ANTHEM BIOGRAPHY

プロフィール

結成1981年、東京
出身日本
メンバー柴田直人(ベース)
森川之雄(ヴォーカル)
清水昭男(ギター)
田丸勇(ドラムス)
ジャンルヘヴィメタル、ハードロック

Biography

ANTHEM
バイオグラフィー

概要

ANTHEM(アンセム)は1981年に東京で結成された日本のヘヴィ・メタル・バンドである。ベーシストの柴田直人がリーダーを務め、1985年にキングレコードのNEXUSレーベルからアルバム『ANTHEM』でメジャー・デビューを果たした。

1980年代の国内ヘヴィ・メタル・シーンは西高東低と言われたが、そのなかでANTHEMは東京の代表格として知られた。1987年にはアメリカでも公演を行い、1992年にいったん解散。2001年に再始動してからは、一度も長い空白を置かずに作品とツアーを重ねている。

当サイトには、1985年から2023年までのスタジオ作21枚を登録している。バンドと所属レーベルは、デビュー作から2023年の『CRIMSON & JET BLACK』までを1作目から17作目として数えており、本稿もその数え方に従う。

結成からデビューまで——1981年から1985年

結成は1981年、東京。熱く激しいパフォーマンスを繰り広げながら頭角を現していったバンドは、1985年7月21日、キングレコードのNEXUSレーベルからデビュー・アルバム『ANTHEM』を発表する。プロデュースは、LOUDNESSらと親交の深かった元5Xのジョージ吾妻が手がけた。デビューに際して付けられたキャッチ・コピーは<POWER METAL戒厳令>である。

編成は柴田直人(ベース)、坂本英三(ヴォーカル)、福田洋也(ギター)、大内貴雅(ドラムス)。デビュー作にはバンド名を冠した「Wild Anthem」のほか「Warning Action!」「Steeler」といった原点となる楽曲が並び、これらは再結成後も演奏され続けている。同年12月18日には、新曲2曲と『ANTHEM』収録曲の英語版3曲からなるミニ・アルバム『READY TO RIDE』が続いた。

キングレコード時代の躍進——1986年から1989年

1986年4月、2作目『TIGHTROPE』を発表。バンドとして初めて外国人プロデューサーのケン・ケーシーを起用した作品で、デビュー作からわずか9か月での発表だった。翌1987年3月の3作目『BOUND TO BREAK』では、ゲイリー・ムーアやシン・リジィを手がけたクリス・タンガリーディスをプロデューサーに迎えている。初期の名盤の筆頭に挙げられることの多い一枚で、同年にはロサンゼルスで初の海外公演も実現し、その模様はライヴ・アルバム『THE SHOW CARRIES ON!』に収められた。

ツアーの直後、ヴォーカルの坂本英三が脱退する。後任には抜群の歌唱力を備えた森川之雄が迎えられ、1988年5月の4作目『GYPSY WAYS』、1989年5月の5作目『HUNTING TIME』と、立て続けに優れた作品が生まれた。いずれもクリス・タンガリーディスのプロデュースで、キーボードには三国義貴が客演している。この2作によってANTHEMは、日本を代表する正統派ヘヴィ・メタル・バンドとしての地位を揺るぎないものにした。

交代と解散——1990年から1992年

1990年3月、6作目『NO SMOKE WITHOUT FIRE』を発表。バンド初の海外録音作で、ロンドンでトニー・タヴァナーと制作され、元レインボーのドン・エイリーがキーボードで客演した。ギターは全篇を福田洋也が弾いているが、福田は録音終了後の1990年2月に脱退の意を表明する。即戦力を必要としたバンドは同年3月、当時ハリー・スキュアリーで活動していた中間英明を迎えた。

その中間も1991年初頭に脱退する。同年8月、森川之雄の知人を通じてオーディションに参加した当時20歳の清水昭男が加入した。清水の才能に感銘を受けたリーダーの柴田は、清水とともにアルバムを完成させたうえでバンドを解散させることを決意する。

1992年3月16日、7作目『DOMESTIC BOOTY』が発表された。同年5月に森川が脱退の意を告げ、バンドは解散を表明。7月10日の東京公演をもって10年あまりの活動に幕を引いた。解散後にはライヴ・アルバム『LAST ANTHEM』とベスト盤『BEST II』が発売されている。

グラハム・ボネットと再始動——2000年から2001年

柴田がANTHEMという名前を復活させたきっかけは、「グラハム・ボネットがANTHEMの曲を歌うアルバムを作る」という企画だった。柴田と清水らがバッキングを新たに録音し、ボネットが歌を乗せたこのプロジェクトは、2000年4月に『HEAVY METAL ANTHEM』として発表され、日本ツアーも行われた。これがファンの再結成待望論に火をつける。

