『Shout』は、HARDLINEがメロディック・ハード・ロックの王道感と、AOR的に磨かれた歌のドラマを軸に、2026年の作品として磨き上げたアルバムだ。フロンティアーズを離れ、シュタインハンマー/SPVから発表された本作は、ジョニー・ジョエリ(ヴォーカル)、ルカ・プリンチョッタ(ギター)、アレッサンドロ・デル・ヴェッキオ(鍵盤/プロデュース)、アンナ・ポルタルーピ(ベース)、マルコ・ディ・サルヴィア(ドラム)による布陣で、デビュー作の精神を現代の音で受け継ぐ。
表情豊かな歌が作品全体を導き、タイトルのように胸の内から声を上げる感覚を作る。各曲はコンパクトで、フックに向けた導線が分かりやすい。スコーピオンズの“When You Came Into My Life”のカヴァーは、往年の“Hot Cherie”を思わせる嬉しい試みだ。フロンティアーズ期より一段と骨太で攻撃的な質感を持ち、“Rise Up”や“Welcome to the Thunder”では力強いリフが前に出る。締めのバラード“Glow”では静かな余韻を残す。メロディと情熱を正面から届ける、HARDLINEらしい誠実なハード・ロック作品である。