすだけでなく、楽曲の感情曲線をコントロールする指揮者のような役割を果たしており、「Your Beat」 のアコースティック・イントロから始まるドラマティックな展開は、その構成力の高さを示している。
5. 空白の14年とフェア・ウォーニングへの帰還(2009年-2021年)
『Dream And Deliver』の成功にもかかわらず、ドリームタイドはその後、約14年間に及ぶ長い活動休止期間 (ハイタス) に入ることとなる。この沈黙の主たる理由は、ヘルゲ・エンゲルケの母体バンドであるフェア・ウォーニング (Fair Warning) の本格的な再始動であった。
5.1. フェア・ウォーニングの復活
2006年の『Brother's Keeper』に続き、2009年の『Aura』、2013年の『Sundancer』と、フェア・ウォーニングは精力的にアルバムをリリースし、日本ツアーも敢行した。エンゲルケはこの期間、メイン・ソングライターの一人としてフェア・ウォーニングの活動に注力せざるを得なかった。しかし、彼はインタビューで「ドリームタイドはフェア・ウォーニングが活動していない隙間を埋めるためのバンドとして始まったが、それぞれのプロジェクトにはそれぞれの魂がある」といった主旨の発言をしており、ドリームタイドへの情熱が失われたわけではなかった。
5.2. 水面下での創作活動と 『Dreams Dreamt』
活動休止中もエンゲルケは曲を書き溜めていた。2021年には、デジタルダウンロード、ストリーミング・プラットフォーム向けコンピレーション・アルバム (リマスタリングや未発表テイクを含むBest盤的位置付け) 『Dreams Dreamt』がデジタル・リリースされた。これは過去の楽曲(「The Vow」「Eden」 「Dream Real」など)を収録したものであり、来るべき復活に向けた伏線であったとも解釈できる。
6. 第3期: 復活と『Drama Dust Dream』 (2022年)
6.1. 新たなる布陣
2022年、世界がパンデミックの混乱から徐々に立ち直ろうとする中、ドリームタイドは突如として沈黙を破り、4枚目のスタジオ・アルバム 『Drama Dust Dream (ドラマ・ダスト・ドリーム)』を発表した。しかし、そのラインナップには大きな変化があった。長年リズムを支えたC.C.ベーレンスとフランシス・ブッフホルツがバンドを離れたのである。
エンゲルケは新たなリズム隊として以下の2名を迎えた。
- ラース・レーマン (Lars Lehmann): ベース。ウリ・ジョン・ロート (Uli Jon Roth) やUFO、ヴィニー・ムーア (Vinnie Moore) との活動で知られる技巧派であり、エンゲルケ同様にハノーファーの血脈を受け継ぐミュージシャンである。
- ホルスト・グントラム・シュラグ (Horst Guntram Schlag): ドラムス。これまで表立った活動は少なかったものの、エンゲルケが「隠れた才能」として発掘したドラマー。
ボーカルのオラフ・センクバイルとキーボードのトルステン・リューダーヴァルトは残留し、バンドの核となるサウンドを維持した。
6.2. アルバム 『Drama Dust Dream』の全貌
『Drama Dust Dream』は、エンゲルケのキャリアの集大成とも言える作品となった。タイトルについて彼は、「夢 (Dream) が塵 (Dust) にまみれてドラマ (Drama) になるのか、それともドラマが塵となって夢に変わるのか」といった多義的な意味を込めたと語っている。
音楽的特徴と回帰
本作のテーマは、70年代および60年代後半のロックへの回帰であった。エンゲルケは、現代の音楽制作に蔓延する「プログラムされた楽器」 「安易なプロダクション」 「クオンタイズ (リズム補正) されたビート」を強く拒絶し、人間が演奏する揺らぎやダイナミクスを重視した。
評価
- 「Stop Being Deep」: リード・トラックとしてMVも制作されたこの曲は、キャッチーでありながら皮肉の効いた歌詞と、爽快なギター・リフが特徴である。
- 「Spin」: オリエンタルな音階(おそらくフリジアン・ドミナント・スケール等)を用いた複雑な構成の楽曲で、エンゲルケの実験精神と、新加入のラース・レーマンのテクニカルなベースが融合している。
- 「Merciless Sun」: 「ロック・シアター (劇場型ロック)」と評されるドラマティックな展開を持つ楽曲。
『Drama Dust Dream』は、日本のビクター (Victor) およびヨーロッパのプライド・アンド・ジョイ・ミュージック (Pride & Joy Music) からリリースされた。一部の批評家からは「かつてのようなパンチ力に欠ける」 「メロディが以前ほど記憶に残らない」という厳しい意見もあったが、多くのファンは14年ぶりの復活を歓迎し、エンゲルケの変わらぬギター・トーンと有機的なバンド・サウンドを称賛した。特に日本では、日本盤デラックス・エディションに5曲入りのボーナスEP 『EPIC DREAMDUST』が付属するなど、手厚い扱いを受けた。
