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ARTIST
Master of Reality
LINER NOTES
LANGUAGE
『Master of Reality』は、BLACK SABBATHが重さを単なる音量ではなく、低く沈む響き、間の取り方、反復するリフの圧力として定着させた第三作である。トニー・アイオミのギターとギーザー・バトラーのベースは、深く落とした音域で一体となり、曲の最初の一音から空気を重く変える。ビル・ワードのドラムは四角く刻むだけではなく、揺れや転がりを加えてグルーヴを生み、オジー・オズボーンの歌はその巨大な演奏の中に、切迫感と人間的な脆さを持ち込む。
“Sweet Leaf”の咳き込む導入から立ち上がる鈍い推進力、“After Forever”の問いかけるような歌と明快なリフ、“Children of the Grave”の行進するビート、“Into the Void”の底知れないうねりまで、本作は遅さと速さを問わず、重さを常に身体感覚として響かせる。一方で“Orchid”や“Solitude”は音数を引き、アルバムに静かな余白を与える。その休息があるからこそ、次に戻るリフの輪郭はさらに鋭く感じられる。後のドゥーム、ストーナー、スラッジへ続く感覚を予感させながら、何より四人の演奏が互いの隙間を埋めるのではなく、不穏な空間として生かしている点が重要だ。ヘヴィ・ロックの重心を決定的に下げた、BLACK SABBATHの核となる一枚である。
TRACK LIST
- 1.Sweet Leaf
- 2.After Forever
- 3.Embryo
- 4.Children of the Grave
- 5.Orchid
- 6.Lord of This World
- 7.Solitude
- 8.Into the Void