MR. BIG TRIVIA
Trivia
バンドは2023年7月の公演をもって日本を離れるつもりでいた。それが2025年2月にもう一度戻ってくることになったのは、1年に及ぶワールド・ツアーを終える段階で、プロモーターやファン、SNSでの声から日本での最終公演を求める要望が集まったためである。
2025年2月の最終来日公演にあたっては、能登半島地震の復興支援がチャリティ・プログラムとオークションの形で併せて実施されることが発表された。
バンドの公式サイトが最新音源として掲げているのは、1996年作『Hey Man』の30周年エディションである。SACDハイブリッド・マルチチャンネル盤と2枚組MQA-CDという、音質にこだわった形態で出されている。
「To Be With You」にはエリック・マーティンのほかに共作者がいる。デイヴィッド・グラハムで、ビートルズを再現する舞台『ビートルマニア』でポール・マッカートニー役を演じていた人物である。デモの段階ではフォーク寄りだったこの曲を、ビートルズの「Give Peace A Chance」のように音数を絞った形にすることを提案したのも彼だった。
全米1位を獲った「To Be With You」で鳴っているのは、バスドラム、アコースティック・ギター、そして手拍子だけである。超絶技巧で知られたバンドの最大のヒットは、その技巧をほとんど使わない曲だった。収録位置もアルバムの最後である。
『Lean Into It』からのシングル第1弾は「To Be With You」ではなく「Green-Tinted Sixties Mind」だった。「To Be With You」はシングルとして出る前から、アルバム収録曲のままラジオで流れ始めていた。続く「Just Take My Heart」は全米16位に入っている。
最後のスタジオ・アルバム『Ten』の制作では、それまでに無かったプリプロダクションの工程が置かれた。エリック・マーティンは2023年11月、ポール・ギルバートの自宅近くのAirbnbに滞在し、二人で曲を書いてデモまで作っている。マーティンは、1枚目と2枚目を作ったとき以来の楽しさだったと語っている。
パット・トーピーの死から1年あまり経った2019年、ビリー・シーンは、メンバーを失った後に代わりを入れて続けるバンドにはなりたくないという考えを述べている。そうすると元のメンバーに残るのはロゴだけになりかねない、というのがその理由だった。ただし最後のツアーを行う可能性については否定していない。
公式サイトが掲げている連絡先によれば、現在バンドのレーベルはエヴォリューション・ミュージック・グループ、マネージメントはUEG、ブッキングはTKOが担当している。
「To Be With You」と「Just Take My Heart」のミュージック・ビデオを撮ったのは、いずれもナンシー・ベネットである。彼女はこの時期のMR. BIGのビデオのほとんどを手掛けている。
「Just Take My Heart」はエリック・マーティンとアンドレ・ペシスの共作である。「To Be With You」に続くシングルとして出された。
『Ten』は通算10枚目のスタジオ・アルバムで、前作から7年ぶりの新作にあたる。発売は2024年7月12日。
『Ten』以前のツアーでは、ポール・ギルバートは移動中ヘッドフォンで音楽を聴いて過ごし、エリック・マーティンはバスの他のメンバーと過ごしていた。二人が同じ場所にこもって曲を書いたのは、この最後のアルバムでのことである。
最後の来日公演には「The BIG Finale! Forever In Our Hearts」という名前が付けられた。2025年2月22日に大阪城ホール、2月25日に日本武道館という日程である。
パット・トーピーの死後にバンドが行った公演は、もともと彼の存命中に決まっていたものだった。結果としてそれらはトーピーを偲ぶ場になった。