柴田が掲げたのは、昔のメンバーを集めるノスタルジーの「再結成」ではなく、再始動するならば今を生きるバンドとして新しい音楽を作るという方針だった。その目的のために柴田がまず声をかけたのが清水昭男であり、そこへ合流の意思を示した坂本英三(ヴォーカル)と本間大嗣(ドラムス)が加わる。この4人による8作目『SEVEN HILLS』が2001年8月に発表された。

11年続いた編成——2002年から2013年

『SEVEN HILLS』以降、バンドは『OVERLOAD』(2002年)、『ETERNAL WARRIOR』(2004年)、『IMMORTAL』(2006年)、『BLACK EMPIRE』(2008年)、『HERALDIC DEVICE』(2011年)と、ビクターエンタテインメントから計6枚のスタジオ・アルバムを発表する。『IMMORTAL』は2007年秋にヨーロッパ盤も出された。11年にわたってひとりも欠けることなく活動し、作品とツアーの両面で現役のバンドであり続けることを示した時期である。

2012年、さらに強固な活動を目的にレコード会社をユニバーサルミュージックへ移し、14作目『BURNING OATH』を発表した。この作品でドラムは1曲を除きゲスト・ミュージシャンの田丸勇が叩いている。本間大嗣はその時点で脱退していたわけではなかったが、以前に起こした事故の影響からANTHEMのサウンドに求められる状態への完全な回復が難しいと判断され、のちに脱退した。

2013年、あるイベントで第2期のヴォーカリストだった森川之雄を迎えたセッションを行った柴田は、改めてその歌唱力と音楽への情熱に感銘を受ける。同年末、柴田は今後の活動を見据えて坂本と話し合い、ヴォーカルの交代を決断した。

森川之雄の復帰と世界進出——2014年から現在

森川の復帰と同時に、長くバンドを支えてきた田丸勇が正式メンバーとなり、柴田直人・清水昭男・森川之雄・田丸勇という編成が完成する。2014年10月には15作目『ABSOLUTE WORLD』が発表された。2015年にはデビュー30周年を迎えて30th ANNIVERSARY TOURを成功させ、2017年6月には16作目『ENGRAVED』が続く。2018年2月には2017年の活動を追った映像作品が、同年12月にはHEADSTRONG FES.18と柴田直人の生誕60年記念公演の映像作品2タイトルが発売された。

2019年3月29日、ANTHEMはドイツのメタル専門レーベル、ニュークリア・ブラストと日本人アーティストとして初めて契約を結び、全曲英語詞による再レコーディング作『NUCLEUS』を全世界同時発売する。ヨーロッパはニュークリア・ブラスト、北米・オーストラリア・ニュージーランドはゴールデン・ロボット・レコーズ、日本とアジアはワードレコーズという体制で、翌月にはドイツのKEEP IT TRUE FESTIVALに出演した。2020年にはグラハム・ボネットとの共作『EXPLOSIVE!! -studio jam-』を発表している。

2023年4月には、6年ぶりのオリジナル・アルバムとなる17作目『CRIMSON & JET BLACK』を全世界同時発売。全曲英語詞で書かれ、オリコン週間チャートで14位に入った。2025年にはデビュー40周年を迎え、キングレコード期からメタル・マン期までを4枚にまとめたベスト盤『BREATHING REAL〜40years of ANTHEM〜』が発売されている。

2026年のツアー活動の締めくくりとして、12月5日・6日の2日間、新横浜 NEW SIDE BEACH!!での公演「DESTROY THE BOREDOM 2026 EXTRA」が組まれた。

メンバー

名前担当在籍
柴田直人ベース1981年〜1992年、2000年〜
清水昭男ギター1991年〜1992年、2000年〜
森川之雄ヴォーカル1987年〜1992年、2014年〜
田丸勇ドラムス2014年〜(2012年よりサポート)
坂本英三ヴォーカル1985年〜1987年、2001年〜2013年
福田洋也ギター1985年〜1990年
大内貴雅ドラムス1985年〜1992年
中間英明ギター1990年〜1991年
本間大嗣ドラムス2001年〜2013年

出典について

バンドの歩みと現在の編成は、公式サイト(heavymetalanthem.com)のABOUTページによる。発売日・レーベル・収録曲は同サイトの作品ページと、キングレコードのハードロック/ヘヴィメタル公式サイト(kings-rock.jp)が2015年のNEXUS期30周年ボックスについて掲載した解説、およびMusicBrainzのアーティストb4a99553-a46f-40e7-b371-ba144b5859f3のリリース情報を相互に突き合わせて確認した。初期メンバーの交代時期と各作のプロデューサーは日本語版Wikipediaを入口として調べ、公式サイトかキングレコードかMusicBrainzのいずれかが同じ事実を持つものだけを記載している。動画はすべてYouTubeの投稿チャンネルを確認しており、ファンによる再アップロードは含まない。