GALNERYUS トリビア 全25件
GALNERYUSにまつわる事実を、出典付きで25件掲載しています。
Trivia
GALNERYUSはギターのSYUを中心に結成され、関西を拠点に活動の場を広げていった。転機は2001年で、この年にプロデューサーの久武頼正と出会っている。翌年にはIRON SHOCKレーベルからデビュー・シングル「REBEL FLAG」を発表し、キーボードのYUHKIが加わってバンドとしての体制が整った2003年、1stアルバム『The Flag of Punishment』でVAPからメジャー・デビューした。
海外での活動は2010年代半ばから広がっている。2014年7月には初のヨーロッパ・ツアーを敢行し、ドイツ、フランス、スペインの3か国で合計2,000人を動員した。2016年11月にはメキシコ公演を含む「UNBREAKABLE」ツアーを開催。2019年には米国のフェスティバルProgPower USA 2019にも出演している。
2015年の10thアルバム『Under the Force of Courage』は、「バンド史上初の組曲アルバム」というコンセプトのもとで制作が始まった作品である。2017年の『Ultimate Sacrifice』はその続きにあたり、前作の「その後の世界」を描いた組曲アルバムの第二弾という位置付けだった。
初代ヴォーカリストのYAMA-Bは2008年に脱退した。バンドの動向が注目される中、2009年5月のイベントにゲスト・ヴォーカルとして小野正利が参加し、その後、正式加入が決まる。新体制で臨んだ大きな舞台が、同年10月17日と18日に幕張メッセで開かれたメタル・フェス「LOUD PARK 09」だった。
ジャケットのドラゴンは、バンドにとって節目の記号になっている。SYUによれば、ジャケットにドラゴンを使い始めてからGALNERYUSの音楽的スタイルが確立された感覚があるという。初代ヴォーカリストのYAMA-Bがいた時代は音楽的に冒険を繰り返していたが、ドラゴンを掲げた『Resurrection』以降は音楽性を一切ぶらすことなく続けられている、というのが彼の整理である。だからメジャー・デビュー20周年を記念する『The Stars Will Light the Way』でもドラゴンは外せなかった。
メジャー・デビュー10周年にあたる2013年の動き方は、前年の暮れから練られた作戦だった。SYUによれば、10周年だからアルバム2枚とツアー2本という、例年やっていることの2倍を稼働させようという計画である。前半に現在の布陣より前の楽曲をセルフカバーした『THE IRONHEARTED FLAG Vol. 1 : REGENERATION SIDE』を出してツアーを回り、後半に過去の曲をリメイクした『Vol. 2 : REFORMATION SIDE』を出してまたツアーを回る。そして10月に初の渋谷公会堂公演を行い、これをソールドアウトさせた。
2枚目のリメイク・アルバムは、新曲を作るより難しかったという。SYUの当初の見立ては、過去にやったことを今の布陣でやればもっといいものになるだろうという単純なものだった。ところが始めてみると原曲の持つ力が強く、そこに引きずられてしまう。バックのオケはあまり変えずに歌メロと歌詞を変える、という条件がさらに難しさに拍車をかけ、歌う小野正利にも大きな負担がかかった。最終的には胸を張って出せる内容になったとしながらも、SYUは、できればもうやりたくない、と述べている。
コンセプト・アルバムの2作は、普段とは逆の手順で作られた。SYUの通常の制作は、iPhoneの音声メモに残した曲のアイデアの断片をつなぎ合わせて曲として完成させ、それをアルバムとしてまとめ上げるというものである。ところがコンセプト・アルバムでは、まずタイトルを決め、抽象的でもいいから「どういった雰囲気の曲」「どういった場面の曲」が欲しいかを最初に並べていく。この進め方は非常に効率的だったという。もっとも制作そのものは相当な負荷で、YUHKIは本当にしんどいと語り、SYUは今同じことをやれと言われてもできないと思うと述べている。それでも2枚は自分たちで誇れる作品になり、YUHKIにとっては大きな自信につながった。
