LONESOME_BLUE

2020年代の日本の音楽シーンにおいて、Lonesome_Blue (ロンサム・ブルー)の登場は、アニメーション文化とロックミュージック文化の境界線が溶解し、新たな融合形態へと進化したことを象徴する出来事である。

Biography

Lonesome_Blue
次世代型ハイブリッド・ガールズロックバンドの全貌

1. ハイブリッド・エンターテインメントの台頭と概念定義

1.1 バンドの成立背景と「ハイブリッド」の真意

2020年代の日本の音楽シーンにおいて、Lonesome_Blue (ロンサム・ブルー)の登場は、アニメーション文化とロックミュージック文化の境界線が溶解し、新たな融合形態へと進化したことを象徴する出来事である。2022年4月に結成が発表されたこのバンドは、「次世代型ハイブリッド・ガールズロックバンド (Next-generation hybrid girls' rock band)」という独自のカテゴリーを標榜している。

この「ハイブリッド (Hybrid)」という概念は、単なるマーケティング上のスローガンに留まらない。それは、メンバーのキャリア背景が、声優 (Voice Actors) としての活動と、プロフェッショナルなロックミュージシャン (Rock Musicians) としての活動という、異なる二つの領域から構成されている点に由来する。具体的には、人気リズムゲーム 『Tokyo 7th シスターズ (Tokyo 7th Sisters)』などでメインキャストを務め、歌唱力と演技力に定評のある声優の野村麻衣子 (Maiko Nomura) と広瀬ゆうき (Yuuki Hirose) がフロントラインを張り、そのサウンドの屋台骨を、数々の著名アーティストのサポートやバンド活動で知られる実力派ドラマーMIZUKIが支えるという構造である。

2010年代後半から、声優が楽器を演奏する 「2.5次元バンド」 コンテンツ (『BanG Dream!』など)が市場を席巻したが、Lonesome_Blueはその文脈を踏まえつつも、「キャラクター」としてではなく、あくまで「本人名義」のリアルバンドとして始動した点において画期的であった。これは、声優が持つ「表現力・物語性」と、ミュージシャンが持つ「技術力・グルーヴ」を、フィクションの枠組みを超えて融合させる試みであると言える。

1.2 「BLUE」の美学とアイデンティティ

バンド名に冠された 「Lonesome_Blue」という名称は、直訳すれば「孤独な青」となるが、ここには複数の意味層が含まれていると考えられる。公式ビジュアルや楽曲 (『To Our Blue』、『Blue Like Sapphire』など)において、「青(Blue)」は一貫したテーマカラーとして機能しており、それは空や海のような広大さ、あるいは夜明け前の静寂や憂愁といった感情的な深みを象徴している。

また、Lonesome_Blueのファンクラブの名称が「Lonesome_Red (ロンサム・レッド)」と名付けられている点も特筆に値する。これは「Blue」 と対をなす 「Red」 をファンに割り当てることで、バンドとファンが補完関係にあり、両者が揃うことで完全な色彩あるいは世界観が成立するというコンセプトを示唆している。さらに、Lonesome_Blueは「他の何物でもない唯一無二のバンド (Second To None)」を目指すことを結成当初から掲げており、この精神性は1stフルアルバムのタイトル 『Second To None』にも反映されている。

2. メンバー・プロフィールの詳細分析

Lonesome_Blueの音楽性を理解する上で、各メンバーの特異な経歴と、そこから生み出される化学反応の分析は不可欠である。以下に、現体制のメンバーおよび旧メンバーの詳細なバイオグラフィーを記述する。

2.1 現行メンバー (Current Members)

2.1.1 野村麻衣子 (Maiko Nomura) - Vocal
  • 担当: ボーカル (Vocals)
  • 所属: 賢プロダクション (Ken Production)
  • 生年月日: 10月2日
  • 出身地: 神奈川県 (2歳から7歳までニューヨーク在住)

