BRIDEAR

BRIDEARの詳しいBiographyと全作品のディスコグラフィ。アルバムごとの個別ページも掲載するMETAL BOOSTのアーティストページ。

Biography

福岡から海を渡ったガールズ・メタル
BRIDEAR、10年以上の歩み

プロフィール

結成2012年、福岡
メンバーKIMI(Vocal)/AYUMI(Guitar)/MOE(Guitar)/HARU(Bass)
旧メンバーNATSUMI(Drums、2019年〜)ほか
出身日本・福岡
音楽性Heavy Metal、Melodic Metal、Power Metal
レーベルIYT RECORDS(2023年〜)/avex trax(2019〜2022年)/WarRock、Radtone Music、BAKU-ON.ca、MOVEment Records(初期)

1. 海外での実績を先に積んだバンド

BRIDEARは、2012年に福岡でKIMI(Vo.)とHARU(Ba.)を中心に結成された5人組のヘヴィメタル・バンドである。公式サイトは自らを「world-standard J-METAL」と位置づけ、EUおよびUKツアーを成功させて海外メディアから高い評価を得たこと、SUMMER SONICやLOUD PARKといった国内大型イベントに立ったことを掲げている。

このバンドの経歴で目を引くのは、国内でのメジャー契約より先に海外での実績が積み上がっている点である。結成の翌年から2017年までに2枚のシングル、1枚のミニアルバム、1枚のフルアルバムを発表し、その評価を足がかりにヨーロッパ・ツアーを開始。2019年までに計5回、50本を超える海外公演をこなしてヨーロッパでの人気を確立した。日本のメジャー・レーベルからのデビューは、その後のことである。本稿では、結成から現在の4人編成に至るまでを整理する。

2. 結成と初期作品(2012〜2018)

2012年、福岡で結成。翌2013年3月にシングル「Thread of the Light / Roulette」を、同年12月に最初のミニアルバム『Overturn The Doom』を発表した。2014年10月には両A面シングル「Light In The Dark / No Salvation」が続いている。

2016年3月23日、1stフル・アルバム『BARYTE』をリリース。「Marginal Lie」「Scream」「Rebirth」「Light in the Dark」など、後年まで演奏され続ける曲がここに集まっている。2017年3月にはEP『RISE』、2018年4月にはアルバム『HELIX』と、ほぼ年1作のペースで作品を重ねた。この間もヨーロッパでのツアーは継続しており、2018年8月にはツアーを収めた映像作品『Live Tour 2018 Marcasite』も発売されている。

3. メジャー・デビューと大型ステージ(2019〜2022)

2019年、ギタリストにAYUMI、ドラマーにNATSUMIが加入する。同年12月4日、avex traxからアルバム『Expose Your Emotions』を発表してメジャー・デビューを果たした。海外で先に得た評価を、国内の体制へ接続した形である。

2021年4月に『Bloody Bride』、2022年4月に『AEGIS OF ATHENA』と、avex期には3枚のアルバムを残した。『Bloody Bride』は日本盤の約3週間後にヨーロッパ向けにもSetsuzoku Recordsから発売されており、国内外で同じ作品が並行して流通する体制がこの時期に整っている。その後ギタリストとしてMOEが加入。バンドはSUMMER SONIC 2022のステージに立ち、2023年にはLOUD PARKのオープニング・アクトを務めた。

4. ロンドン、ヨーテボリ、そして再録音(2023〜2025)

2023年、ロンドン公演を収めたライヴ・アルバム『AEGIS OF LONDON…LIVE!』を発表。このリリースを機に、日本でのレーベルをIYT RECORDSへ移した。収録曲は初期の「Ignite」「Light in the Dark」からavex期の代表曲までをまたいでおり、その時点までのBRIDEARを一望できる内容になっている。

