OPETH TRIVIA

Trivia

長く置かれていたデス・ヴォイスが2024年の『The Last Will and Testament』で戻ったのは、時機を計ってのことだった。バンド公式のバイオグラフィでミカエル・オーケルフェルトはこう語っている。「僕は流行から外れているのが好きなんだ。だからあのデス・メタルの声を戻すなら、みんながもう気にしなくなった頃がいい。それが今だと思う」。周年公演で古い曲を並べて演奏したときに自分のデス・メタルの声がよく響いていると感じたことも、理由として挙げられている。公式の記述によれば、この声が作品に収められたのは2008年の『Watershed』以来である。

出典: OPETH公式サイト BIOGRAPHY

『The Last Will and Testament』は全8曲のうち、題を持つ曲が1つしかない。最後のバラード「A Story Never Told」だけが名前を持ち、ほかの7曲は節を表す記号と数字だけで示される。第一次世界大戦後を舞台に、ある男の遺言書が読み上げられていく物語を追う構成で、公式バイオグラフィはこれをバンドにとって初めての全編コンセプト作と書いている。

出典: OPETH公式サイト BIOGRAPHY

『The Last Will and Testament』でJETHRO TULLのイアン・アンダーソンが吹くフルートは、バンド側から頼んだものではない。ミカエル・オーケルフェルトはまず語りの声としてアンダーソンを望んでおり、「フルート・ソロまで頼むのはさすがに出来過ぎだと思った」と公式バイオグラフィで述べている。ところが逆にアンダーソンの方から「フルート・ソロは要るかい?」と訊かれ、「もちろん、要ります」と答えたという。アンダーソンはこの作品で主人公の声を務めている。

出典: OPETH公式サイト BIOGRAPHY

『The Last Will and Testament』の物語は、テレビドラマ『Succession』から始まっている。ミカエル・オーケルフェルトは公式バイオグラフィで、家族というもの、そして「血は必ずしも水より濃くはない」という考えに興味を持ったと述べ、遺産をめぐって家族全員が敵に回った人物のインタビューを見て前作で1曲書いたところ、その着想が頭に残っていたと語っている。そこへ『Succession』が来た、というのが本作の出発点だという。

出典: OPETH公式サイト BIOGRAPHY

2022年に加わったドラムのワルッテリ・ヴァユリュネンは、『The Last Will and Testament』の録音でバンドを驚かせている。ミカエル・オーケルフェルトは公式バイオグラフィで「腕が立つのは分かっていたが、ここまでとは知らなかった」と述べ、ウェールズのRockfield Studiosで複雑で技巧的な曲を一発で叩いていく様子を「ほとんど実時間で録っているようだった」と語っている。「僕らも下手な演奏者じゃない。弾けるんだ。それでも、だ」とも付け加えている。

出典: OPETH公式サイト BIOGRAPHY

『The Last Will and Testament』でEUROPEのジョーイ・テンペストが務めるのは、イアン・アンダーソンとの掛け合いである。ミカエル・オーケルフェルトは公式バイオグラフィで、これを自分にとってもう一つの夢が叶った瞬間だと述べ、テンペストとは長年のうちに親しくなったこと、彼自身もJETHRO TULLの聴き手でアンダーソンと面識があったことを挙げている。そのうえで客演についての考え方をこう語る。「見栄えや華やかさのためだけの客は要らない。作品に何かを足してくれる人が欲しいんだ」。

出典: OPETH公式サイト BIOGRAPHY

2019年の『In Cauda Venenum』はスウェーデン語版と英語版が同じ日に出ているが、作者にとって本体はスウェーデン語版の方である。ミカエル・オーケルフェルトはBlabbermouthに「主となるのはスウェーデン語版で、英語版は補助的なものだ」「スウェーデン語版から始めてほしい」と語っている。最初はスウェーデン語だけで出すつもりだったが、「曲には本当に満足していた。ただ、聴き手のほとんどが読めない言葉だというだけで素通りされるのではないかと不安にもなった」ため、英語版も録ることにしたという。「今回は書くのが止まらなかった。スウェーデン語という要素が引き金になった」とも述べており、結果としてバンドの最も長いアルバムになった。

出典: Blabbermouth.net

2002年の同じ録音期間から生まれた『Deliverance』と『Damnation』は、2015年10月30日に一つの作品としてMusic for Nationsから出し直された。スティーヴン・ウィルソンが『Damnation』のために新たに作った5.1サラウンド・ミックスはこれが初公開で、ミカエル・オーケルフェルトはBlabbermouthへの言葉でそれを「実に見事だ」と評している。『Deliverance』の方はTHE PINEAPPLE THIEFのブルース・スアードがリミックスを手がけ、オーケルフェルトは「文字どおり作品に新しい命を与えた」と述べた。表紙は長年の担当であるトラヴィス・スミスが作り直し、オーケルフェルトとProg誌のジェリー・ユーイングによる解説を載せた32ページの冊子が付いている。当時を振り返ってオーケルフェルトは「いったいどうやってこの曲を作ったのか、自分で頭をかいている」とも語った。

出典: Blabbermouth.net