【経歴とパフォーマンススタイル】
Lonesome_Blueの声を象徴する野村麻衣子(Maiko Nomura)は、特異な文化的背景を持つボーカリストである。幼少期の5年間 (2歳~7歳)をアメリカ合衆国ニューヨーク (New York) で過ごし、ブロードウェイミュージカルに親しんだ経験が、彼女の表現活動の原点となっている。この海外経験は、Lonesome_Blueの楽曲における英語歌詞の発音やニュアンス表現に決定的な優位性をもたらしている。特に、ジェニファー・スミレ (Jennifer Sumire) やナナ・ハトリ (nana hatori) といった作詞家による全編英語詞の楽曲においても、ネイティブレベルの流暢さと感情表現を両立させることが可能であり、バンドの国際的な展開 (Global Expansion) における核となっている。

声優としての彼女のキャリアにおける転機は、スマートフォン向けアプリゲーム 『Tokyo 7th シスターズ (Tokyo 7th Sisters)』 における主要キャラクター、越前ムラサキ (Murasaki Echizen) 役への抜擢であった。同作内において彼女はロックバンドユニット 「The QUEEN of PURPLE」のボーカル役を担当し、Zepp Tokyoや豊洲PITといった大会場での単独ライブを成功させ、日本武道館 (Nippon Budokan) や幕張メッセ (Makuhari Messe) でのパフォーマンスも経験した。この経験により、彼女は「役として歌う」技術と、「ロックスターとして振る舞う」ステージングの両方を体得しており、それがLonesome_Blueにおける演劇的かつパワフルなボーカルスタイルへと昇華されている。

【主な声優出演作】

  • 『Tokyo 7th シスターズ』: 越前ムラサキ
  • 『妻、小学生になる。(If My Wife Becomes an Elementary School Student)』: 新島麻衣 (メインキャラクター)
  • 『8 beat Story♪』: 虎牙アルミ
  • 映画『コーダ あいのうた (CODA)』: ルビー・ロッシ (吹き替え/主役)
2.1.2 広瀬ゆうき (Yuuki Hirose) - Bass
  • 担当: ベース (Bass Guitar)
  • 所属: 青二プロダクション (Aoni Production)
  • 生年月日: 4月2日
  • 出身地: 東京都 (Tokyo)

【経歴とパフォーマンススタイル】
広瀬ゆうき (Yuuki Hirose)は、アイドル、声優、そしてベーシストという多層的なキャリアを持つアーティストである。Lonesome_Blue結成以前、彼女は「アニメ"勝手に"応援プロジェクト」から派生したガールズユニット 「A応P (AOP)」のメンバーとして長年活動し、テレビアニメの主題歌を担当するなど、ポップカルチャーの最前線で経験を積んできた。

彼女もまた野村と同様に、『Tokyo 7th シスターズ』において重要な役割を果たしている。同作の「瀬戸ファルブ (Farbe Seto)」 役として「The QUEEN of PURPLE」 のベーシストを担当し、野村と共にステージに立った経験が、現在のバンド活動の基礎となっている。当初はベース初心者であったが、コンテンツ内でのライブ活動を通じて実力を磨き、Lonesome_BlueにおいてはプロのドラマーであるMIZUKIとリズム隊を組むまでに成長した。彼女のプレイスタイルは、歌心のあるメロディアスなラインを特徴としつつ、アイドル活動で培った華やかなステージプレゼンスを兼ね備えており、ライブにおける視覚的な魅力を牽引している。また、趣味として「人狼ゲーム (Werewolf game)」 を挙げるなど、知的な一面も持つ。

【主な声優出演作】

  • 『ハイスコアガール (High Score Girl)』: 日高小春
  • 『アリスと蔵六(Alice & Zouroku)』: 山田のり子
  • 『UQ HOLDER!~魔法先生ネギま!2~』: 時坂九郎丸
  • 『Tokyo 7th シスターズ』: 瀬戸ファルブ
2.1.3 MIZUKI (ミズキ) - Drums
  • 担当: ドラムス (Drums)
  • 所属: アワーソングス (Hour Songs)
  • 生年月日: 6月24日
  • 出身地: 北海道 (Hokkaido)

【経歴とパフォーマンススタイル】
バンドにおける「ハイブリッド」のもう一方の極、すなわち「プロフェッショナル・ロックミュージシャン」の要素を体現するのがMIZUKIである。北海道出身の彼女は、札幌から上京後、歌手・川田まみ (Mami Kawada) のバックバンドオーディションに合格し、「Animelo Summer LIVE 2012」への出演でプロとしてのキャリアをスタートさせた。