2014年以降、バンドはドラマーの交代が続いた。初代のJun-ichiは2016年に脱退したが、理由は個人的な都合で、現在も大阪でライブをすれば観に来てくれるほど良好な関係が続いているという。後任のFUMIYAは2016年から2020年まで在籍した。彼も以前から一緒にスタジオに入っていた腕の立つドラマーだったが、やはり個人的な都合で脱退せざるを得なくなった。SYUは、メンバーチェンジは望んでいたことではなく、できればずっと同じメンバーで続けられたらと思っていたと述べている。
現在のドラマーLEAを見つけたのはYouTubeだった。SYUは彼について、Jun-ichiの安定感とFUMIYAの瞬発力という歴代ドラマーの長所を全部持っていると評している。もともとGALNERYUSが好きでずっとコピーしていた人物で、公式モバイルサイトの沖縄限定ライブにも客として来ており、そのとき小野正利からもらったサインを後年Xに投稿していた。SYUは、バンドが始まった当時LEAはまだ10歳になるかならないかだったと振り返り、結成時から応援しているファンが結婚して子を持ち、その子がファンになるといった現象も起きていることから、大きなファミリーになったと語っている。
2021年の『Union Gives Strength』と2023年の『Between Dread and Valor』は、フル・アルバムではなく「スペシャルアルバム」という形態で発表された。コロナ禍で顔を突き合わせてフル・アルバムをがっつり制作できなかったことも理由のひとつだが、それだけではない。SYUは、自分たちが感じている苦しい思いが世界中の人と共通しているのだとしたら記録として残しておく意義があると考え、どういう心境でいたのかをわざと暗めの曲で表現したのだと説明している。明るい曲をあえて作ったアーティストも多かっただろうが、自分たちはそのままストレートに表現した、というのが彼の言である。
メジャー・デビュー20周年アルバム『The Stars Will Light the Way』は、頭から終わりまでライブで弾けることを大前提にして作られた。SYUによれば、それ以前のこのバンドはずっと無茶をしてきた。『Phoenix Rising』や『Angel of Salvation』でも、とりあえず難しいことに挑戦して一度レコーディングし、あとでライブに向けて練習しようという流れで制作を進めていたのだという。今回は各メンバーが「こいつだったらこれぐらいの弾き方をするだろう」というところを想定して作られている。ツアーの合間に曲作りをしていたことも影響し、結果として極めてストレートでキャッチーなアルバムになった。
『The Stars Will Light the Way』というタイトルは、アルバムが完成したあとに決まった。終盤に配置された「I BELIEVE」がアルバムの中で大事な曲だという印象があり、その歌詞の一節から着想されたものである。ただし最初の案は「THE STARS WILL LIGHT OUR WAY」で、星たちが自分たちの進むべき道を照らしてくれるだろう、という意味だった。それではやや自己主張が強い気がしたため、OURをTHEに変えている。コロナ禍を経て、自分たちだけでなくみんなの道も照らそう、という気持ちを込めた変更だった。
『The Stars Will Light the Way』では、SYUが書いた曲に変拍子が一切入っていない。その要素はすべて、YUHKIが書いた「IN WATER'S GAZE」に凝縮されているとSYUは言う。YUHKIの側の事情はこうだ。今回は2曲というオーダーだったので、1曲は自分なりのキラーチューンを用意し、もう1曲はSYUが作らなそうな曲、アルバムに幅を持たせられて、なおかつ浮かない曲に挑戦しようと考えた。自分の中では3拍子か10拍子で構成されていること、そしてスピードがあってライブで客がノれることは絶対に外せない条件だったという。結果として長い曲になったが、自分が客とともに楽しめる曲を作れたと本人は述べている。
『The Stars Will Light the Way』の「CRYING FOR YOU」は、YUHKIと小野正利がたまたま近い時期に母親を亡くしたことから生まれた曲である。作曲はYUHKI。歌詞は2人で書いており、YUHKIは親に対する感謝と懺悔の気持ちを、小野は自身の気持ちを書いた。YUHKI自身が母に捧げるバラードだと述べている。小野によれば、悲しみから生まれた曲だが最後は前向きな歌詞で終わる。かなりパーソナルな内容ではあるものの、聴く人にも当てはまる部分は多いだろうという判断で2人で書いたのだという。