2024年6月には、スウェーデンのヨーテボリでプロデューサーにフレドリック・ノルドストロームを迎えてアルバム『Born Again』を制作・発表した。収録曲「Still Burning」は、英Metal Hammer誌の読者投票で2024年の世界最良の楽曲として42位に入っている。翌2025年4月16日には、2013年から2016年の楽曲のうちライヴで繰り返し演奏されてきた6曲を現メンバーで録り直したミニアルバム『Reborn 2013-2016』をリリースした。

5. 現在の体制

2026年8月時点の公式サイトが掲げるメンバーは、KIMI(Vo.)、AYUMI(Gt.)、MOE(Gt.)、HARU(Ba.)の4人である。2019年に加入したドラマーのNATSUMIは脱退が告知されており、ドラムはサポート・メンバーを迎えて活動している。

また同サイトは、バンドとレーベルの間に問題が生じている影響として、『Born Again』の配信が2025年7月から停止していること、および「Still Burning」「Braver Words」「CULT」のミュージック・ビデオがYouTubeから削除されたことを告知している。作品の入手性が一部制限された状態にある点は、聴き手として押さえておきたい。

6. メンバー詳細プロフィール

KIMI — Vocal

2012年の結成時からBRIDEARのボーカルを務める。HARUとともにバンドの中心にいる存在で、初期作から現在まで全作品に参加している。

AYUMI — Guitar

2019年に加入したギタリスト。加入と同じ年にメジャー・デビュー作『Expose Your Emotions』が発表されており、avex期以降の音像を担ってきた。

MOE — Guitar

2022年の『AEGIS OF ATHENA』のあとに加入したギタリスト。現在のツイン・ギター体制を構成し、2025年の再録音盤『Reborn 2013-2016』にも参加している。

HARU — Bass

KIMIとともに2012年の結成を担ったベーシスト。バンドの低音部を一貫して支えてきた、もう一人の中心人物である。

NATSUMI — Drums(2019年〜)

AYUMIと同じ2019年に加入したドラマー。メジャー期の3枚のアルバムと『Born Again』を支えた。公式サイトで脱退が告知されている。

7. ディスコグラフィ

発売年タイトル区分
2013Overturn The Doomミニアルバム(12月18日)
2016BARYTE1stフル・アルバム(3月23日)
2017RISEEP(3月15日)
2018HELIXアルバム(4月11日)
2019Expose Your Emotionsメジャー・デビュー作(12月4日)
2021Bloody Brideアルバム(4月14日)
2022AEGIS OF ATHENAアルバム(4月20日)
2023Aegis of London... Live!ライヴ・アルバム
2024Born Againアルバム(6月28日)
2025Reborn 2013-2016再録音ミニアルバム(4月16日)

8. 総括

BRIDEARは、2012年に福岡で結成され、国内でのメジャー契約より先にヨーロッパでの実績を積み上げた日本のヘヴィメタル・バンドである。2019年のメジャー・デビュー以降はSUMMER SONICやLOUD PARKといった大型ステージにも立ち、2024年にはスウェーデンで海外のプロデューサーと組んだ『Born Again』を発表、その収録曲は英国の音楽誌の読者投票にも名を連ねた。メンバーの入れ替わりやレーベルとの問題を抱えながらも、2025年には初期曲の再録音盤を届け、現在も4人編成で活動を続けている。

Trivia

BRIDEARという綴りは、既存の単語をひっくり返して作られたものである。KIMIとHARUはどちらもガールズ・バンドを組むのが初めてで、一目で女性のバンドだと分かる名前にしたいというところから考え始めた。そこで出てきたのが花嫁を意味するBRIDEだったが、その一語だけでは音楽性の面でどうかという迷いがあったという。決め手になったのは、たまたま目に入ったDEAR BRIDEというフレーズで、これを逆順にしてBRIDEARという造語ができあがった。女性のバンドだと伝わること、そして文字面の良さが選んだ理由だと、KIMIは説明している。

