『Eriksplanations, Vol. 3』は、YouTubeで公開してきたカヴァーを作品として再構成するシリーズの第3弾であり、Erik Grönwallの声が「高音の強さ」だけでは語れないことを示す。Yngwie Malmsteenの“Rising Force”では鋭いメタル唱法を前面へ出し、Alice Cooperの“Poison”では妖艶な語り口を加える。“House of the Rising Sun”と“God’s Gonna Cut You Down”は物語を低い声から積み上げ、原曲の時代を尊重しながら自分の劇的な起伏へ置き換えている。
“I Will Always Love You”“Hallelujah”“All by Myself”では、声量を誇示する前に言葉の間と弱音を使い、終盤の爆発力を準備する。“Highway Star”“Sabbath Bloody Sabbath”はバンドマンとしての攻撃性を取り戻し、“The Final Countdown”はスウェーデンのハードロック史へ敬意を返す選曲だ。デジタル版に加わる“My Way”と“O helga natt”は、人生観と母国語の響きを補い、シリーズを個人的な記録へ近づける。ジャンルを横断しても中心にあるのは、原曲の感情を読み取り、自らの声域と経験で再演する姿勢である。