Lonesome_Blueへの参加以前から、ロックバンド「真空ホロウ (Shinku Horou)」の正式メンバー (2017年11月~2023年2月) として活動していたほか、数多のアーティスト(田所あずさ、LoVendoЯ、私立恵比寿中学など)のサポートドラマーとして、J-Rockおよびアニソンシーンのリズムを支えてきた。さらに現在は、バイオリニストAyasaが率いるシンフォニックロックバンド 「East Of Eden」のメンバーとしても活動しており、その多忙さは彼女のミュージシャンとしての需要の高さを物語っている。

プレイスタイルは「ラウドでパワフルなドラミング」と評され、ツーバス(Double Bass) を駆使したメタル的なアプローチから、歌モノを支える繊細なグルーヴまで幅広く対応する。Lonesome_Blueのサウンドが、単なる企画モノの枠を超えて本格的なヘヴィメタル/ラウドロックとして成立しているのは、彼女の強靭なドラミングによるところが大きい。

2.1.4 Sally (サリー) - Guitar
  • 担当: ギター (Guitar)
  • 所属: A-line Music (DEAN GUITAR JAPAN オフィシャルアーティスト)
  • 出身地: 東京都 (Tokyo) / 血液型: A型

【経歴とパフォーマンススタイル】
成美の脱退以降、3人体制のトリオとして活動を継続し、ギターパートにはサポートミュージシャンを迎えていたLonesome_Blueだったが、2026年6月2日のYouTubeライブ配信内にて、新たな正式ギタリストとしてSallyの加入が電撃発表された。

幼少期からジャパニーズ・メタルに親しみ、多大な影響を受けて育った背景を持つ。DEAN GUITAR JAPANのオフィシャルアーティストに選出されており、変形ギター(Vシェイプ)を自在に操る若手実力派プレイヤーとして知られる。ソロ活動では大日本プロレスのファイティング・ミュージックの担当や、舞台×プロレス×音楽を融合したハイブリッドエンタテインメントステージ「魔界」への出演など、ジャンルを越えた精力的な足跡を残してきた。練習熱心かつ明るく元気なガッツ溢れるパーソナリティは、新生Lonesome_Blueのリスタートにおける大きな推進力であり、メタル精神を再びサウンドの軸へと呼び戻す重要なキーマンとして大いなる期待が寄せられている。

2.2 旧メンバー (Former Member)

2.2.1 成美 (Narumi) - Guitar
  • 担当: ギター (Guitar)
  • 在籍期間: 結成(2022年4月) ~ 2023年7月22日

【経歴とバンドへの貢献】
結成時のオリジナルメンバーであった成美 (Narumi)は、日本のガールズメタルシーンにおける重要人物の一人である。かつてガールズメタルバンドの草分け的存在である「DESTROSE」に在籍し、その後ソロギタリストとしても活動。ソロデビューEP 『The SEED』は、タワーレコード新宿店のHR/HMコーナーで年間売り上げ2位を記録するなど、高い評価を得ていた。

Lonesome_Blueにおいては、初期の音楽性である「シンフォニック・メタル」の要素をギタープレイで体現していた。テクニカルな速弾きと重厚なリフは、バンドのサウンドにメタルとしての正統性を付与していた。しかし、2023年7月22日をもってバンドを脱退。公式発表では具体的な脱退理由は詳述されていないが、これ以降、Lonesome_Blueは3人体制(トリオ)となり、ギターパートはサポートミュージシャンを起用する形へと移行した。

3. ディスコグラフィ (Discography)

Lonesome_Blueの作品群は、初期のメタル主体のサウンドから、より多様なジャンルを取り入れたミクスチャー・ロックへと進化を遂げている。以下に、全リリース作品の詳細データを記述する。

3.1 1st EP: First Utterance (ファースト・アタランス)

  • リリース日: 2022年6月22日
  • レーベル: Victor Entertainment / JPU Records (International)
  • 規格品番:
    • 完全生産限定盤(CD+Blu-ray): VIZL-2056
    • 通常盤/海外盤: JPU 087

