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ARTIST
Ki
LINER NOTES
LANGUAGE
『Ki』は、デヴィン・タウンゼンドが過剰な爆発力をあえて抑え、静かな緊張と空間の広がりへと向かった作品だ。低い温度のリズム、繊細でクリーンなギター、抑制された内省的な歌声が、ゆっくりと独自の引力を生み出していく。デヴィン・タウンゼンド・プロジェクトの始動を告げる、意外なほど静謐な一枚である。
これまでの壁のような音圧を一度手放し、余白と呼吸、そして張り詰めた静けさを主役に据えた点が、本作最大の特徴だ。ヘヴィさが完全に消えたわけではないが、それは爆発ではなく、水面下でくすぶる緊張として提示される。ジャズ的なタッチさえ感じさせる繊細な演奏が、作品全体に落ち着いた品格を与えている。
派手なカタルシスとは異なる形で、深く沈み込むような没入感を持つ一枚だ。感情を大きく叫ぶのではなく、静かに抑え込むことで、かえって強い緊張を生み出している。抑制されたダイナミクスの中で、じわじわと高まっていく緊張感は、彼の他のどの作品とも異なる独特の魅力を放っている。爆発を期待させながらも、あえてそれを引き延ばす構成が、聴き手の集中を最後まで引き込む。静のエネルギーに満ちた、実験的で大胆な一枚だ。多彩なデヴィン・タウンゼンドの中でも、特に内省的で禁欲的な表情を映した、味わい深い作品と言える。
TRACK LIST
- 1.Semi-prologue
- 2.War Beyond Words
- 3.The Moth
- 4.Ode to My Eye
- 5.Enter the City
- 6.Covered by Causes
- 7.Lexin
- 8.Runaways
- 9.A Proxy for God
- 10.The Mothers
- 11.Orion
- 12.Stay There
- 13.Home at Night
- 14.Intermission
- 15.Lexin Returns
- 16.The Clergy
- 17.Prepare for War
- 18.The Big Snit
- 19.Silver Princess
- 20.A Life in Review
- 21.Metamorphosis
- 22.Stained Hearts
- 23.Let Go
- 24.We Don't Deserve Dogs
- 25.Semi-prologue (The Afterlife)