ARTIST
Cursum Perficio
本作『Cursum Perficio』は、ANTHRAXが、跳ねるようなリズムを軸に、その持ち味を、たっぷりと詰め込んだ、2026年の作品だ。切れ味のあるスラッシュ・リフと、堂々としたコーラス、そして、ジョーイ・ベラドナの、あの高く突き抜ける歌声とが、ベテランならではの、確かな貫禄をもって、力強く鳴り響いている。長いキャリアを経てもなお、その創作意欲と、演奏の質は、少しも衰えていないことを示す一枚である。
派手な、即効性のある代表曲だけに、耳を奪われるのではなく、音の重心の置き方、コーラスの巧みな重ね方、そして曲間の、自然な流れを追っていくと、アルバム単位としての、統一された豊かな表情が、はっきりと見えてくる。時代背景の変化を、敏感に受けながらも、ANTHRAXという、バンドの核にある、確かな手触りは、少しも失われていない。スコット・イアンらの、確かな演奏が、その世界観を支えている。
派手な驚きを、ただ追い求めるのではなく、ANTHRAXが得意とする、あの攻撃性と、キャッチーさとを、少しも質を落とすことなく、現在進行形で、力強く鳴らし続けている点に、本作の大きな価値がある。ベラドナを擁する現体制の、円熟した充実ぶりを示した、力強く聴き応えのあるスラッシュ・メタル作品と言える。バンドの健在を示す一枚だ。
TRACK LIST
- 1.Persistence Of Memory
- 2.The Long Goodbye
- 3.It's For The Kids
- 4.Everybody's Got A Plan
- 5.The Edge Of Perfection
- 6.Infectious
- 7.NYC 93
- 8.Cursum Perficio
- 9.T.O.M.B.
- 10.Watch It Go
- 11.My Victory