【作品概要と分析】
バンドのメジャーデビュー作。「First Utterance (最初の発言)」と題された本作は、LOVEBITESなどを手掛ける制作陣 (Steve Jacobsなど)が関与し、高品質なメタルサウンドで衝撃を与えた。

曲タイトル 作詞/作曲/編曲 解説
1 Beginning Of The End Lyrics: asami (LOVEBITES)
Music/Arr: Mao + Steve Jacobs
バンドの幕開けを告げるシンフォニックメタルナンバー。LOVEBITESのasamiが英詞を提供し、MVも制作された。
2 Parallel World
(Lonesome_Blue feat. Ayasa)
Lyrics: asami
Music/Arr: Mao + Steve Jacobs
バイオリニストAyasa (現East Of Eden)をフィーチャー。声優とロックという「二つの並行世界」を行き来するメンバーを象徴する楽曲。
3 Welcome To Heavenly Secret Base Lyrics: asami
Music/Arr: Mao + Steve Jacobs
メタル要素を残しつつ、よりダンサブルでポップなアプローチを見せた楽曲。MVではSF的なセットでのパフォーマンスを披露。
4 Labyrinth Lyrics: asami
Music/Arr: Mao + Steve Jacobs
重厚かつミステリアスな雰囲気を持つ楽曲。リリックビデオが公開されている。
5 Total Eclipse Lyrics: asami
Music/Arr: Mao + Steve Jacobs
6分を超える大作。壮大なスケール感でEPを締めくくる。

3.2 1st Full Album: Second To None (セカンド・トゥ・ナン)

  • リリース日: 2022年12月21日
  • レーベル: Victor Entertainment
  • 規格品番:
    • 初回限定盤(CD+Blu-ray): VIZL-2138
    • 通常盤(CD): VICL-65757
    • 国際盤(JPU Records): JPU 090

【作品概要と分析】
デビューからわずか半年でリリースされたフルアルバム。タイトルは「唯一無二」を意味し、バンドの野心を表している。本作より、日本語詞を含む楽曲が増加し、ラップやオルタナティブ・ロックの要素が導入された。

曲タイトル クレジット (Lyrics / Music) 詳細・分析
1 Face The Fear L: nana hatori / M: Mao リードトラック。恐怖と対峙しステージに立つ覚悟を歌う。日本語詞が解禁され、よりダイレクトなメッセージ性を持つ。
2 Body Rock L: Jennifer Sumire / M: Mao 野村の高速ラップ (Rap) をフィーチャーしたグルーヴィーなナンバー。MIZUKIと広瀬のリズム隊が際立つ。
3 It's My Time! L: Ayako Kawai / M: Mao 自己肯定感を高めるポジティブなロックチューン。
4 Blue Like Sapphire
(The Flower Of Hope)
L: nana hatori / M: Mineaki Kawahara バンドカラーである「青 (Blue)」 をタイトルに冠した象徴的な楽曲。
5 Mine L: Maiko Nomura / M: Mao ボーカル野村自身が作詞を担当。彼女の内面性が色濃く反映された楽曲。
6 Hide And Seek L: nana hatori / M: Katsuhiko Kurosu アニソン界のヒットメーカー黒須克彦による作曲。
7 Superhero L: Jennifer Sumire / M: Mao + Steve Jacobs アメリカン・ハードロックの雰囲気を感じさせるパワフルな楽曲。
8 Aurora - アルバムの中盤を彩る楽曲。
9 Blind In The Chaos L: Ayako Kawai / M: Mao
10 Rising Up For Gloria L: Ayako Kawai / M: Mao ライブでの合唱を意識したアンセム的な楽曲。

3.3 移行期のデジタルシングル (Digital Singles: 2023-2025)

成美の脱退後、3人体制となったバンドはデジタルシングルを通じて新たな方向性を模索した。

  1. To Our Blue (2023年リリース)
    体制変更後のファンへのメッセージとも取れる楽曲。「Blue」 への回帰と結束を示す。
  2. I'm done (2023年12月リリース)
    「もう終わりだ」という挑発的なタイトルだが、過去の自分との決別を意味するヘヴィな楽曲。ライブ映像 (ワンショット) も公開された。
  3. Go Nuts (2024年11月頃リリース)
    「馬鹿になれ」「熱狂しろ」という意味を持つパーティチューン。MVではメンバーが弾けるような表情を見せ、初期のシリアス路線からの脱却を感じさせる。
  4. Elemental (2025年1月リリース)
    2nd EPのリードトラック。3人の個 (Element) が集まることで最強になるという意味が込められていると推測される。