小野正利がGALNERYUSの曲を歌うときのキーは、本人いわくFである。あるイベントでANTHEMと一緒になった際、マイクチェックで高音を出したところ、森川之雄から、マイクチェックも声が高い、BやCはまだ出るのかと聞かれた。実はFで歌っていると答えると、大変だね、と返ってきたという。走ったり跳んだりの体力は落ちてきたが、20曲30曲を続けて歌っても後半に声が枯れることはない、というのが本人の自己評価である。
SYUがバンドに課している基準は、はっきりしている。メタル・バンドはたくさんいるが、自分たちがいいと思うメタルはほんのひと握りしかない。だから自分たちでやるからには「自分が聴きたいメタル」をやりたい、というのが彼の言い分である。テクニカルな演奏、きれいなハイトーン・ヴォーカル、メロディアスで構成のしっかりした曲、アルバムの流れの良さ、そして独自の世界観。それらが揃ったアルバムを毎度「うわっ」という驚きとともに聴けるバンドになるためには、毎回すさまじいチャレンジが必要なのだという。
小野正利とベースのTAKAを迎えて作られた最初の作品が、2010年の6thアルバム『Resurrection』である。収録曲「A FAR-OFF DISTANCE」は日本テレビ系アニメ「RAINBOW -二舎六房の七人-」のエンディング曲に起用された。発売記念ツアーのファイナルとなったSHIBUYA AX公演は、ライブDVD『LIVE IN THE MOMENT OF THE RESURRECTION』として作品化されている。
GALNERYUSはメタル・バンドとしては珍しく、映像作品のタイアップを重ねてきた。2012年7月のシングル「HUNTING FOR YOUR DREAM」は日本テレビ系アニメ「HUNTER×HUNTER」のエンディング曲、2014年12月にシングル・カットされた「ATTITUDE TO LIFE」は同じく日本テレビ系アニメ「曇天に笑う」のエンディング・テーマである。さらに2012年には「ぱちんこCR蒼天の拳」のテーマ曲「絆」をリーダー・トラックに据えたミニ・アルバムも出している。
8thアルバム『Angel of Salvation』は、オリコンのデイリー・チャートで最高9位を記録した。公式の沿革はこれを、近年のヘヴィメタル・バンドの中ではトップ・クラスのヒットと位置付けている。
2017年、GALNERYUSはワーナーミュージック・ジャパンへ移籍し、その第1作として『Ultimate Sacrifice』を9月にリリースした。VAPからのメジャー・デビュー以来、14年目での移籍だった。
加入した小野正利は、すでにミリオン・ヒットを持つシンガーだった。1992年にリリースした「You're the only…」がミリオンを記録しており、そのハイトーンは「奇跡の歌声」と称されていた。技巧派のバンドに、外から歌の実績を持つヴォーカリストが加わる形の交代だった。
その「CRYING FOR YOU」のラスト、大きなコーラスの掛け合いで小野正利がフェイクを入れる箇所は、アドリブである。本人は苦手だと言っていたのだが、いざやったら非常に良い仕上がりになったとSYUは述べている。小野の側の説明はこうだ。これまでGALNERYUSで、あそこまで自由に歌ってくださいと言われたことはなかった。普段はフレーズが決まっている箇所が多いのだという。YUHKIは、こうした決め込まない部分がだんだん増えているのは、細かく言わなくても伝わるという信頼感の表れだと語っている。
小野正利は英語の歌詞を書くとき、翻訳サイトの手助けを借りている。ただし翻訳サイトによっては精度が良くないこともあるため、本当に合っているだろうかと不安を感じると、今度はAIに聞いてみるのだという。あるとき返ってきたのは、英語としては合っているが「Go to hell」は非常に強い言葉なので使いどころに注意してほしい、という指摘だった。
SYUの作曲は、常時の蓄積の上に成り立っている。音楽に限らずいろいろな場面から吸収したものの中で、ふと降りてきたアイデアをiPhoneに吹き込んで溜めておく。その繰り返しの過程で「これはきた」と思えるメロディが見つかるタイミングが必ずあり、それさえ見つけられれば、これでここから1年生きていけると思えるのだという。絶対にいいと思ったものしか作らないので、その時点で自信のある作品が必ずできる。だから毎回「最高です」と言える、というのが彼の説明である。YUHKIも、GALNERYUSの楽曲において一番大事なのはメロディで、そこでいいものができれば作曲者としては勝ちだと述べている。