ARTIST
Dark Asylum
『Dark Asylum』は、2026年に発表された、劇的な旋律とシンフォニックなドラマ性というKAMELOTの魅力を受け継ぐ作品だ。ギタリストのトーマス・ヤングブラッドを中心に長年築き上げてきた、重厚なリフ、壮麗なオーケストレーション、そして表現力豊かなヴォーカルという要素は、本作でも作品の核として機能している。1990年代から四半世紀以上にわたり第一線で活動を続けてきたバンドにとって、本作もまたその長い歩みの延長線上に位置づけられる。派手な代表曲だけに耳を奪われず、音の重心、コーラスの置き方、曲間の流れを追うと、アルバム単位の表情が見えてくる。
時代背景の変化を受けながらも、バンドの根幹にある映画的で物語性に富んだ手触りは失われていない。緊張と解放、暗さと美しさを行き来しながら大きな世界観を描くという、KAMELOTが一貫して追求してきた美学が、ここでも息づいている。シンフォニック・パワー・メタルというジャンルの中で独自の演劇性を確立してきたバンドの、揺るぎない個性と持続する創造力を感じ取れる作品と言えるだろう。黄金期の大作群とはまた異なる角度からその個性を確認できる、ディスコグラフィ全体の流れの中で位置づけたい一枚である。
TRACK LIST
- 1.Sanctorium
- 2.Ashen World
- 3.Dark Asylum
- 4.Sanctuary
- 5.Nocte Veritas
- 6.One Last Masquerade
- 7.Ivy, My Dear
- 8.Godlike Alchemy
- 9.The Sleeping Mind (Orphic Paradigm)
- 10.Kaleidoscope
- 11.Enigma (Think Of Me)
- 12.Cassandra's Disease
- 13.Beneath The Moon (Tunglið)
- 14.The Puppet King
- 15.Sanctum Requiem