3.4 2nd EP: The Three in One (ザ・スリー・イン・ワン)

  • リリース日: 2025年3月25日
  • レーベル: Kiwi Records (Indies/Partner label)
  • 規格品番: KW-0004 (通常盤), KW-0004FC (FC限定盤), KW-0004A/B/C (会場限定盤)

【作品概要と分析】
3人体制 (トリオ) となって初のフィジカルEPリリース。タイトル『The Three in One』はキリスト教の「三位一体 (Trinity)」を連想させると同時に、3人の結束を強調している。

【トラックリスト】

  1. Queenism (作曲: Mao)
    タイトルは野村と広瀬のルーツである『The QUEEN of PURPLE』 へのオマージュか、あるいは「女王としての風格」を示唆する。
  2. Live It Up (作曲: Mineaki Kawahara)
    新曲。人生を謳歌するというポジティブなメッセージ。
  3. Touch Me Not (作曲: Yudai Ishikawa)
    新曲。石川裕大による提供曲。
  4. Go Nuts (作曲: Mao)
    既発デジタルシングル。ライブでの盛り上げ曲。
  5. Final Calling (作曲: MIZUKI)
    ドラマーMIZUKI自身が作曲を手掛けた楽曲。メンバーによるコンポーザー能力の開花を示す重要な一曲。
  6. Elemental
    デジタルシングルからの収録。

3.5 2nd Full Album: FOURTH DIMENSION (フォース・ディメンション)

  • リリース日: 2026年8月26日発売予定
  • レーベル: キングレコード (KING RECORDS)
  • 規格品番:
    • 初回限定盤(CD2枚組): KICS-94264
    • 通常盤(CD): KICS-4264
    • KING RECORDS STORE限定盤(初回限定盤+特典アクリルスタンド): ECB-1911

【作品概要と分析】
ギタリストSallyの加入発表と同時に明かされた、バンドの新たな移籍・再メジャーデビューを飾る待望の2ndフルアルバム。タイトルの『FOURTH DIMENSION』は“四次元”を意味し、フィジカルリリースとして通算4作目であること、 Redmond「4人目のメンバー」を迎え入れた新生Lonesome_Blueが、これまでの次元を超えた未知なる領域へ突き進む強い意思が込められている。収録曲の詳細は後日発表予定。

4. ライブ活動の軌跡 (Live History)

Lonesome_Blueのライブ活動は、声優イベント的な要素と、ハードなロックライブの要素が混在する独自の空間を作り出している。

4.1 初期~1stワンマンライブ

  • Zero Gravity ~1st ワンマンLIVE~
  • 日時: 2023年2月11日
  • 場所: Veats Shibuya (東京・渋谷)
  • 詳細: 待望の初ワンマン。タイトル 「Zero Gravity (無重力)」は楽曲 『Parallel World』の歌詞から引用された。チケットには、声優イベントで一般的な「ラミネートパス付きVIPチケット」が導入され、ファン層の特性に合わせた展開が行われた。

4.2 トリオ体制への移行と再始動

  • Re_Verseday
  • 日時: 2023年12月24日
  • 場所: I'M A SHOW (東京・有楽町)
  • 詳細: 3人体制となって初のワンマンライブ。タイトルは「Reverse (逆転)」「Birthday(誕生)」「Verse(世界)」を掛け合わせた造語で、新体制での再出発をクリスマスイブに宣言した。
  • 1st One Man LIVE TOUR 2024 "Blue Buzz"
  • 日程: 2024年6月
  • 場所:
    • 6月2日: 代官山UNIT (東京)
    • 6月16日: アメリカ村 BEYOND (大阪)
    • 6月23日: 名古屋HeartLand (愛知)
  • 詳細: 初の東名阪ツアー。「Blue Buzz」は「青い熱狂/噂」を巻き起こす意図が込められている。
  • Kanto Tour 2025 "Rising Up for the Fight"
  • 日程: 2025年12月
  • 場所:
    • 12月20日: 前橋DYVER (Maebashi DYVER)
    • 12月21日: HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2 (Utsunomiya)
    • 12月27日: 横浜BAYSIS (Yokohama)
    • 12月28日: HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3 (Saitama) - ツアーファイナル (完売)
  • 特記事項: ツアー中、ドラマーのMIZUKIが体調管理 (medical observation)のため、一部公演(前橋・宇都宮) でドラム演奏を見合わせる事態が発生した。しかし、MIZUKIはステージ上で「マニピュレーター (Manipulator)」として参加し、3人でステージに立つことに拘った。これはバンドの結束の強さを示すエピソードとなった。

