『Engines Of Demolition』は、BLACK LABEL SOCIETYがサザン・ロックの土臭さ、ドゥーム寄りの重量感、ブルージーなギターの泣きを軸に磨き上げた、2026年の作品だ。リフは太く遅くうねり、曲によっては荒野を進むエンジンのような粘りを持っている。低く渋いザック・ワイルドの歌は過剰に飾らず、重いギターの隙間に疲れた人間味を残している。
“Name In Blood”“Gatherer Of Souls”“Broken And Blind”“Pedal To The Floor”といった楽曲では、太いリフと重いグルーヴが前面に出ている。“The Gallows”“Above & Below”“Broken Pieces”といった楽曲にも、重厚なリフと哀感が息づいている。デビューから四半世紀以上を経てもなお、ザック・ワイルドのギターと歌は少しも衰えておらず、円熟したBLSの重量級サウンドを堪能できる一枚だ。破壊的なタイトルに反して、作品は単なる轟音ではなく、静かな哀愁やソロの余韻も大切にしている。歪みの厚み、ヴィブラートの揺れ、リズムが少し後ろで粘る感覚に耳を傾けたい。泥臭さと誇りを同時に鳴らす本作は、長いキャリアを経てなお第一線で重量級のサウンドを追求し続ける、BLACK LABEL SOCIETYらしいヘヴィ・ロック作品である。