出典: avex portal コラム(BRIDEAR インタビュー)

『Bloody Bride』収録の「Fake World」は、BRIDEARの作品ではないところから届いた曲である。書いたのは元Janne Da Arcのギタリスト you で、当時同じ事務所に所属していた縁で提供が実現した。KIMIとHARUは公式プロフィールの好きなアーティスト欄にかねてよりJanne Da Arcを挙げており、二人ともその音楽を聴いて育った世代にあたる。KIMIはこの曲に歌詞を付けてレコーディングすることを強いプレッシャーだったと語り、クレジットに自分の名前が並ぶことへの戸惑いも口にしている。

出典: 激ロック(BRIDEAR インタビュー 2/2)

HARUがベーシストになった理由には、「Fake World」を提供した you 本人が関わっている。HARUが最初に手にした楽器はベースではなくギターで、それは you に憧れてのことだった。ところが弾いていくうちに、あれほどのギターは自分には弾けないと感じ、ベースへ転向したのだという。そのおよそ十数年後、憧れて楽器を持ち、そして諦めた相手の書いた曲を、自分のベースで弾くことになった。レコーディングでは震えたと本人は語っている。you からは自由に弾いていいと言われたが、HARUはデモにあったフレーズも生かす形を選んだ。

出典: 激ロック(BRIDEAR インタビュー 2/2)

BRIDEARは、自分たちが「嬢メタル」と呼ばれるシーンの中にいることを知らないまま活動を始めている。福岡で結成した当初は情報に疎かったとKIMIは振り返っており、Aldiousの存在は知っていたものの、そうしたシーンが既にできあがっているとは思っていなかった。動機はもっと単純で、女の子でメタルをやったら絶対にかっこいい、福岡では自分たちが最初だ、というくらいの気持ちだったという。自分たちがその流れの中にいると気づいたのは、遠征を重ねるようになってからのことだった。

出典: avex portal コラム(BRIDEAR インタビュー)

メジャー・デビュー作となった『Expose Your Emotions』は、avexから出ることが決まらないうちに作られていた。曲を書いていた段階ではリリース元が確定しておらず、やりたいように作ったうえで、これでavexからOKが出るだろうかという不安を抱えていたとKIMIは振り返っている。結果として本作は2019年12月4日にavex traxから発表され、BRIDEARのメジャー・デビュー作となった。

出典: avex portal コラム(BRIDEAR インタビュー)

『Expose Your Emotions』の2曲目「Mirror」は、曲と詞が別々の手から出ている。作曲したのはその年の1月に加入したばかりのAYUMIで、曲だけを書いて持ち込み、歌詞はKIMIに委ねた。返ってきたのは『鏡の国のアリス』を題材にした詞だった。AYUMIはそれまでのBRIDEARになかった曲調だと述べており、グルーヴの面ではメンバー全員が手を焼いた曲でもあったという。

出典: avex portal コラム(BRIDEAR インタビュー)

『Bloody Bride』に入っている「A Glorious World」は、NATSUMIが人生で初めて書いた曲である。前作の時点では作曲に興味がなかったが、メンバーの書く曲を聴いているうちに自分も作ってみたくなったのだという。理論もコードも習ったことがなく、頭に浮かんだメロディに感覚でコードを付けていったと本人は説明している。しかも一発で通ったわけではなく、複数出したうちの生き残りだった。歌詞についてはNATSUMIからKIMIへ、みんなへの感謝を書いてほしいという注文が出されている。

出典: 激ロック(BRIDEAR インタビュー 2/2)

『Bloody Bride』で英語詞の曲が一気に増えたのには、はっきりした理由がある。本作はイギリスとヨーロッパ向けにSETSUZOKU RECORDSからも同時発売される予定になっており、そこで届けるからには英語詞を増やしたい、とKIMIは考えていた。ただし実作業は難航し、レコーディング中はエンジニアに向かって何度も泣きごとを漏らしたという。得たものもあった。日本語なら語尾の伸ばし方も声の響きも考えずに歌えていたことに気づき、自分がそれまでいかに日本語に頼っていたかを自覚したと本人は語っている。