4.3 新体制(4人体制)の始動

  • Lonesome_Blue 新体制初LIVE -Ready for Takeoff-
  • 日時: 2026年7月25日(土)
  • 場所: 東京・GRIT at Shibuya
  • 詳細: ギタリストSally加入を引っ提げて行われる、新体制初のワンマンライブ。タイトルは文字通り新章への「離陸準備」を意味しており、チケットにはFC先行限定の特典付きも用意された。

5. プロダクションとメディア戦略

5.1 ファンクラブ 「Lonesome_Red」

公式ファンクラブ 「Lonesome_Red」は、月額制ではなく年会費制(5,500円) および入会金 (1,100円)のモデルを採用している。

  • コンテンツ: 会員限定ラジオ「Redio」、ライブチケットの先行予約、ライブレポートなど。
  • 意義: 声優ファンにとって馴染み深い 「FC限定コンテンツ」を充実させることで、音楽活動以外のキャラクター性やトークを楽しみたい層を繋ぎ止める役割を果たしている。

5.2 国際展開とJPU Records

Lonesome_Blueは、ロンドンに拠点を置くレーベル 「JPU Records」と提携し、CDの海外流通を行っている。

  • 戦略: 日本のロック/メタル(特にガールズメタル) は欧州で一定の人気があり、LOVEBITESやBAND-MAIDの成功例に倣った展開である。
  • 翻訳: 海外盤には歌詞の英訳やローマ字表記が含まれ、日本語がわからないファンへの配慮がなされている。

5.3 制作陣(Production Team)

  • Mao (Light Bringer): メインコンポーザーの一人。自身のバンド Light Bringerや、Mary's Blood、LOVEBITESへの楽曲提供で知られる。彼の作るメロディック・スピード・メタル(メロスピ)の要素が、初期Lonesome_Blueの核であった。
  • Steve Jacobs: プロデューサーとしてクレジットされ、洋楽的なミキシングやサウンドプロダクションに貢献している。

6. 唯一無二の存在へ

Lonesome_Blueは、声優とミュージシャンという異なる職能を持つメンバーが、互いの領域を侵食し合いながら進化を続けている。「First Utterance」 で見せたシンフォニックなメタルサウンドから始まり、成美の脱退という試練を経て、「The Three in One」 ではメンバー自身が作詞作曲に関与する自律的なロックバンドへと変貌を遂げた。

2026年現在、Lonesome_Blueは単なる「声優バンド」でも「ガールズメタルバンド」でもない、まさに「ハイブリッド」な存在として確立されている。ギタリストSallyの電撃加入によって再び強固な4人体制へと回帰し、キングレコードへの移籍とともに新たなフェーズに突入した。野村の演劇的なボーカル、広瀬のアイドル性とベースの成長、MIZUKIの圧倒的なミュージシャンシップ、 LesterSallyのメタル魂溢れるギターワークが噛み合った時、Lonesome_Blueは日本のエンターテインメントシーンにおいて、その名の通り 「Second To None (誰にも引けを取らない)」 独自のポジションを築き上げていると言えるだろう。

補遺:主要データ一覧表 (Appendix: Data Tables)

表1: メンバー構成 (Member Profile Summary)