7. 悲劇と遺産: ヘルゲ・エンゲルケの死 (2023年)
『Drama Dust Dream』のリリースから1年も経たない2023年4月28日、衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。ヘルゲ・エンゲルケが61歳で急逝したのである。死因は大腸癌 (colon cancer)であり、腫瘍が発見されてからわずか2日後の死であったという事実は、ファンのみならず音楽関係者にも深い悲しみと衝撃を与えた。
7.1. 失われた「ハノーファーの良心」
彼の死に対し、BURRN! ONLINEなどのメディアや、かつての盟友たちから多くの追悼コメントが寄せられた。彼の死は、単に一人のギタリストの死にとどまらず、ウリ・ジョン・ロートから脈々と続く「ハノーファー流儀のメロディック・ロック」の正統な継承者の一人を失ったことを意味した。彼は生前、自身の音楽について「売れるための音楽」ではなく、「自身の内面から湧き出る真実の音楽」であることを貫いた。ドリームタイドというバンド名は、まさにその「夢の潮流 (Tide of Dreams)」に身を任せる彼の生き様そのものであったと言える。
8. メンバー詳細バイオグラフィ (Biography of Members)
ここでは、ドリームタイドのサウンドを形成した主要メンバーの背景を詳述する。
ヘルゲ・エンゲルケ (Helge Engelke) - Guitar, Keyboards, Leader
- 生年月日: 1961年9月24日
- 没年月日: 2023年4月28日
- 出身地: 西ドイツ、ニーダーザクセン州ハノーファー
- 活動歴: 1990年-2023年
- 概要: 13歳でギターを始め、ウリ・ジョン・ロートやマイケル・シェンカー (Michael Schenker) に強い影響を受ける。ジーノ (Zeno)への参加を経て、フェア・ウォーニングを結成。「スカイ・ギター」の使い手として知られ、その超高音域を駆使したメロディは「天使の歌声」とも形容された。
オラフ・センクバイル (Olaf Senkbeil) - Vocals
- 概要: ドリームタイドの全作品に参加。ハノーファー周辺のメタル・シーンで「最も信頼できる喉」の一人として知られる。ジャックス・ハマーでの活動に加え、ハロウィン、ブラインド・ガーディアン、フリーダム・コール (Freedom Call) などのアルバムでバック・コーラスを務めるなど、その実力はミュージシャン間でも高く評価されている。彼の声は、パワフルなシャウトから繊細なバラードまでを歌いこなすレンジの広さを持ち、エンゲルケの構築する重厚なサウンドに負けない存在感を放った。
トルステン・リューダーヴァルト (Torsten Luederwaldt) - Keyboards
- 概要: 全期間を通じて在籍。フェア・ウォーニングのスタジオ・ワークやライブ・サポートも務めるなど、エンゲルケの音楽的ヴィジョンを共有する重要なパートナー。彼のキーボード・ワークは、前面に出るソロよりも、楽曲全体を包み込む「浮遊感のある雰囲気(floating atmosphere)」を作り出すことに長けている。
C.C.ベーレンス (C.C. Behrens) - Drums (2001-2008)
- 本名: Christian "C.C." Behrens
- 概要: オリジナル・メンバー。フェア・ウォーニングの初代ドラマーとしても著名。彼のドラムは、単なるリズムキープにとどまらず、楽曲のダイナミクスを決定づける重要な要素であった。2008年の活動休止までバンドのリズムを支えた。
フランシス・ブッフホルツ (Francis Buchholz) - Bass (2007-2008)
- 概要: 元スコーピオンズのベーシスト。ドイツのロック・シーンにおけるレジェンド。『Dream And Deliver』 のみの参加ではあったが、その存在感と実績はバンドの格を一段階引き上げた。
ラース・レーマン (Lars Lehmann) - Bass (2022-2023)
- 概要: 後期メンバー。スラップ奏法からメロディアスなフレットレス・ベースまでを使いこなすテクニシャンであり、教則本の執筆やジャーナリストとしての顔も持つ。ウリ・ジョン・ロートのバンドでの活動経験もあり、エンゲルケとの親和性は非常に高かった。
9. ディスコグラフィ (Discography)
各アルバムの収録曲、および特記事項を記載する。
1st Album: 『Here Comes The Flood』 (2001年)
- 邦題: ヒア・カムズ・ザ・フラッド
- レーベル: Frontiers Records (EU) / Avalon (JP)