出典: 激ロック(BRIDEAR インタビュー 1/2)

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News

BRIDEAR、海外レーベルとの契約問題を受けクラウドファンディングを開始

公式サイトの告知によると、以前から知らせていた海外レーベル間との契約問題は望んでいた形での解決に至らず、一部音源とミュージックビデオの配信停止が現在も続いている。実施期間は8月25日21時から9月30日23時59分まで、CAMPFIRE上で行われる。

出典: BRIDEAR Official(2026年8月25日)

BRIDEAR、10月11日に吉祥寺で『MOE Birthday Party 2026』を開催

ギタリストMOEの生誕イベントで、会場は吉祥寺バル SHUWA-WA。1部(OPEN 14:50/START 15:00)・2部(OPEN 17:50/START 18:00)の2部制で、チケットは11,000円(税込)、ビュッフェ形式の食事と2時間の飲み放題が付く。

出典: BRIDEAR公式(b.stage)(2026年8月21日)

BRIDEAR、11月8日に新宿ANTIKNOCKで『ASTERISM vs BRIDEAR』開催

ASTERISM、BRIDEAR、Monochrome Cinderella(O.A.)の3組が出演する。OPEN 18:00/START 18:20で、前売¥4,500・当日¥5,000(ともに別途1ドリンク¥600)。チケットは8月20日21時にLivePocketで発売された。

出典: BRIDEAR公式(2026年8月20日)

「TOKYO CALLING 2026」、最終出演者70組を発表 — LUMiRISE、BRIDEAR、ASTERISMら

9月22日(下北沢/14会場)、26日(新宿/12会場)、27日(渋谷/14会場)の3日間開催。

出典: 激ロック(2026年8月5日)

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Current Members / 現メンバー

2026-08-10時点の公式情報で確認した現行ラインナップです。公式プロフィール

KIMI
Vocal
AYUMI
Guitar
MOE
Guitar
HARU
Bass

Albums

Reborn 2013-2016 EP
/

2013年から2016年の楽曲のうち、ライヴで繰り返し演奏されてきた6曲を現メンバーで録り直したミニアルバム。

Born Again CD
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スウェーデン・ヨーテボリでフレドリック・ノルドストロームを迎えて制作した1枚。収録曲「Still Burning」は英Metal Hammer誌の読者投票で2024年の楽曲42位に入った。

Aegis of London... Live! Live CD
/

ロンドン公演を収めたライヴ・アルバム。本作のリリースを機に、日本でのレーベルがIYT RECORDSへ移った。

AEGIS OF ATHENA CD
/

avex期の3作目。この年のSUMMER SONIC 2022出演へとつながり、リリース後にギタリストMOEが加わった。

Bloody Bride CD
/

avex期の2作目。日本盤の約3週間後に、ヨーロッパではSetsuzoku Recordsから発売された全12曲。

Expose Your Emotions CD
/

avexからのメジャー・デビュー作。この年にギターのAYUMIとドラムのNATSUMIが加入し、新しい編成で臨んだ1枚。

HELIX CD
/

インストゥルメンタルの表題曲で幕を開ける7曲入り。メジャー移籍前、ヨーロッパでの評価を固めていた時期の作品。

RISE EP
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先行シングル「IGNITE」を冒頭に置いた4曲入りEP。海外ツアーを重ねていた時期の記録。

BARYTE CD
/

結成から4年目に届いた1stフル・アルバム。ここからの4曲は2025年の再録音盤『Reborn 2013-2016』にも選ばれた。

Overturn The Doom EP
/

結成翌年に出た最初のミニアルバム。「Pray」と「Wing Of Hope」は12年後の再録音盤にも選ばれている。