名前(Name) 担当(Role) 所属事務所(Agency) 主な関連プロジェクト
野村麻衣子(Maiko Nomura) Vocal 賢プロダクション Tokyo 7th Sisters (Murasaki Echizen)
広瀬ゆうき (Yuuki Hirose) Bass 青二プロダクション AOP, Tokyo 7th Sisters (Farbe Seto)
MIZUKI Drums アワーソングス East Of Eden, 真空ホロウ (ex)
Sally (サリー) Guitar A-line Music DEAN GUITAR JAPAN オフィシャルアーティスト, 魔界
成美(Narumi) [Ex] Guitar - DESTROSE (ex), Solo Artist

表2: ディスコグラフィー年表 (Chronological Discography)

発売日(Date) タイトル (Title) 形態 (Format) 備考(Notes)
2022.06.22 First Utterance 1st EP デビュー作。Ayasa参加。
2022.12.21 Second To None 1st Album 『Face The Fear』収録
2023 (Digital) To Our Blue Single 3人体制初の楽曲。
2023.12 (Digital) I'm done Single
2024.11 (Digital) Go Nuts Single パーティロック路線。
2025.01 (Digital) Elemental Single 2nd EPリード曲
2025.03.25 The Three in One 2nd EP トリオ体制初のCD作品。
2026.08.26 FOURTH DIMENSION 2nd Album 新ギタリストSally加入後、初の4人体制フルアルバム。

Trivia

バンド名は、結成がコロナ禍の真っ只中だったことに由来する。広瀬ゆうきによれば、名前は4人で話し合って決めたもので、それぞれ別の場所でエンタメの世界に生きてきた4人が、動けない状況の中で抱えた寂しさや辛さに寄り添う名前にしたいという流れから「寂しげな青」を意味する Lonesome_Blue になった。加えて「Blue」にはブルースの意味も込められている。人の悲しみを歌う音楽であるブルースから取ったという。成美は当時、「みんなで団結するぞ」ではなく「そっと寄り添って助け合って生きていく」というニュアンスが素敵だと語っていた。

出典: 激ロック インタビュー(メンバー本人の発言)

デビューEP『First Utterance』の制作陣は、LOVEBITES 周辺の作家で固められている。作曲・編曲・サウンドプロデュースを Mao(山本真央)、英語詞を LOVEBITES のヴォーカリスト asami、プロデュースを Steve Jacobs が担当した。野村は当時のインタビューで、LOVEBITES の楽曲を初めて聴いたとき圧倒され、自分にこんな歌が歌えるのかと感じたと語っている。ただし Lonesome_Blue が LOVEBITES と同じものを目指すわけではなく、自分たちだけの色を見つけていきたい、とも述べていた。

出典: JPU Records(海外リリース元)/ 激ロック インタビュー

『First Utterance』は2022年6月22日の国内リリースに続き、同年9月2日に英国のジャパニーズ・ロック専門レーベル JPU Records から国際盤としてリリースされた。CDには英語詞と日本語訳を収めた16ページのブックレットが付属している。国内デビューから約2ヶ月半という早さでの海外展開だった。

出典: JPU Records

2026年6月2日、YouTubeライブで新ギタリストの加入が発表された。事前の告知動画にはVシェイプのギターを操るギタリストの姿が映されており、誰なのかファンの間で予想が飛び交っていた。正体はソロでも活動する若手ギタリストの Sally で、これによりバンドは約3年ぶりに4人体制へ戻った。

出典: KING RECORDS TODAY(レーベル公式)

2026年8月26日発売の2ndフルアルバム『FOURTH DIMENSION』は、キングレコードからの再メジャーデビュー作にあたる(デビュー当時はビクターエンタテインメント)。タイトルは「四次元」を意味すると同時に、フィジカル・リリースとして4作目であること、そして4人目のメンバーが加入したことの二重の意味が込められている。

出典: KING RECORDS TODAY(レーベル公式)

結成のきっかけは、スマートフォンゲーム『Tokyo 7th シスターズ』内のバンドユニット The QUEEN of PURPLE のステージだった。成美の説明によれば、そのステージに感銘を受けたプロデューサーが「彼女たちのバンドを作りたい」と考え、ユニットで声を演じていた野村麻衣子と広瀬ゆうきを軸に、ミュージシャンとして活動していた成美とMIZUKIが呼ばれる形で集められたという。声優とリアル・ミュージシャンをハイブリッドさせるというコンセプトが、最初から企画の出発点にあった。