- 解説: バンドの出発点。フェア・ウォーニングのエッセンスを感じさせつつも、よりエッジの効いたギター・サウンドが特徴。
2nd Album: 『Dreams For The Daring』 (2003年)
- 邦題: ドリームス・フォー・ザ・デアリング
- レーベル: Frontiers Records (EU) / Avalon (JP)
- Dream Real (4:38) - メロディアスで壮大なナンバー。
- Live And Let Live (6:20) - ジャーニーを彷彿とさせるメロディアスな楽曲。
- I'll Be Moving On (5:05) - エドガイ風のコーラスを持つパワー・アンセム。
- All Of My Dreams (5:08) - ユーライア・ヒープ (Uriah Heep) 的なアコースティック・ギターが印象的なパワー・バラード。
- I'm Not With You (5:19)
- Man On A Mission (4:19)
- Eden (5:54)
- Land Without Justice (5:04)
- Out There (4:19)
- Dreams Are Free (5:02)
- Sweet Babylon (4:48)
- You Can't Burn My Heart Out (4:06)
※ 備考: 日本盤などのボーナス・トラックとして、別ミックス・ヴァージョンが収録されることが多い。
3rd Album: 『Dream And Deliver』 (2008年)
- 邦題: ドリーム・アンド・デリヴァー
- レーベル: AOR Heaven (EU) / King Records (JP)
- A Fool's Crusade (3:44)
- The Vow (4:20)
- I Don't Wanna Wait (5:27)
- Stronger (5:05)
- Dancing When The Night Falls (6:17)
- Download A Dream (5:58)
- Tell Me How It Feels (5:21)
- To Everybody (4:40)
- Download A Dream (Reprise) (4:21)
- King Of Scum (4:38)
- Help Me (6:10)
- Keep From Falling (4:33)
- Same Star (4:45) - ファンクのリズムを取り入れたキャッチーなバラード。
- Your Beat (4:15) - アコースティック・イントロから始まるスロー・ロッカー。
解説: フランシス・ブッフホルツ参加作品。バンドとしてのまとまり、楽曲の質ともに最高レベルに達したと評価される。
4th Album: 『Drama Dust Dream』 (2022年)
- 邦題: ドラマ・ダスト・ドリーム
- レーベル: Pride & Joy Music (EU) / Victor (JP)
- Stop Being Deep (4:22)
- Spin (5:30)
- Around (5:06)
- Ni Dos Ni Agua (2:44)
- All Of Us (5:04)
- Merciless Sun (5:34)
- Dawn (2:29)
- One Rule (4:48)
- Drop The Curtain (6:26)
- A Fairy Prank (1:39)
- For The Fairies (5:29)
- Leisure Saints (4:22)
- Die Weißen Tauben Sind Müde
- Spare Time Trooper
- Trust In The Wind
- Green Birds
- Shadows
解説: 14年ぶりの復帰作であり、遺作。70年代ロックへの敬意と、有機的なサウンド・プロダクションへの回帰がテーマ。
10. 終わらない夢の潮流
ドリームタイドの歴史を振り返ることは、21世紀における「メロディック・ロック」というジャンルの在り方を問うことと同義である。ヘルゲ・エンゲルケは、流行や商業的な要請に迎合することなく、自身の内なる声に従って作品を世に送り出し続けた。
彼が残した4枚のスタジオ・アルバムは、ハノーファーという土地が育んだ音楽文化の豊かさを証明する歴史的資料であると同時に、スカイ・ギターという楽器の可能性を極限まで追求した技術的遺産でもある。バンドの中心人物を失った今、ドリームタイドとしての新作が作られる可能性は極めて低い。しかし、オラフ・センクバイルの歌声や、DREAMTIDEが残した楽曲群は、ファンの心の中で「夢の潮流」として永遠に流れ続けるであろう。ヘルゲ・エンゲルケの音楽的魂は、彼が愛した「旋律とエナジーの融合」の中に生き続けている。