出典: OKMusic インタビュー(成美の発言)

EP収録曲「Parallel World」には、ヴァイオリニストの Ayasa がゲスト参加している。Ayasa もまた、メディアミックス作品を経てバンド活動に至った点で Lonesome_Blue のメンバーと似た経歴を持つ。この縁はその後さらに深まり、翌2023年に Ayasa を中心として結成されたバンド East Of Eden に、Lonesome_Blue のドラマー MIZUKI が参加している。

出典: JPU Records / 激ロック

2023年7月21日、ギターの成美の脱退が発表された。公式発表は「活動を継続することが困難と判断し、本人との話し合いの上」とのみ記しており、具体的な理由は公表されていない。残る野村麻衣子、広瀬ゆうき、MIZUKI の3人はバンドを継続し、以降しばらくはサポート・ギタリストを迎えた体制で活動した。

出典: 音楽ナタリー

トリビアをすべて見る(全9件)

News

Lonesome_Blue、メンバー4人が自身のルーツ曲を選んだプレイリストを公開

キングレコードによれば、野村麻衣子・広瀬ゆうき・MIZUKI・Sallyの4人がそれぞれ10曲を選曲し、メンバーごとのプレイリストとして配信されている。

出典: キングレコード(2026年8月27日)

Lonesome_Blue、2ndフル・アルバム『FOURTH DIMENSION』を本日発売 新曲「EVERGLOW」MV公開

Sally(Gt)が4人目のメンバーとして加入した新体制での再メジャー・デビュー作で、初回限定盤(2枚組)と通常盤の2形態。新曲「EVERGLOW」のMVは同日21時に公式YouTubeチャンネルでプレミア公開された。

出典: キングレコード(2026年8月26日)

MVを再生

Lonesome_Blue『FOURTH DIMENSION』、JPU Recordsから国際盤CDを発売 アニメ曲カバー2曲を追加

英ロンドンのJPU Recordsが国際盤CDを予約受付中。本編10曲に、TOM★CAT「TOUGH BOY」(『北斗の拳2』オープニング)とfripSide「only my railgun」(『とある科学の超電磁砲』オープニング)のカバー2曲を加えた全12曲で、英訳とローマ字表記のブックレットが付く。デジタル版は8月26日に全世界配信。

出典: JPU Records(2026年8月26日)

ニュース一覧 →

Albums

FOURTH DIMENSION Album
/

Maoをサウンド・プロデューサーに迎えたLonesome_Blueの2ndフル・アルバム。本編10曲のみを収めた通常盤。

Second To None Album
/

ラウド・ロック、メタル、プログレの感触を強いメロディへ結び付けた、Lonesome_Blueの初フル・アルバム。

Singles / EPs

The Three in One EP
/

3人体制での再始動を、重さ、ポップな即効性、感情の振幅を持つ6曲へ凝縮したLonesome_Blueの2nd EP。

Elemental Single
/

3人の演奏と歌を研ぎ澄まし、Lonesome_Blueの核となる力強さを直接的な一曲へまとめたデジタル・シングル。

Go Nuts Single
/

跳ねるグルーヴと大胆なフックで、3人体制のLonesome_Blueが持つ遊び心とライヴ感を解放したシングル。

I’m done Single
/

関係や迷いに区切りを付ける決意を、張り詰めた歌と重いバンド・サウンドで描いたデジタル・シングル。

To Our Blue Single
/

変化の中でも共有してきた色と未来を見失わない意志を、広がりのあるメロディへ託したデジタル・シングル。

Face The Fear Single
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恐れを正面から受け止めて進む意志を、鋭いリフと大きなサビへ刻んだ1stアルバム先行シングル。

First Utterance EP
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声優とロック・ミュージシャンの個性を、メタル、プログレ、ポップな旋律へ結び付けたLonesome_Blueの1st EP。

Parallel World Single
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Ayasaのヴァイオリンを迎え、サイケデリックな色彩とプログレッシヴな展開を広げたデビュー前第2弾シングル。

Beginning Of The End Single
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不穏な緊張と大きなメロディを交差させ、Lonesome_Blueの始動を告げたデビュー前第1弾シングル。